[PDF] [販売 名] ジスロマック SR 成人用ドライシロップ 2g


ファイザー社のジスロマックSR・成人用ドライシロップ2gは、2009年に発売され、クラビットやオゼックスなどのニューキノロン系の抗菌剤にとって代わり、急性尿道炎の治療薬として盛んに使用されるようになりました。当院でも、長らくジスロマックSRを使用してきましたが、2019年ファイザー社からジスロマックSRの販売を中止する連絡があり、2021年3月で経過措置も満了となり、現在はジェネリックのアジスロマイシン500mgを2錠、一度に内服する方法で治療しています。ジスロマックSRには、内服前2時間・内服後2時間食事をしてはいけないとの制限がありましたが、アジスロマイシン500mg・2錠内服では、食事の制限は特にありません。処方経験から、ジスロマックSRでは、内服後3日目ごろに下痢になるケースが多かったのですが、アジスロマイシン500mg・2錠内服ではそうした副作用も少なくなったと感じています。


本剤は、AZM として 2g(力価) 含有するドライシロップ剤 (徐放性) である。 本剤

①高脂肪食の影響(タンパク質150kcal、炭水化物250kcal及び脂質500~600kcal):食後投与では、空腹時に比べ、アジスロマイシンのCが115%、吸収量(AUC)が23%と有意に上昇し、Tは4時間早かった。
②標準食の影響(タンパク質56kcal、炭水化物316kcal及び脂質207kcal):食後投与では、空腹時に比べ、Cが119%上昇し、Tが2時間早まったことからCが有意に上昇することが示された。一方、AUCは生物学的に同等であり、食事の影響は認められなかった。
消化管系の有害事象の発現率は、食後投与に比べ、空腹時投与で軽減した。

これらの結果から、用法は「食後2時間以上の空腹時に服用する。服用後は、次の食事を2時間以上控えること」と設定された。

抗生物質を服用することが必要で、医療機関に行かないと処方されません。具体的には、①ジスロマック(250mg)4錠を1回で または、② ジスロマックSR成人用ドライシロップ2gを1回で または、③クラビット(500mg)1錠を1日1回7日間で または、④クラリスまたはクラリシッド(200mg)1錠を1日2回7日間で服用します。ジスロマックは、錠剤とシロップともに1回で済むので好まれますが、下痢の副作用があります。下痢を避けたい場合には、クラビットなど他の抗生物質を服用します。妊娠している場合は、クラリスまたはクラリシッドよりも奇形のリスクが低いため、ジスロマックを服用します。

アジスロマイシン「ジスロマックSR成人用ドライシロップ2g」の概要

【A】ジスロマックSR成人用ドライシロップ2g (シロップ用アジスロマイシン水和物) の簡易懸濁法に関するデータはないが、もともと懸濁して使用する製剤であるため胃瘻は可能と考えられる。(更新日時点)。

ジスロマックSRはマイクロスフェア (合成高分子や天然高分子に薬物を内包させ、局所での薬物の持続的放出や、組織標的化を狙ったもの) に封入されている。そのため下部消化管にて徐々に薬剤が放出された後、吸収される。経管チューブに閉塞には注意が必要である。

ジスロマックSR成人用ドライシロップ2g(ファイザー株式会社)

※添付文書のPDFファイルは随時更新しておりますが、常に最新であるとは限りません。予めご了承ください。

淋菌感染症は、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)による感染症で、性器クラミジア感染症と並んで頻度の高い性感染症である。主に男性の尿道炎、女性の子宮頸管炎を起こす。近年、性行動の多様化を反映して、咽頭や直腸感染などの性器外の感染例が増加している。性器淋菌感染症患者の10~ 30%で咽頭から淋菌が検出され、咽頭感染では炎症症状が自覚されないか、乏しい場合が多い。
性器・咽頭の同時感染例では、性器の淋菌が消失しても、咽頭には残存し感染源となりうるので、十分な治療が必要である。
(保険適応あり)セフトリアキソン(CTRX:ロセフィン等)静注1.0g単回投与が推奨される。スペクチノマイシン(SPCM:トロビシン)は咽頭への移行が悪く効果が劣るため使用すべきではない。
(保険適応なし)セフェム系薬にアレルギーがある場合には、薬剤感受性を確認し、アジスロマイシン(ジスロマックSR)成人用ドライシロップ2g、ニューキノロン系薬またはミノサイクリン(ミノマイシン等)の使用を考慮する。CTRX、SPCM以外で治療の際は、症状が改善していても淋菌が検出されないことを確認する必要がある。

中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-

以下に、3月31日付けで経過措置期限が切れる医薬品のうち、歯科関連の主なものをまとめました。製造・販売の中止によるものと、販売名変更によるものをそれぞれまとめています。名称変更された医薬品について4月1日以降は、移行後の品名でなければ使用・請求ができませんので、ご注意ください。また、レセプトコンピュータの薬品名が移行後の品名に切り替えられているか、ご確認ください。


【内服薬】
・アジスロマイシン錠250㎎「KOG」
・アセトアミノフェン細粒20%「タツミ」
・アモキシシリンカプセル125㎎「NP」
・アモキシシリンカプセル250㎎「NP」
・クラリスロマイシンドライシロップ10%小児用「マイラン」
・ジスロマックSR成人用ドライシロップ2g
・トラネキサム酸細粒50%「TCK」
・パセトシンカプセル250
・パセトシン錠250

【外用薬】
・アズレワンうがい液1%
・アルキサ軟膏2%
・テトラサイクリン塩酸塩パスタ3%「昭和」
・塩酸プロカイン「ホエイ」

本サイトの提供情報は、「治療の参考」として提供するものであり、実際の使用に当たっては、「添付文書」等の各製薬会社が提供する情報に従ってご使用ください。


図 1 アジスロマイシンの 1 回飲みきり製剤(ジスロマックRSR)と普通錠(ジスロマックR)の.

その他:(0.2%以上)倦怠感、無力症、浮腫、(0.2%未満)咽喉頭異物感、胸痛、局所腫脹、粘膜異常感覚、発熱、疼痛、(頻度不明)低体温、気分不良、口渇、浮遊感、不整脈、疲労。

ジスロマック錠 600mg、ジスロマック細粒小児用 10%、ジスロマック

動物(ラット、イヌ)に20~100mg/kgを1~6カ月間反復投与した場合に様々な組織(眼球網膜、肝臓、肺臓、胆嚢、腎臓、脾臓、脈絡叢、末梢神経等)にリン脂質空胞形成がみられたが、投薬中止後消失することが確認されている。なお、リン脂質空胞はアジスロマイシン-リン脂質複合体を形成することによる組織像と解釈され、その毒性学的意義は低い。