[PDF] 感染性心内膜炎発症予防のための 歯科処置時抗菌薬投与の今後


院内発症の腹腔内・骨盤内感染症
発熱性好中球減少症(嫌気性菌までカバーしたい場合)
緑膿菌までカバーしたい肺炎
※基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(extended-spectrum β-lactamase:ESBL)産生菌への有効性については議論の分かれるところです。


感染性心内膜炎(IE)の予防は、「IEの高リスク因子」がある患者に対して ..

でもスケーリングやう蝕処置の時は感染性心内膜炎になるかもしれないから、事前に抗生物質の予防投与をしてね、という具合。

米国のガイドラインの標準的予防法は,アモキシシリンの単回経口投与である.
アモキシシリン,アンピシリン,ペニシリンVのα型溶血性連鎖球菌に対するin vitroの効果は同等であるが,アモキシシリンが消化管からの吸収がより良好で,より高い血中濃度が達成され,より長く維持される.
このためされる.

B.5感染性心内膜炎 Infective Endocarditis

ピペラシリンにβ-ラクタマーゼ阻害薬であるタゾバクタムが配合されています。
アンピシリン/スルバクタムとの違いは、耐性傾向の強いグラム陰性桿菌への抗菌活性です。院内発症の感染症や免疫不全者の感染症で、緑膿菌などのSPACEや嫌気性菌のカバーを確実に行いたい場合に使用すべき抗菌薬ですが、濫用は慎むべきでしょう。

表12 抗菌薬の予防投与を必要とする手技
ClassⅠ
感染性心内膜炎の予防として抗菌薬投与をしなくてはならないもの
歯口科
出血を伴ったり,根尖を超えるような大きな侵襲を伴う歯科手技(抜歯,歯周手術,スケーリング,インプラントの植え込み,歯根管に対するピンなどの植え込みなど)

[PDF] 感染性心内膜炎の治療を 内服薬にシフトすることは可能か

歯口科における手技・処置
歯の衛生状態が不良であったり,歯周や歯根尖周囲に感染症のある場合には,歯科手技・処置をしなくても菌血症が発症することがある.
口腔内の炎症(歯肉炎)は,病原微生物が血液に侵入する状態を作り出す.
従って歯科治療を行う前にこの炎症を抑えておくことは重要である.

市中発症の腹腔内・骨盤内感染症(腹膜炎・胆管炎・胆嚢炎など)
中耳炎・副鼻腔炎・頚部感染症(複数菌や嫌気性菌の関与が想定される場合)
市中発症の誤嚥性肺炎
深部皮膚軟部組織感染症(嫌気性菌のカバーを考慮する場合)
多剤耐性アシネトバクター()(スルバクタムが有効)

れない場合が多い. 先天性心疾患の心内膜炎の疾患別発生頻度 ..

敢えて予防をする必要がないとされているものには,
①心房中隔欠損症(二次口型),
②心室中隔欠損症・動脈管開存症・心房中隔欠損症根治術後6ヶ月以上経過した残存短絡がないもの,
③冠動脈バイパス術後,
④逆流のない僧帽弁逸脱,
⑤生理的あるいは機能的心雑音,
⑥弁機能不全を伴わない川崎病の既往,
⑦弁機能不全を伴わないリウマチ熱の既往
がある.

表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、淋菌感染症、梅毒、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、涙嚢炎、麦粒腫、中耳炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、猩紅熱、胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症


抜歯前に感染性心内膜炎ハイリスク患者にサワシリンを2グラム予防投与したいのですが、保険請求はどのようにしたらよろしいでしょうか。

アンピシリンのスペクトラムに加えて、下記の菌にも活性があります。
・メチシリン感受性黄色ブドウ球菌(meticillin-susceptible :MSSA)
・多くの腸内細菌
― インフルエンザ桿菌():β-ラクタマーゼでなくペニシリン結合タンパクの問題で耐性化しているBLNAR(β-lactamase negative ampicillin resistance)には無効
― モラキセラ()
― ペニシリナーゼを産生する大腸菌
・横隔膜下の嫌気性菌(など)

先天性心疾患の患者さんを感染性心内膜炎(IE)から守りながら必要な歯科 ..

また施設によってはセフェム系抗生剤を5日間でも有効性が高いことから使用されることがありますね。服用期間が短い、感染症で使いやすく耐性菌や腸内細菌叢の問題から考えると、賛否両論があるところでしょう。

[PDF] 歯科医療機関における感染性心内膜炎予防に関する実態調査

表11 歯口科手技に際して感染性心内膜炎の予防のための抗菌薬投与
ClassⅠ
特に重篤な感染性心内膜炎を引き起こす可能性が高い心疾患
で,予防すべき患者
•生体弁,同種弁を含む人工弁置換患者
•感染性心内膜炎の既往を有する患者
•複雑性チアノーゼ性先天性心疾患(単心室,完全大血管
転位,ファロー四徴症)
•体循環系と肺循環系の短絡造設術を実施した患者
ClassⅡa
感染性心内膜炎を引き起こす可能性が高く予防したほうがよ
いと考えられる患者
•ほとんどの先天性心疾患
•後天性弁膜症(詳細は本文)
•閉塞性肥大型心筋症
•弁逆流を伴う僧帽弁逸脱
ClassⅡb
感染性心内膜炎を引き起こす可能性が必ずしも高いことは証
明されていないが,予防を行う妥当性を否定できない
•人工ペースメーカあるいはICD植え込み患者
•長期にわたる中心静脈カテーテル留置患者

[PDF] 歯科治療時の抗菌薬投与:感染性心内膜炎(IE)の予防

しかし,
ClassⅠとⅡaに分けたが,これは,AHAのガイドラインの変更を意識したものであり,感染性心内膜炎に罹患しやすい基礎疾患にはあまねく予防的抗菌薬投与を行うという姿勢に変更はない.
これは,わが国では,抗菌薬の予防投与を通じて,感染性心内膜炎に対する注意を喚起するという副次的な意味があるからである.
表11に,抗菌薬による予防を推奨する心疾患を示す.

#1 予防投与が必要な患者. ・人工弁. ・心内膜炎の既往. ・先天性心疾患. ・根治的に修復されていないチアノーゼ性心疾患.

一般人より心内膜炎リスクが高い患者はハイリスク群としての認識が必要である.
米国のガイドラインでは,ハイリスク患者の中でも特に心内膜感染症が生じた場合,合併症が生じやすく,死亡率が高いような心疾患を,ほかのハイリスク患者とは区別して取り扱っている.

心内膜炎(IE)は,心臓弁膜や心内膜,大血管内膜に細菌を含む疣腫を形成し,菌血症,血管塞栓,心 ..

表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、淋菌感染症、梅毒、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、涙嚢炎、麦粒腫、中耳炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、猩紅熱、胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症

先天性心疾患患者で最も注意しなければならない合併症の一つに感染性心内膜炎があります. ..

溶連菌感染症の治療のです。なんと1日3回10日間内服する必要がありますが、過去50年以上使用されても耐性菌がでていない実績と有効性への信頼性があります。

[PDF] 歯科処置に関連した菌血症と感染性心内膜炎 抗菌薬予防投与の現在地

感染性心内膜炎の治療成績は,感染早期の活動期に外科治療が導入されるようになって飛躍的に向上してきた.
単独内科治療に比し,外科治療成績がはるかに勝っていることが示され,外科治療の意義が感染・心不全・塞栓症の3つの病態について次第に明らかにされてきている.
しかし臨床的に安定した患者の手術死亡率がおよそ5%であるのに対し,合併症を有する複雑な病態にある患者では30%と高率であることも事実である.
重篤な合併症を発症する以前に的確に病態が把握され,外科治療が導入されることが望まれる.

抜歯などの歯科処置により生じる一過性の菌血症が,感染性心内膜炎発症の原因となることが古くか

感染性心内膜炎の治療において重要な点は,心内膜・弁に形成された疣腫から原因となった病原微生物を死滅させることである(表3).
疣腫には血流が乏しく,貪食細胞の影響を受けにくいことから,疣腫内の菌を殺菌するには十分な抗菌薬の血中濃度が必要で,かつ投与も長期間となる.
治療薬の選択にあたっては原因菌が判明しているかどうかが非常に重要であり,血液培養検査の意義は大きい.
菌が分離されたなら必ず感受性試験を行い,最少発育阻止濃度(minimum inhibitory concentration,MIC)を測定する.
また抗菌薬は高用量・長期間投与となるため,可能な薬剤については血中濃度のモニタリング(therapeutic drug monitoring,TDM)を行い適切な投与計画を立てる(バンコマイシン,テイコプラニン,アミノグリコシド系薬).

古くから感染性心内膜炎(IE)と歯科処置時に生じる菌血症との関連性が指摘されてい

前述しましたようにクラビットの効果は濃度に依存します。濃度を濃くしても副作用が出にくい薬剤といわれています。いままでクラビットは100mg1日3回投与が標準でしたが、2009年500mg1回投与が認められました。新しい方法ですので様子をみているところです。効果や耐性菌の点で魅力的ですが、まだ処方したことはありません

感染性心内膜炎の予防のためではないが,手技に際して抗菌薬投与をしてもよいと ..

菌血症が起こってから,症状の発現までの期間は短く,80%以上の例では2週間以内である.
感染性心内膜炎の臨床症状は,亜急性あるいは急性の経過をとる.
亜急性感染性心内膜炎では,発熱・全身倦怠感・食欲不振・体重減少・関節痛等の非特異的な症状を呈する.
症状は徐々にみられ,その発現日は通常特定しにくいが,,扁桃摘除等と関連している場合もある.

どのような人に感染性心内膜炎予防が必要か? 先天性心疾患をもつ人のほとんど ..

感染性心内膜炎は弁膜や心内膜,大血管内膜に細菌集蔟を含む疣腫(vegetation)(注1)を形成し,菌血症,血管塞栓,心障害など多彩な臨床症状を呈する全身性敗血症性疾患である.

10 感染性心内膜炎(Infectious endocarditis)

【ダイジェスト版】
感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン(2008年改訂版)
Guidelines for the Prevention and Treatment of Infective Endocarditis(JCS 2008)