そこで、カナグル・スーグラ・ルセフィ・フォシーガがどんな薬なのかをまとめました。
この研究において、頸動脈IMTに変化は認められなかったが、脈波伝播速度(PWV)が改善していたことから、SGLT阻害薬は動脈硬化を改善しないが、おそらく容量負荷を軽減することで血管の硬さは改善するとディスカッションに書いたのが仇となった。最終的に日本内分泌学会の主催するEndocr Jという雑誌に拾って頂いたのだが、最初に投稿した某雑誌では“EMPA-REG OUTCOMEⓇで心血管イベントが抑制されているのに動脈硬化が改善しないはずないだろう!”と門前払いを食らったのだ。ところが、それから数年の月日が経ち、順天堂大学と大阪大学のグループが行ったUTOPIAという研究は、SGLT2阻害薬を用いて我々と矛盾しない結果を一流紙に報告している(Cardiovasc Diabetol. 2020; 19(1): 110)。我々は早すぎたのだ。さらに基礎研究においても、SGLT2阻害薬がDPP-4阻害薬とコラボして、著明な高血糖になる糖尿病モデルマウスでの血管肥厚を抑制することも報告した(Biochem Biophys Rep 2019 Apr 19;18:100640)。
フォシーガの併用禁忌薬(併用が禁止されている薬)はありません。
※ 現在、発売されているSGLT2阻害薬は、スーグラ、フォシーガ、ルセフィ、アプルウェイ、デベルザ、カナグル、ジャディアンス(いずれも商品名)。
糖尿病治療薬として開発されたSGLT2阻害薬に、「心・腎保護薬」としての期待が高まっています。心不全や腎臓病への適応拡大に向けた開発が進む中、これらに対する有効性を示すエビデンスが相次いで発表されています。低調だった市場も本格的な拡大期に入っており、SGLT2阻害薬は新たな局面を迎えようとしています。
これらのお薬とフォシーガを併用することで、ことや可能性があります。
昔の学園ドラマで不良少年が少しずつ善行を重ね、更生しクラスの人気者になる姿を見るように、SGLT2阻害薬は糖尿病界の嫌われ者から救世主になりつつある。
SGLT2阻害薬の快進撃はここで終わらない。最近ではがんに対する有効性も基礎研究を中心に報告されている。我々はイプラグリフロジンが乳癌を抑制することを世界で初めて見出し報告した(Endocr J 2020 Jan 28;67(1):99-106)。当時福岡大学に在籍され、現在秋田大学の教授に就任された沼田朋大先生にパッチクランプを施行して頂き、ナトリウム流入抑制による膜電位の過分極とそれに伴うミトコンドリア膜電位の変化が重要なメカニズムであることを解明して頂いた。
この研究において、頸動脈IMTに変化は認められなかったが、脈波伝播速度(PWV)が改善していたことから、SGLT阻害薬は動脈硬化を改善しないが、おそらく容量負荷を軽減することで血管の硬さは改善するとディスカッションに書いたのが仇となった。最終的に日本内分泌学会の主催するEndocr Jという雑誌に拾って頂いたのだが、最初に投稿した某雑誌では“EMPA-REG OUTCOMEⓇで心血管イベントが抑制されているのに動脈硬化が改善しないはずないだろう!”と門前払いを食らったのだ。ところが、それから数年の月日が経ち、順天堂大学と大阪大学のグループが行ったUTOPIAという研究は、SGLT2阻害薬を用いて我々と矛盾しない結果を一流紙に報告している(Cardiovasc Diabetol. 2020; 19(1): 110)。我々は早すぎたのだ。さらに基礎研究においても、SGLT2阻害薬がDPP-4阻害薬とコラボして、著明な高血糖になる糖尿病モデルマウスでの血管肥厚を抑制することも報告した(Biochem Biophys Rep 2019 Apr 19;18:100640)。
体質や持病の種類・程度によっては、フォシーガが服用できないケースがあります。
「2型糖尿病を合併する慢性腎臓病の患者に福音をもたらす素晴らしいデータだ」。SGLT2阻害薬カナグリフロジン(国内製品名・カナグル)を創製した田辺三菱製薬の三津家正之社長は5月の決算説明会で、導出先の米ヤンセンが同薬の腎アウトカムを検証した「CREDENCE試験」の結果を称賛しました。
最後に、これは医療者側が留意することなのですが、前回・前々回のブログで取り上げた「インスリン分泌不全タイプ」、つまり、体質的・遺伝的に血糖値を下げる物質であるインスリンを自前で作る力が弱い人に阻害薬を投与すると、前述の「ケトアシドーシス」のリスクが高まるため、慎重に投与することが重要です。私はそのような患者さんでは、インスリンの注射、あるいは体内でインスリンを作るのをサポートする飲み薬を併用するようにしています。ちなみに、インスリンは自前でたくさん作れるがそれがうまく活かせていない「インスリン抵抗性」タイプではあまりこの心配はありません。
ジャディアンス フォシーガ カナグル デベルザ ルセフィ スーグラ
このSGLT2阻害薬は、血糖値を下げるだけではありません。
当院でも採用しているジャディアンスを用いた大規模臨床試験(EMPA-REG OUTCOME 試験)では、心血管イベントの減少効果が認められました。
また心不全による入院のリスクも低下させる事もわかりました。
つまり心臓を守る効果も有るという事です。
最近では、心臓の他に腎臓にも良いという事もわかってきました。
ですから、このお薬は糖尿病の分野だけでは無く、循環器の分野でも注目を浴びています。
ちなみに、これらの効果はSGLT2阻害薬全てに有るのでは無いかと言われています。
『スーグラ(一般名:イプラグリフロジン)』や『フォシーガ(一般名:タパグリフロジン)』などのSGLT2阻害薬は、尿中に糖(グルコース)を排泄させてしまうことで、高血糖を改善する薬です。
※ SGLT2阻害薬:スーグラ・フォシーガ・ルセフィー・ジャディアンス
発売当初は、脱水、尿路感染症などの副作用が心配されましたが、現在は内服開始後数週間は水分をいつもよりも500㏄多くとり、尿は我慢しない、陰部を清潔に保つ、で副作用の発現を低下出来るようになっています。
服用開始後、数週間は尿量が増えるのが気になる方も多いですが、大分部の方は数週間で改善します。尿路感染症対策(痛み、痒み、などが起きたらすぐ医療機関を受診)をしっかりしましょう。サルコペニア、フレイルが指摘される高齢者では注意が必要です。
商品名: 【先発医薬品】スーグラ、フォシーガ、ルセフィ、デベルザ、アプルウェイ、カナグル、ジャディアンス など · この薬の作用
ジャディアンス、フォシーガ、デベルザ、ルセフイ、カナグル、スーグラ、はSGLT-2阻害薬という種類の薬です。尿に糖分を排泄して血糖を下げる薬です。ジャディアンス、フォシガ、カナグルで腎臓、心臓の保護作用があることが発表されています。同系統の薬も同じ効果があることが推測されます。脂肪肝への効果も期待されています。このような理由から処方する先生が増えているようです。
スーグラに続き、フォシーガも1型糖尿病患者さんに使用できるようになった。
腎アウトカムを主要評価項目とした大規模臨床試験でSGLT2阻害薬の有効性が示されたのはCREDENCE試験が世界初。ヤンセンは2018年7月、中間解析で有効性が示されたため試験を早期終了したと発表しており、今年4月の国際腎臓学会でデータが明らかになると大きな話題となりました。
同様の薬剤には、カナグル、スーグラ、フォシーガ、ジャディアンス、デベルザ、ルセフィ等があります。 SGLT2阻害薬による減量効果
<残心>痛快!屁振りへん左衛門
屁振りへん左衛門のお話しは、私の叔母・野見山悠紀子の十八番でした。若いころ甲状腺癌を患い手術をした叔母は独り身で、クチュリエ・ユキという小さなオートクチュールを天神で営んでいました。私は幼い頃、寝る前に叔母のオモシロ話を聞くのが大好きで、屁振りへん左衛門は最高傑作です。毎日オナラばかりしているぐうたら息子のへん左衛門にたまりかねた父親が、ある日へん左衛門のお尻に栓をします。するとある夜、その家に泥棒が入り、誤ってへん左衛門のお尻の栓を踏んで外してしまいます。一気にあふれ出たオナラのあまりの臭さに泥棒は捕まってしまい、へん左衛門の父親が“お前の屁も時には役に立つな~”と言うハッピーエンドです。もちろん完全な叔母の作り話ですが、最近小学生の姪っ子が“”というアニメを見ていて、これぞ屁振りへん左衛門だ!と感動してしまいました。叔母は40年前におしりたんていの構想にたどり着いていたのです。また、このへん左衛門の話、役に立たない人間はいないという、今でいうダイバーシティーを表現していますよね。改めて叔母の凄さに感銘を受けました。
そんな叔母も、私が福岡を去り国際医療福祉大学に赴任した2020年4月に他界しました。野見山家一筋に生きた叔母に、心から感謝しご冥福をお祈りします。
SGLT2 阻害薬(商品名:スーグラ、フォシーガ、ルセフィ、デベルザ、カナグル、ジ
新規糖尿病薬として注目されているSGLT2阻害剤に対するよくある質問を集めてみました。
下記のタイトルをクリックするとジャンプします。
糖尿病の最新のお薬に「SGLT2阻害剤」というお薬があります。 (スーグラ、フォシーガ、ルセフィ、デベルザ、アプルウェイ、カナグルなど)
SGLT2阻害薬 SGLT2阻害薬は、「尿中に糖が出ることは悪いことだ。」というこれまでの糖尿病の常識を覆す全く新しい治療薬です。その特徴は、血液中の過剰な糖を尿中に積極的に排出させることで血糖値を下 ...
スーグラ錠やフォシーガ錠等が該当します。この分類のお薬は、血液中にある過剰な糖分を尿中に積極的に排泄させることで血糖値を下げます。
糖尿病の治療では、まず食事療法と運動療法を実施しますが、これらを2~3か月実施しても血糖値に良い結果が得られない場合は、薬によって血糖値を下げる薬物療法を実施します。薬物療法で使用する糖尿病の治療薬は、2023年7月現在では10種類ありますが、これらは体にどのように作用するかによって、4つにタイプに分けられます。
【SGLT2阻害薬】スーグラ、フォシーガ、ルセフィ、アプルウェイ、デベルザ、カナグル、ジャディアンス 10分で解説糖尿病治療薬
腎臓で糖を再吸収するたんぱく質(SGLT2)を阻害し、糖を尿中へ排泄するお薬です。
糖尿病治療薬として保険適応があります。
薬の作用によって、1日あたり約400キロカロリーのブドウ糖が尿中へ排出されるため、ダイエット効果が期待できます。
商品名としてカナグル、スーグラ、フォシーガ、ジャディアンス、デベルザ、ルセフィ等があります。
スーグラ、フォシーガ、ルセフィ、デベルザ、アプルウェイ、カナグル、ジャディアンス
今回は通院患者さんの背景疾患として増えてきました糖尿病のお薬の中で、特に心臓・腎臓の両者を守る効果も兼ね備えたSGLT2阻害薬についてのお話をしたいと思います。
副次的な効果も多く期待される薬剤です。 薬品名:スーグラ、フォシーガなど多数あります
下記の研究で、SGLT2阻害薬の一種であるdapaglifrozin:商品名フォシーガ 1日10gを内服した場合、尿に排出される糖は日本人以外では1日に85gですが、日本人では111gと比較的多いことが報告されています。
イプラグリフロジン(スーグラ®) ダパグリフロジン(フォシーガ®) ルセオグリフロジン(ルセフィ®)…
肥満を合併する、インスリン血糖値を下げるホルモンは潤沢に出ているが、それがうまく効いていない「インスリン抵抗性」が想定される患者さんでは優先順位第位、肥満のない、インスリンを自前で作る力がもともと体質的に弱い「インスリン分泌不全」が想定される患者さんでは優先順位は下位となっています。上述の通り、「インスリン分泌不全」タイプの患者さんでは合併症のリスクが高まるため、あまり優先して投与する薬ではないのですが、日回の内服で済む血糖降下作用の高い薬ですので、やせ型の「インスリン分泌不全」タイプの患者さんであっても、適切に他の薬と組み合わせて処方することがあります。
SGLT2阻害薬(ジャディアンス®︎、スーグラ®︎、フォシーガ®︎)
私は今まで、あえてこのテーマから距離を置いて来たのかもしれない。でEMPA-REG OUTCOMEⓇに軽く触れ、でClass effectかDrug effectかというテーマにしてお茶を濁してきた。それはこのテーマに直球勝負で意見することに対し、四戒(驚、懼、疑、惑)を抱いていたからだ。しかし今、自信を持って言える。SGLT2阻害薬は凄い薬だ!
SGLT2阻害薬は発売当初から逆風の真只中に立ち続けてきた。尿糖を増やすとは何事だ!脱水で脳梗塞が激増するに違いない!といった非難を浴び続けた。しかし、冷静に考えればどの薬剤も治験を経て世に出回っているのだから、驚くような大惨事になるはずがない。群集心理は恐ろしいものだ。わが国最初のSGLT2阻害薬イプラグリフロジン(スーグラⓇ)が臨床応用された頃、ベーリンガー・インゲルハイム社の担当者と“エンパグリフロジン(ジャディアンスⓇ)が発売される頃にはSGLT2阻害薬が全面発売中止になっているかもしれませんね”と苦笑したことを覚えている。しかし、、で紹介したEMPA-REG OUTCOMEⓇ以降SGLT2阻害薬は一気にスターダムにのし上がった。その後、多くの大規模臨床試験でSGLT2阻害薬の心保護作用・腎保護作用が明らかにされ、最近では非糖尿病者に対しても、心不全や慢性腎臓病の病名で保険適応を取得するSGLT2阻害薬も現れた。SGLT2阻害薬は糖尿病治療薬の枠を超えたのだ。SGLT2阻害薬がここまで素晴らしい心腎保護の結果を出せた背景に、心腎連関の改善というメカニズムの存在が示唆されている(Mebio 34:58-66, 2017)。糖を尿に捨て血糖を下げ、浸透圧利尿で余剰な水を捨てるのみならず、ナトリウム再吸収も抑制するためmacula densaに流れ込むナトリウム量を増やして糸球体内圧を下げている。我々はスーグラⓇ発売当初から逆風に立ち向かい、FUSIONという臨床研究を行った(Endocr J 2018 Aug 27;65(8):859-86)。この時、SGLT2阻害薬が患者背景に関わらず血糖降下作用を発揮するということのみならず、血圧低下、体重減少、血清CPRの低下という副次的作用も見出した。
フォシーガ/フォシーガとスーグラ、再評価されるSGLT2阻害剤
カナグルは、2型糖尿病の治療薬として使用されているSGLT2阻害薬の一つです。