「ステロイド」と聞くと、強い副作用があるのではないかと誤解されることがあります。


ヒドロコルチゾン、プレドニゾロンはががありますが、半減期が短いため内服で主として使われます。ベタメタゾン、デキサメタゾンは電解質代謝の副作用がない上に、糖質コルチコイド作用が強いため好んで使われますが、その作用の強さゆえに副作用も出やすくなります。


ステロイドは強さのランクごとにさまざまな種類があるため、必要があります。

1歳半になる娘がいます。生後1か月からずっと、かかりつけの小児科で、リンデロンVG、ロコイド軟膏を処方してもらっています。ネットの記事や周りの人から「リンデロンは強い」「副作用がある」とあまりにもマイナスなことばかり読み聞きするので不安になり、一度、母の勧めで皮膚科に行き、ヒルドイド軟膏を処方してもらって使用しました。しかし、それが逆によくなかったようで、かかりつけの小児科の先生に怒られてしまいました。まだ小さいのに、こんなにも長い間、リンデロンやロコイドを使用していても本当に問題ないのでしょうか。また、日焼け止めや虫よけも使用しないほうがいいと先生には言われましたが、使用しなくても大丈夫なのでしょうか。それから他の病院に行くのが怖くなってしまいました。

ステロイド外用薬についての心配はたいへん多く、小児科の外来でもよく質問を受けます。以前は保護者がステロイドを必要以上に怖がるために治療がうまくいかないお子さんも多かったのですが、最近では正しい知識が普及してそのようなことは減ってきています。ステロイド外用薬は湿疹などの治療に必要なものですが、確かに副作用もありますので、上手に使うことが大切です。

ステロイド外用薬は皮膚の炎症を抑える作用があり、血管を収縮させる作用の程度によって日本では5段階の強さに分けられています。身体の部位によってステロイドの吸収に差があるので、皮膚の炎症の程度や身体の部位によって強さを使い分けているのです。ご質問のリンデロンは下から3番目、ロコイドは下から2番目の強さです。

顔はステロイドの吸収が比較的よいので、下から2番目の強さのステロイドを使うことが多いですが、炎症の程度によっては3番目の強さのステロイドを使うこともあります。どの程度のステロイドの量なら安全なのかは、塗り方や個人差などによってばらつきが大きく、正確には決められません。しかし、皮膚科からの学会誌への報告では、2歳未満の子どもで、6か月間に顔は10グラム以内、体幹・手足は75グラム以内、全身で90グラム以内なら安全とされています。もちろんこれを超えたらすぐに危険というわけではありませんが、一応の目安と考えてください。

ステロイド外用薬は皮膚の炎症を改善しますが、炎症を起こしやすい皮膚の性質まで治すわけではありません。炎症が落ち着いたら、外用薬を保湿剤などにゆっくり置き換えていって、皮膚の炎症が再燃するのを予防しなくてはなりません。ここをしっかりやらないと、ステロイド外用薬は一度よくなるけどすぐにまたもとに戻ってしまう・・・などと思われることになります。

ステロイド外用薬を塗ってもよくならないというときは、ステロイドのランクが低すぎる、あるいはきちんと塗れていないと考えるべきです。ステロイド外用薬を怖がるために必要な量がきちんと塗られていないことは少なくありません。正しい治療のためには、信頼できるかかりつけ医を持って、医師からのアドバイスに従って治療を続けることが大切です。小児科でも皮膚科でも、きちんと話し合える医師の診療を受けていただくのがよいと思います。

ご質問の日焼け止めや虫よけも、必要なときには子どもでも使ってかまいません。日焼け止めは「子ども用」を選ぶとより安全ですが、日光はビタミンDを作るためにも必要なので過度な使用は控えた方がよいでしょう。また、虫よけも安全性の高いものですが、スプレー式のものは吸い込む危険があるので、保護者の手に噴霧したものを塗るなどの工夫をしてください。いずれも上手に使えば心配はいりません。

ここまで、ステロイド軟膏の強さランキングや選び方を紹介してきました。

まずは、ステロイド外用剤の服薬指導をする際の基本である、ステロイド外用剤の強さを解説します。ステロイド外用剤にはさまざまな種類があり、効果の強さによって以下のⅠ~Ⅴの5つのランクに分けられます。

(記事更新日:2021/7/17) くすりの上田 薬剤師:上田康晴

コチラは「病院で処方される」ステロイドの強さ解説となります。
市販のステロイド剤の強さ比較の記事はコチラから。

ステロイド外用剤の服薬指導!強さの比較一覧や副作用について解説

ステロイド外用剤は患者さまの年齢や、疾患の種類・程度、症状が出ている部位・範囲に応じて適切なランクのものが選択されます。皮膚の炎症がとくに強い場合や、慢性化していると医師が判断した場合は、より効果が強いステロイド外用剤を使用します。

「ステロイド外用薬」には、使う場所や症状に応じて適切な強さ(ランク)の薬を選ぶことが重要ですが、虫刺されでは処方される薬が処方医によって強かったり弱かったりすることがあります。その背景と意図を踏まえた、服薬指導のポイントを解説します。

デキサメタゾンプロピオン酸エステル軟膏0.1%「MYK」の基本情報

「ステロイド外用薬」は、その作用の強さから5つの強さ(ランク)に分類されています(表1)。


ステロイド外用薬は抗炎症作用の強さにより、5段階に分けられます。使用頻度の高い薬剤であればそのランクを把握していても、あまり使わない薬剤についてはランクを覚えておらず、ランクの一覧表で確認するのが普通です。


デキサメタゾンプロピオン酸エステル軟膏0.1%「ラクール」、他

副腎皮質ステロイドは生体が分泌しているヒドロコルチゾン()と同じ作用を持ち、その多くは作用がさらに強力になる(プロドラッグ:脂溶性を高くすることで皮膚への吸収率を高めるなど)ように合成されています。

まずは皮膚の炎症の重症度によって、ステロイドの強さを選びます。炎症がひどい ..

<ステロイドの種類>
ステロイド外用剤は、強さにより以下の5段階のランク(Ⅰ群~Ⅴ群)に分かれています。

ステロイド剤の比較 強さのランク【強さ一覧表】 2021年度版

ただし、皮膚のなかでも吸収しやすい部位に強いステロイドを使い続けると副作用が出やすくなる可能性があるため、体の部位によってステロイドを使い分ける必要があります。つまり、部位や皮疹の改善に合わせて、ステロイドのランクを下げることも重要です。

ステロイド剤の強さを5段階に分類して紹介。ステロイド剤を使用している方は、自分のステロイドの強さは知っておきましょう。

ステロイドはどれも同じに見えるかもしれませんが、種類によって強さが異なります。今回は、市販のステロイドの種類や選び方、強さについて詳しく見ていきましょう。市販で購入できるステロイドの商品も紹介しているので、こちらも参考にしてみてください。

ステロイド外用剤の強さは?~5つのランクと使い分け | お薬Q&A

「とても強い(very strong)」と「最も強い(strongest)」に分類されるステロイド外用薬は作用が強いため、使用する際は医師や薬剤師など専門家の管理が必要です。

ステロイド 強さの一覧表(2020年度版)薬屋さんが監修【強さ検索】

本記事では、ステロイド外用薬(軟膏、クリーム)の強さについてまとめる。ステロイドの塗り薬には、たくさんのタイプがあり、症状等によって使い分けられる。また、強さによって以下のように5段階に分類される。医療従事者が他院で患者に処方された薬剤と自院の採用薬を確認する際、先発品とジェネリック医薬品(後発品)の名称を調べる際などにも、以下の一覧を活用いただきたい。

ステロイド外用薬は抗炎症作用の強さにより、5段階に分けられます。使用 ..

ボアラ(一般名:デキサメタゾン吉草酸エステル)は、血管収縮作用や抗炎症作用のあるステロイド外用剤で、皮膚の炎症を改善する作用があります。
ステロイド外用薬は強さにより5段階に分けられますが、ボアラの強さは上から3番目のストロングクラスです。同じ強さのステロイド外用薬としては、(ベタメタゾン吉草酸エステル)、ベトネベート(ベタメタゾン吉草酸エステル)、メサデルム(デキサメタゾンプロピオン酸エステル)、フルコート(フルオシノロンアセトニド)などがあります。

具体的なステロイド外用薬の強さについては以下を参照ください。 ※なお ..

しかし、ことが確認されています。実際、虫刺されのOTC医薬品では、V群(weak)でも「ステロイド外用薬」が配合されているものは、「抗ヒスタミン薬」や「鎮痒薬」だけの薬よりも“強力な薬”として扱われています。

(ステロイド外用塗布剤・噴霧薬など)」の処方薬一覧です。「デキサメタゾン ..

ステロイドは、肌のかゆみや赤みなどの湿疹に使用すると、肌のかゆみや炎症の広がりを抑えられる製品です。
ステロイド外用薬には、作用の強さに段階があります。しかし、成分や効能が強いステロイド外用薬を使えばいいというわけではなく、塗る部位や症状にあわせて、適切なものを選ぶのが大切です。
本記事では、ステロイド外用薬の効果や強さ、正しい塗り方について解説します。市販で購入できるおすすめのステロイド外用薬も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

ステロイド外用薬(塗り薬)とは?効果や強さ、副作用などを解説

顔面や陰部は経皮吸収率が非常に高く、一般的に弱めのステロイド外用薬を処方されることが多いです。特に顔面に長期間強いステロイド外用薬を使用すると副作用が出現する可能性があり注意が必要です。

ステロイド外用薬 〜強さごとのまとめ〜 | Antaa Slide

※医療用ステロイドのランクは、軟膏を基準に分類したもので、ベースとなる基剤が異なれば(例:クリーム、ローション等)作用の強さは若干異なることがあります。また、OTC医薬品では成分名は同じでも、濃度を下げて販売しているものもあるため、必ずしもこのランクと一致するわけではありません。

ステロイド外用薬ランク一覧|特定非営利活動法人日本アトピー協会

一方、手足は角質が厚く薬が吸収されにくいためしっかり強いステロイド外用薬を使用しないと効果がでません。

デキサメタゾン製剤, デキサメサゾン軟膏・クリーム・ローション「イワキ」, 1mg, 岩城製薬(株), 岩城製薬(株)

具体的なステロイド外用薬の強さについては以下を参照ください。
※なお保湿剤などで薄めても強さはあまり変わらないことがわかっています

D07AB19, デキサメタゾンプロピオン酸エステル 0.1%, メサデルム

病院で処方されるステロイド外用剤

何も知らず使っている方も多いですが、
調べてみるとを
使っている場合もあると思います。

まずは、ご自身が使っている
薬の強さは、知っておきましょう。

D01948, デキサメタゾン吉草酸エステル 0.12%, ボアラ

メサデルム(一般名:デキサメタゾンプロピオン酸エステル)は、抗炎症作用や血管収縮作用のあるステロイド外用剤で、炎症による皮膚の赤みやかゆみ、はれなどを改善する作用があります。
は強さにより5段階に分けられますが、メサデルムの強さは上から3番目のストロングクラスです。同じ強さのステロイド外用薬としては、フルコート(フルオシノロンアセトニド)、ベトネベート(ベタメタゾン吉草酸エステル)、、などがあります。

[PDF] 3. 副腎皮質ステロイド剤(外用薬)のランク分類と副作用・使用方法




コチラもチェック!


ステロイドの強さはいろいろあるので、症状に合わせて、必要な期間だけ塗りましょう。