ステロイド外用薬は、作用する強さによって5段階に分類されています。
ステロイド外用薬を塗ると皮膚が黒くなるといわれていますが、それはまったくの誤解です。一般に私たちの皮膚の表皮にはメラニン色素がたくさんあり、紫外線を防いでくれる働きがあります。しかし、アトピー性皮膚炎のように皮膚の炎症が長引くと、表皮が壊れてメラニン色素が真皮に落ちてしまいます。真皮に落ちたメラニン色素は体外になかなか排泄できませんので、体内の貪食細胞が処理してくれるのを待つしかありません。皮膚炎が強ければ強いほど、かゆくて引っ掻きますので、表皮がたくさん壊れ、真皮にメラニン色素が落ちることになります。貪食細胞の能力には限りがあるため、真皮内のメラニン色素はその場所に沈着してしまいます。つまり皮膚が黒くなるのはステロイド外用薬とは無関係で、アトピー性皮膚炎の炎症が強く、たくさん引っ掻いたことを意味しています。
炎症が強いときは、炎症の赤みで黒い色素沈着がはっきりしませんが、ステロイド外用薬で炎症が軽快して赤みが治ると、一挙に黒い色素沈着が目立つため、ステロイド外用薬で黒くなったと勘違いされてしまうのです。色素沈着を予防するためには、炎症→かゆみ→掻破を起こさないように、皮膚炎をあらかじめしっかりコントロールすることが大切です。
ステロイドは強さのランクごとにさまざまな種類があるため、必要があります。
ステロイドの強さは、ストロンゲスト(最強)、ベリーストロング(かなり強力)、ストロング(強力)、マイルド(中等度)、ウィーク(弱い)の5段階に分けられています。
長期連用による局所の副作用に注意し、小児・高齢者・妊婦などは慎重に使用します。
年齢、疾患の重症度、部位に応じ使い分けます。
顔面、頸部、腋窩、陰股部は皮膚が薄く、副作用を生じやすいので、効力の弱いものを用いたり、塗布回数を減らすなど工夫します。
強力なものは多量または長期使用で、皮膚萎縮、口囲皮膚炎、酒さ用皮膚炎などの局所副作用や副腎機能低下などの全身作用が問題になります。
<ステロイドの種類>
ステロイド外用剤は、強さにより以下の5段階のランク(Ⅰ群~Ⅴ群)に分かれています。
ここまで、ステロイド軟膏の強さランキングや選び方を紹介してきました。
、同じ薬を塗っても吸収される量が変わります。そのため、薬を塗る部位によって、ステロイドも厳密に使い分ける必要があります。
ステロイド外用薬ランク一覧表を以下に示します。ステロイド含有の口腔用剤、痔疾用剤、眼科用剤も一覧表に含めています。配合剤については、配合成分を併記してあります。各薬剤のランク、配合成分の比較のためにお役立てください。
ステロイド外用剤の服薬指導!強さの比較一覧や副作用について解説
ステロイド軟膏には様々な種類があり、以下のように効果の強さがランク分けされています。
ステロイド外用薬には、かゆみや赤みの原因となる物質の産生を抑えてくれる抗炎症作用や免疫抑制作用などの効果があります。
また、ステロイド外用薬を適切に使用すれば、糖尿病や副腎不全、顔がパンパンに腫れてしまうムーンフェイスなどの、内服薬で見られる全身に生じる副作用は起こりにくいとされています。
炎症の度合いや、発生している部位にあわせて、適切なステロイドを選択するのが大切です。
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※ステロイド外用剤の強さのランク
Ⅰ群:最も強い(Strongest)
Ⅱ群:非常に強い(Very Strong)
Ⅲ群:強い(Strong)
Ⅳ群:普通(Medium)
Ⅴ群:弱い(Weak)
ドラッグストアなどで購入できる市販のステロイド外用薬は、「弱い(Weak)」「普通(Medium)」「強い(Strong)」の下から3つまでです。 作用の強い「とても強い(Very Strong)」や「最も強い(Strongest)」は、取り扱いに医師や薬剤師などによる専門家の管理が必要となるため、皮膚科の受診が必要となります。
ドラッグストアなどでステロイド外用薬を購入する場合は、強いものを選べばいいわけではありません。ステロイド外用薬は、炎症の重症度や患部によって作用する強さを選ばないと、副作用が出たり、症状が長引いたりする可能性があるので、薬剤師、または登録販売者に相談するのが適切です。
また、以下では、皮疹の重症度とステロイド外用薬の作用の強さをまとめています。例えば、皮膚がジュクジュクとしていたり、肌がごわごわしていたりする場合は、市販のステロイド外用薬では作用が弱いかもしれません。皮膚科で症状にあわせた薬の処方をしてもらいましょう。
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2). その他の皮膚症状:(0.1〜5%未満)<長期連用により>ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張、紫斑)、ステロイドざ瘡、(0.1%未満)<長期連用により>皮膚色素脱失、(頻度不明)<長期連用により>ステロイド酒さ・口囲皮膚炎(ほほに潮紅、口囲潮紅等、丘疹、膿疱、毛細血管拡張を生じる)、魚鱗癬様皮膚変化、多毛[処置:前記症状があらわれた場合には徐々にその使用を差しひかえ、副腎皮質ステロイドを含有しない薬剤に切り替えること]、(0.1〜5%未満)接触皮膚炎、皮膚そう痒。
ステロイド剤の比較 強さのランク【強さ一覧表】 2021年度版
本記事では、ステロイド外用薬(軟膏、クリーム)の強さについてまとめる。ステロイドの塗り薬には、たくさんのタイプがあり、症状等によって使い分けられる。また、強さによって以下のように5段階に分類される。医療従事者が他院で患者に処方された薬剤と自院の採用薬を確認する際、先発品とジェネリック医薬品(後発品)の名称を調べる際などにも、以下の一覧を活用いただきたい。
ステロイド外用剤の強さは?~5つのランクと使い分け | お薬Q&A
顔や陰部は皮膚が薄く、体のほかの部位に比べてステロイドの効果があらわれやすいのですが、その一方で副作用もあらわれやすくなります。ボアラを使用する際は、指示された期間を超えて長期間連用したり、自己判断で広範囲に塗布したりしないようにしましょう。
ステロイド 強さの一覧表(2020年度版)薬屋さんが監修【強さ検索】
2). その他の皮膚症状:(0.1〜5%未満)<長期連用により>ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張、紫斑)、ステロイドざ瘡、(0.1%未満)<長期連用により>皮膚色素脱失、(頻度不明)<長期連用により>ステロイド酒さ・口囲皮膚炎(ほほに潮紅、口囲潮紅等、丘疹、膿疱、毛細血管拡張を生じる)、魚鱗癬様皮膚変化、多毛[処置:前記症状があらわれた場合には徐々にその使用を差しひかえ、副腎皮質ステロイドを含有しない薬剤に切り替えること]、(0.1〜5%未満)接触皮膚炎、皮膚そう痒。
ステロイド外用薬は抗炎症作用の強さにより、5段階に分けられます。使用 ..
皮膚の状態や塗る場所、年齢などによって使用するステロイドの強さや塗る回数などを適切に選ぶ必要があります。
ステロイド外用薬 〜強さごとのまとめ〜 | Antaa Slide
病院で処方されるステロイド外用剤。
何も知らず使っている方も多いですが、
調べてみるとを
使っている場合もあると思います。
まずは、ご自身が使っている
薬の強さは、知っておきましょう。
具体的なステロイド外用薬の強さについては以下を参照ください。 ※なお ..
「局所性の副作用」とは、ステロイド外用剤を塗った局所のみに現れる副作用のことです。定められた使用量や使用期間を超えて長期間にわたってステロイド外用剤を連用していたり、皮膚への吸収率の高い部位に強いステロイド外用剤を使い続けたりすると、ステロイド外用剤の持つ細胞増殖抑制作用により塗った部位の細胞の増殖が抑制され、皮膚が薄くなったり、毛細血管が拡張して血管が浮き出て見える「酒さ様皮膚炎(しゅさようひふえん)」などの副作用が起こることがあります。
(ステロイド外用塗布剤・噴霧薬など)」の処方薬一覧です。「デキサメタゾン ..
市販でもっとも強いランクであるstrong (強い)に該当するステロイドです。ステロイド成分のベタメタゾン吉草酸エステルに加えて、抗生物質であるフラジオマイシン硫酸塩も配合されています。患部を保護する効果に優れた油性基材を使っているため、ジュクジュクしている部分にも使用可能です。
ステロイド外用薬(塗り薬)とは?効果や強さ、副作用などを解説
ステロイド外用薬を使うことで得られる重要な効果は「抗炎症作用」です。アトピー性皮膚炎をはじめとした皮膚炎、湿疹など皮膚の赤みや痒みなどは皮膚が炎症を起こしているため起こる症状といえます。皮膚科では部位や炎症の程度でステロイド外用薬を使い分けながら、さまざまな皮膚の疾患に対応することが可能となるのです。
【薬剤師が解説】ステロイドの強さランキング【一覧表・総まとめ】
皮膚炎の症状と、対象となる部位、効き目の強さと皮膚炎の状態が合っていることが治療を進めるうえで大切になり、弱ければ皮膚炎は治らず、強いステロイド剤であれば副作用のリスクが高まります。
ステロイドのランク、使い分けについて不安に思うことがあれば、医師、薬剤師に確認するようにしましょう。
強さが合わないステロイドを使用することで、副作用リスクが高まる可能性があります。 せいまる
ステロイド外用薬にはさまざまな種類があります。効果の強さにより分類されており、1番効果の弱い種類からweak、medium、strong、very strong、strongestの5段階です。
市販でもステロイドの外用薬は売っていますが、weak、medium、strongの弱い方から3ランクのものに限られます。
1) デキサメタゾンの外用剤は、アトピー性皮膚炎診療ガイドラインにおいて、ステロイドの強さを Medium とされている。
不必要なほど強力なステロイドを使い続けていると、を起こすことがあるので、ステロイド外用剤は指示された場所以外には使わないようにしてください。
ステロイド外用薬ランク一覧|特定非営利活動法人日本アトピー協会
フルコートfは、市販薬ではもっとも強いstrong (強い)に該当するステロイドです。主成分としてフルオシノロンアセトニドが配合されています。抗生物質のフラジオマイシン硫酸塩も配合されているため、患部の細菌増殖を防ぐことも可能です。軟膏タイプなので皮膚の刺激が少なく、ジュクジュクにもカサカサにも使用できます。
デキサメタゾン製剤, デキサメサゾン軟膏・クリーム・ローション「イワキ」, 1mg, 岩城製薬(株), 岩城製薬(株)
ステロイドには様々な薬理作用がありますが、いわゆる薬としての有効性は、血管収縮作用の強さと相関することがわかっています。
そのため、現在は各ステロイドの血管収縮作用の強さによって、ランク分けが決められています2)。