この記事では、ハイドロキノンやトレチノインの併用について解説します。
単純にシミといっても色々な種類のシミがあり、成因によりそれぞれ効果的な治療法があります。まずは気になるシミを判別し、的確な対策を実施することが大事です。間違った判断でかえってシミが増えたり、濃くなったりすることもあるため、専門医の診断とアドバイスのもとに対策を行うことをおすすめしています。
これからトレチノインを使用される方にとって、参考になる内容となっています。
肌の漂白剤ともいわれるハイドロキノンですが、全てのシミに対して美白効果があるわけではありません。
ドラッグストアでシミ対策の薬を買ったけれど効果が出ずに途中でやめてしまったという話を聞きます。シミ対策のお薬はすぐに効果が出ないことが多いため、自分に合っているか確信がない状態で続けるのは大変です。お薬を選ぶ前にまずは状態を把握することが大事です。
ハイドロキノンは、「肌の漂白剤」と呼ばれるほど美白効果の高い物質です。
トレチノインとよく比較されるのが、化粧品などにも配合されている「レチノール」です。
レチノールとはビタミンAのことで、皮膚や粘膜の健康維持や抵抗力強化に役立つ成分です。レチノールが体内で代謝されると、中間体のレチナールを経てトレチノインになります。
レチノールはトレチノインに比べると皮膚に対する作用がマイルドで、医薬部外品として化粧品などに配合されていることもあります。一方、トレチノインは医薬品に分類されるため、医師の処方がなければ入手できません。なお、レチノールとトレチノインを外用した場合の生理活性は10~100倍ほど違うといわれています。
トレチノインは、表皮の深い層にあるを持っています。多くのしみは表皮の一番深い層(基底層と呼ばれる箇所です)周辺に、メラニン色素が沈着してしまうことが原因で発生します。
トレチノインは表皮の細胞を活発に増殖させ、表皮をターンオーバーさせていくことで表皮の細胞を深い層からどんどん押し上げさせていきます。そのときに押し上げられた細胞はメラニン色素を一緒に持って上がっていき、およそ2~4週間でメラニン色素を体外に排出します。
. 以下は基本的な使い方です。症状などにより適宜変更されます。
この治療は、国内未承認医薬品または医療機器を用いて施術を行います。
治療に用いる医薬品および機器は当院医師の判断の元、個人輸入手続きを行ったものです。
実際に0.25%、0.5%、および1.0%のレチノールと、その1/10濃度のトレチノインを比較したランダム化二重盲検試驗では、シワ、肌の色調、色素沈着、触覚の滑らかさ等において、有効性に有意差はなかったことが報告されています4。
また、真皮のコラーゲン生成を促すため、たるみ毛穴にも効果的です。
ハイドロキノンの美白効果として挙げられるのが、新しいシミができるのを予防する効果とすでにできたシミを薄くする効果です。シミの原因であるメラニン色素は、皮膚にあるアミノ酸「チロシン」が、色素細胞により酸化反応を受けることで生成されます。
肝斑治療や炎症後色素沈着(PIH)治療における第一の選択肢は薬治療です。
しかし、老人性色素斑やADM,そばかすなどでは薬治療単独でシミを消失させることは難しく、薬はレーザー治療や光線治療における補助的役割を果たします。
シミ治療に使用される薬の多くは、メラニン合成を抑える効果を期待するものであり、シミを除去できるわけではありません。
薬単独では消失できないシミであっても、薬によってシミがかえって悪化してしまうという事例はほとんどなく、色素沈着を起こしやすい肌質の人では薬治療の併用で治療効果が高まります。
当院でシミの治療に使用している薬の種類は下記の通りになります。
この2商品を使用する際のポイントとなるのが「トレチノイン」です!
皮膚のターンオーバーとは、角質が作られ外に排泄されるまでの皮膚の周期のこと。若い方でしたら通常4週間ですが、年齢とともに遅くなり30~40代だと約6週間ほどになります。
トレチノインが効果的なシミの種類としては以下がいわれています。)
トレチノイン・ハイドロキノンは、主にしみ、ニキビ、肝斑などの治療に用いられる塗り薬です。
トレチノインとはシクロデキストリン包接トレチノインのことです。
シミやシワなどの治療に使われる「トレチノイン」。ビタミンAが肌によいことは、広く知られていますが、トレチノインはビタミンAの吸収をよくするために合成された物質で、「ビタミンA誘導体」と呼ばれています。また、トレチノインはヒトの血液中にも微量ながら流れていますから、アレルギー反応などを起こす心配がありません。
※ハイドロキノンは稀にアレルギー反応が出る方がいらっしゃいます。
通常のビタミンA(レチノール)でもターンオーバーを早める作用はありますが、トレチノインの生理活性はビタミンAの約50倍~100倍。市販薬よりも強力な治療薬になります。
さらに、お肌の細胞が生まれ変わるため、ニキビ改善にも効果的です。
当院では、初診からオンライン診療にて処方を行っております。医師がしっかりと診察を行い、安心してご利用いただけるようサポートいたします。
トレチノインやは、美容においてメリットの多いの治療薬として知られています。
皮膚科で色素沈着やシワに処方されるトレチノイン濃度は0.025%~0.2%です。この研究を元にすれば、レチノール濃度ではその10倍の0.25%~2%が同等の目安になりますが、デイリースキンケアで使用する場合、当院では0.04%~0.1%の低濃度レチノールから開始して、0.5%程度までを推奨しています。
市販で買えるおすすめハイドロキノンクリームも合わせて紹介します。
そのため、日本国内でトレチノインを入手するためには医師の診察・処方が必要です。
黒色に反応するレーザーを照射し、ピンポイントにシミを取り除きます。
トレチノイン自体はビタミンA(レチノール)の誘導体で、もともと血液中にごく微量ながら含まれているものなので、人体でアレルギーを起こすことはありません。コラーゲンやヒアルロン酸の分泌を高めて、皮膚の張り・小じわの改善をもたらします。
さらに皮脂腺の機能を低下させて、角質をはがす作用もあるため、ニキビ治療にも効果的と言われます。そのためアメリカではしわ・ニキビの治療医薬品としてFDA(アメリカ食品医薬品局)に認可されており、多くの患者さまが皮膚の若返り薬、にきびの治療薬として使用しています。
それぞれの違いについて詳しく気になる方は「」の記事をご覧ください。
肝斑や炎症後色素沈着に対して有効で、特に肝斑治療の第一選択薬になります。
本来は、抗炎症剤や止血剤として使用される薬ですが、トラネキサム酸を飲んでいると肝斑が改善する人が多いことがわかり、現在では肝斑の薬としても使用されています。
老人性色素斑に対する効果はありませんが、メラニン沈着を抑える効果と副作用の少なさから、レーザー治療や光線治療に際して治療前・後に併用するとレーザーによる色素沈着が抑えられ治療がスムーズになることが期待できます。
トラネキサム酸の効能に止血作用があるため副作用として血栓形成が心配されますが、すでに血栓ができている人において血栓が器質化する心配はあっても、新しい血栓ができやすくなることはありません。
トランサミンをシミに処方する場合は全て自費診療になります。
トラサミンは保険薬ですが肝斑やシミの治療としての保険適応はなく、またシミ治療は美容目的とされるため、保険を使ってトランサミンを処方することは健康保険の不正請求になります。(つまり保険でトランサミンを処方してくれる医療機関がけっして親切なわけではなく、私たちの保険料を騙し取る詐欺行為をしていることになります。)
患者さまの症状と悩みに合わせた濃度のトレチノインを処方します。
また、レチノールと違ってトレチノインが化粧品へ配合されたり、市販品として出回ることはありません。
トレチノインの作用よりは弱いものの、レチノールにもシワ改善作用があります。
また、加齢によるシミや肝斑、慢性的な湿疹や火傷、ニキビの後に生じる色素沈着には、ハイドロキノン単体ではなく、基本的にトレチノインとの併用療法が推奨されています。
特に、即効性を求められるミドル世代以上の方におすすめの治療法です。
この治療をしている期間中は、です(ハイドロキノン・トレチノイン併用療法)。ハイドロキノンが作用することでメラサイトに新しいメラニンを作れないようにしておきます。その状態でターンオーバーを進めることで、結果的にメラニン色素の少ない表皮となり、キレイな白さを持つ皮膚に置き換えられるようになるのです。
シミ治療の塗り薬として代表的なのが「ハイドロキノン」と「トレチノイン」です。
トレチノインは、コラーゲン増生を促す数少ない薬ですので、しわにも効果が期待できます。目じりなどの深いしわの場合は、少なくとも3ヶ月は使用する必要があります。また、使用開始すぐは、皮剥けがひどくなることがありますので、プロペトなどの保湿剤による十分な保湿が必要です。
反対に、ハイドロキノンが適応とならないタイプの色素斑もあります。
レチノイドの副作用は、「レチノイド反応」として有名ですが、 塗った部位のお肌に熱感、赤み、落屑(らくせつ=皮膚が剥がれること)が起こります。
シミ全般の改善やお顔のくすみを予防する効果が期待できます。
ハイドロキノンについてはを参照していただき、今回はシミ治療の塗り薬である「トレチノイン」の効果や副反応・ハイドロキノンとの併用療法についてご紹介していきます。
また、トレチノインを長期間にわたって継続使用すると、人によっては。
ニキビは、皮脂腺の機能が亢進するとともに、毛穴の入口の角質が異常に厚くなり蓋をすることによって起こります。トレチノインは、皮脂腺の機能を低下させ、角質をはがす作用があるため、ニキビ治療に大変効果的です。にきびが十分に改善した後も、引続き治療をすることによって、ニキビ後の赤みも消えていきます。