セロトニンは夜になると松果体でメラトニンの原料へと変化します。
人工的な器具内で行われる生物学的な反応に関して使われる言葉で、「試験管内」を意味する。多くの場合、生物体機能の一部を試験管内において行わせることを指す。
[PDF] 生殖とメラトニン ―卵巣加齢と生殖補助医療(ART)への応用―
メラトニンは網膜で暗闇が知覚されることに反応して産生されることから、“暗闇のホルモン”と呼ばれることもあり、紫外線によって皮膚で産生されることから“太陽のビタミン”と呼ばれるビタミンDとしばしば対比される。両者はともに、全身に分布し広範な機能に影響を及ぼすことが明らかになってきている。
2018年12月から2019年9月の間に体外受精・顕微授精を受けた女性1,276名を対象に実施しました。
睡眠に関するデータは、採卵当日にアンケートを実施しました。体外受精結果はカルテより抽出しました。関連する交絡因子で調整した後の睡眠特性と生殖成績の関係を評価しました。主観的な睡眠の質(良い vs 悪い)および女性年齢(30歳未満 vs 30歳以上)による層別分析も行いました。
睡眠特性の評価は簡易型PSQI質問票を用いました。睡眠量(睡眠時間、睡眠中間時間(就寝時刻と起床時刻の中間点):MST)、自己申告による睡眠の質(良い、悪い)、入眠障害(ない、週1回未満、週1〜2回、週3回以上)、睡眠障害(ある、ない)、日中機能障害(ある、ない)、睡眠薬使用(ある、ない)を評価対象としました。夜間睡眠時間は、就寝時刻から起床時刻までの長さとしました。
結果:
睡眠時間が7-8時間の女性と比較して、7時間未満の女性では、採卵数および成熟卵子数がそれぞれ11.5%(95%CI: -21.3, -0.48%)、11.9%(95%CI: -22.4, -0.03%)低下しました。睡眠中間時刻(MST)が午前2時21分より早い、または午前3時より遅い、および主観的睡眠の質の低さは、受精率が低下しました。
週3回以上寝付きが悪かった女性は、成熟卵子数(-10.5%、95%CI:-18.6%、-1.6%)、正常受精数(-14.8%、95%CI:-23.7%、-4.8%)および良質胚(-15.1%、95%CI:-25.4%、-3.5%)は少なくなりました。
睡眠時間が9-10時間の女性は、7-8時間の女性に比べて臨床妊娠の可能性が低くなりました(オッズ比=0.65、95%CI: 0.44, 0.98)。層別解析では、夜間睡眠時間と良質胚数および受精率との相関は、主観的睡眠の質が低い女性のみに存在しました(P= 0.02および0.03)。夜間睡眠時間と着床または臨床妊娠との関連は、30歳以上の女性でのみ存在しました(P = 0.04および0.01)。
ホルモンとされるメラトニンが、生殖腺刺激ホルモン放出抑制ホルモンの 発現を視
メラトニンは主として松果体と腸管で産生され、その産生量は幼児期から思春期にかけて増加し、その後は加齢とともに減少する。ビタミンDとの共通点として、季節変動の影響を受けること、栄養状態や加齢の影響で機能不全のリスクが生じること、ライフスタイルの影響も受けること、血液脳関門を通過することなどが挙げられる。
当院では、不妊治療に限らず、効果があるもの、期待されているものを検証して導入し、その方にあったものをお勧めしています。
メラトニンについて | 不妊治療 高度生殖医療専門 仙台ARTクリニック
夜間睡眠時間が短い、睡眠時間が適切でない、主観的な睡眠の質が悪い、寝つきが悪いなどの不健康な睡眠特性は、卵子の量や質を低下させる可能性があります。
睡眠時間が7時間未満または10時間以上の女性のサンプルサイズ(それぞれn = 81と73)が少ないため、結論には偏りがありそうですが、下記のような結論となっています。
30歳未満の女性では、短時間睡眠と睡眠障害は卵子の量と質の低下を引き起こします。ただし、睡眠時間が長いひとは妊娠率が低くなる傾向がありました。
30歳以上の女性では、短時間睡眠や睡眠の質が悪い女性にとって、長い睡眠時間が妊娠に対してはプラスに働く可能性が考えられます。睡眠特性の生殖医療への影響を明らかにするためには、異なる研究集団、研究デザイン、睡眠評価ツールを用いた、十分にデザインされた疫学研究からのさらなるエビデンスが必要です。
睡眠時間や睡眠障害の妊娠に関係するメカニズムは十分に解明されていません。何個かの注目されている因子があります。メラトニンは、卵子発育と成熟に重要な役割を果たすとされています。概日リズムの乱れは、卵胞液中のメラトニン濃度を低下させ、卵母細胞に酸化ストレスによるダメージを与えると考えられています(Tamuraet al., 2012)。
また、卵巣成熟に重要な活性グレリンが睡眠障害により上昇し、卵子成熟への直接的な影響 (Gaytanet al., 2003;Xuet al., 2018) 、エネルギー代謝の妨害 (Muscogiuriet al., 2019;Qianet al., 2019) 性ホルモンの相互作用の乱れ (Panet al., 2020) によって卵子の発育に悪影響を与えるとされています。
卵胞液中のメラトニン濃度はART成績や卵巣予備能の指標になり得る
「Is Melatonin the "Next Vitamin D"?(メラトニンは次のビタミンD?)」というタイトルのレビュー論文が発表された。ビタミンDは、当初は骨代謝との関連で注目され骨粗鬆治療薬としても用いられるようになったが、免疫機能を高めたり抗炎症作用など多彩な作用を有することが明らかになり、現在でも新たな知見がしばしば報告されている。睡眠関連ホルモンとして研究されてきたメラトニンも、そのような展開をみせるのだろうか。米国とオーストラリアの研究者による報告の一部を紹介する。4万字以上の長文の論文中では、アスリートでのメラトニン使用のメリットについても触れられている。
今回は、このメラトニンが、女性の妊孕力(妊娠する力)にも影響するので、睡眠はしっかりとろう、というお話です。
[雑誌論文] 生殖機能調節の新しい視点10.メラトニンの卵巣機能調節2010 · 著者名/発表者名
その中には不妊治療の成績向上のため、効果がみられているものもあります。
人間の生殖の調節におけるメラトニンの役割は不明です。8人の健康な男性で1700 ..
クリニック便りをお届けするのが、前号よりずいぶん間があいてしまいました。お詫びいたします。さて、今号はサプリメントについてお話しいたします。
ネットショッピングの拡がりにより、さまざまな「妊活サプリメント」が簡単に購入できるようになりました。1日も早い妊娠を望むご夫婦には、とても心惹かれる「効果・効能」が強調されている製品もあります。しかし、なかには、含まれる成分名や含有量、製造工程などがはっきりしない製品、あるいはとても高価な製品も見受けられます。
何より、サプリメントは日々の食べ物同様に体内に摂取するものですから、とにかく安全な製品でなければいけません。また、医療機関の治療費に加えてサプリメントの購入が家計の負担になる心配もあります。
以上のことから、患者様におかれましては、ぜひ、サプリメントの選び方について正しい知識をもっていただきたいと考えた次第です。
なお、今号は不妊カウンセラー西山純江が担当いたします。医学的な内容については、西山幸江院長、西山幸男名誉院長の校閲を受けております。
卵巣予備能が低下した体外受精患者におけるメラトニン濃度と胚の質
不妊症に効果があると知られているサプリメント、メラトニンとレスベラトロールについて、その効果と当院の実際のデータをご紹介します。
ニューロン等の生殖機能制御を司る神経細胞が局在している。 ..
亜鉛は300以上の酵素を構成する成分として新しい細胞の形成や抗酸化作用に関わり、男女の生殖機能を維持する働きがあります。そのため、不足すると、女性では銅が過剰になり、着床にマイナスの影響を及ぼしたり、男性では精子数の低下につながったりすることがあります。亜鉛の吸収を妨げるリン酸塩などの添加物が含まれている加工食品を多く摂る人は不足しやすくなります。
ロイドホルモン非存在下で、生殖機能の中枢である GnRH ニューロンへのメラトニンの.
メラトニンは睡眠ホルモンですが、強い抗酸化作用があり卵子の質の改善に役立つとされます。メラトニンも年齢と共に低下して、30歳では、20歳の1/4、まで低下します。2~6mgを、就寝前に使用するのですが、睡眠が浅い方には特にお勧めですね。習慣性もないとされ、私も眠りが浅い事と、寝つき改善、の目的で使用しています。
メラトニンは松果体で分泌されるホルモンであり、アミノ酸のトリプトファンから ..
慨日リズムとは、別名「体内時計」といわれますが、細胞が約24時間の周期で変動する生理現象のことをいい、動植物や菌類などほとんどすべての生物に存在する進化上最も古い細胞機能です。
日中の太陽の紫外線は、DNAの合成を損傷させるので、夜間に細胞分裂をために、進化したと考えられています。1997年人間の細胞内に時計遺伝子が発見され、注目をあびました。
メラトニンの効能は? | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ
妊娠に対して、疫学研究が行われています。
食生活、身体運動、喫煙、アルコール消費など、いくつかの生活様式が体外受精成績に影響を与えることが報告されています。
動物実験では、睡眠が乱れるとメスの繁殖力が損なわれ、卵の産出量の減少、LHサージの異常、妊娠成功率の低下として現れることが示されています。
ヒトの研究では、短時間睡眠または睡眠障害は生殖年齢の女性における排卵障害、卵巣予備能の減少、妊娠までの時間の延長、不妊リスク上昇と関連するとされています。
採卵当日に睡眠に対するアンケート調査をとり、体外受精成績を比較した論文をご紹介いたします。
[PDF] ハムスターの GnIH の同定および発現制御と生理機能の解析
メラトニンには、酸化ストレスを軽減させる抗酸化作用があるといわれています。例えば、排卵の際にも卵子は酸化ストレスの影響を受けるといわれていますが、卵胞液中に多く含まれているメラトニンにより、酸化ストレスから卵子を守ると言われています。
DHEAは、代謝機能改善、免疫活性化、生殖機能の改善、などの作用があり、アメリカ ..
そのメラトニンの抗酸化作用によって、加齢や日常生活での酸化により質が下がるといわれる卵子の質を高めることが期待できるのです。
両者はともに、全身に分布し広範な機能に影響を及ぼすことが明らかになってきている。 ..
ビタミンDは脂溶性ビタミンで、必要な量のほとんどが紫外線にあたることによって体内でつくられています。カルシウムの吸収を促し、骨の健康の維持に必須のビタミンですが、生殖機能の調整にも深く関わっています。そのため不足すると、卵胞発育や着床環境にマイナスの影響を及ぼし、不妊治療成績の低下に関連したり、妊娠や出産の合併症のリスク上昇にも関連したりしています。
生殖機能異常におけるBMPの血中・組織内濃度を明らかにし、ヒト卵巣機能不全(POF) ..
ここからはメラトニンの主なはたらきである生体リズムの調整機能、催眠作用、抗酸化作用について解説していきます。
最近では免疫アレルギー、脳・骨格筋機能の調整や、生殖機能にビタミンDがかかわることが明らかになりました。
メラトニンは様々な体液や細胞に含まれるホルモンであり、強力な抗酸化作用、抗アポトーシス作用、内分泌調節作用があることが知られている。本研究の目的は、DOR患者におけるメラトニン濃度と胚の質への影響を解析することである。
メラトニンの経母体的予防投与が出生後の酸化的脳障害に及ぼす効果 : 新生仔ラット脳ミトコンドリアの機能 ..
松果体ホルモンであるメラトニンは,夜間にのみ分泌され生体内リズムや生殖機能などを調節する。一方で,卵胞液中にも高濃度に存在することから,メラトニンは直接的に卵巣機能を制御している可能性がある。さらに,活性酸素種(reactive oxygen species:ROS)を消去する抗酸化作用をもつことも証明され,メラトニンは神経内分泌作用に加えて,膜受容体を介さない直接的な抗酸化作用で多様な生理作用を発揮する。われわれは,卵巣におけるメラトニンの直接作用に注目しており,排卵過程で発生するROSから卵子や顆粒膜細胞を保護する可能性について研究し,また,不妊症患者に対してメラトニンを投与することで卵子の質を向上させる臨床研究も行っている。さらに,アンチエイジングホルモンとしても注目されているメラトニンを長期投与することで,卵子数の減少,卵子の質の低下といった卵巣加齢の予防効果も研究しており,これらについて解説したい。
30年間存在しないと考えられていた「生殖腺刺激ホルモン放出抑制ホルモン(GnIH)」の発見はこれまでの常識を覆すものです。 ..
妊娠を考える世代で不足しがちな葉酸など妊娠前から妊娠中・授乳期に必要なビタミン、ミネラルが幅広く含まれているベーシックなサプリ。特徴的なのはプレバイオティクスとしてケストースが含有されています。充分な葉酸が含まれているため、別途葉酸サプリメントを摂取する必要はありません。