十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう), 最も一般的に使用される漢方薬


漢方薬
●生理前後に悪化するニキビ:桂枝茯苓丸、桂枝茯苓丸加薏苡仁、加味逍遙散、当帰芍薬散、十味敗毒湯(桜皮配合)
●思春期ニキビ、皮脂が多い場合:抗アンドロゲン作用がある芍薬甘草湯


漢方薬 十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)-じんましん、アトピー

≪1.毛穴のつまりを取り除く≫
・アダパレン(ディフェリン、エピデュオゲル)
・過酸化ベンゾイル(ベピオゲル、デュアックゲル、エピデュオゲル)

≪2.炎症や皮脂のコントロール≫
・抗生剤、過酸化ベンゾイル(ベピオゲル、デュアックゲル、エピデュオゲル)
・ビタミンB群:皮脂のコントロール
・漢方薬:十味敗毒湯、清上防風湯、荊芥連翹湯、排膿散及湯など。

≪3.ホルモンバランスを整える≫

ニキビ治療では、十味敗毒湯以外にもさまざまな漢方薬を使うことがあります。ここでは、治療ガイドラインに掲載されている漢方薬を中心に紹介します。

□11 十味敗毒湯、12 消風散、13 柴胡清肝湯、14 越婢加朮

日本皮膚科学会のニキビ治療ガイドラインでは、ニキビ治療の選択肢となる漢方薬もいくつか掲載されています。まず、炎症のあるニキビに対して選択肢の一つとして推奨されるのは、十味敗毒湯、清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)の三つ。そして、面皰(めんぽう)に対して選択肢の一つとして推奨されるのは、荊芥連翹湯のみとなっています。

当院では一人一人のご症状に合わせたオーダーメードの漢方を、で処方しております。西洋医学と漢方薬を組み合わせる事により今まで治療が困難とされてきた疾患にも対応できます。
漢方の粉が苦手な方には錠剤を処方したり、のアドバイスもしております。(西洋医学が苦手な方には、漢方薬のみの治療も行っております。)
漢方には、すぐに症状を抑える対症療法と体質改善を目指す根本療法とがあります。
その時々に応じてこれらを組み合わせ、症状が出にくい体の環境作り、さらには根本的な治癒を目指していきます。
漢方での根治の治療を考えると、患者さんの自覚症状や体にあらわれた異常症状と、見る・聞く・触るなど医師の五感による診察結果により、全身に作用する漢方薬を選ぶことになります。
例えば皮膚病を治す目的で、漢方でいう脾(消化器系)や大腸、肺へ作用する薬剤を処方することもあります。また、皮膚の症状の目的で処方したものが、他の症状を軽減することもあります。
とよくいわれますが、これはこういった意味合いです。

十味敗毒湯:化膿傾向があり、赤みはあまり強くないしっしんに。 コラム

十味敗毒湯以外の漢方薬も、アトピー性皮膚炎の症状に使用されます。症状別の詳しい漢方薬の解説は、こちら▼の記事で紹介しています。

十味敗毒湯は5歳以上であれば服用可能ですが、妊娠中、妊娠している可能性がある方、体が衰弱している方、胃腸が弱い方、薬などで発疹や赤み、かゆみが出たことがある方などは飲むことができません。

、十味敗毒湯、アレグラ7日間処方。蕁麻疹の赤味がますます減り、色も暗くなってきたので、十味敗毒湯+サフラン+大黄、アレグラ1ケ月

① 中国の明の時代の『万病回春(まんびょうかいしゅん)』の処方をもとに、江戸時代の外科医、華岡青洲がつくった日本の漢方薬です。10種類の生薬で毒素を取り除くということから「十味敗毒湯」と名づけられました。

次の症状のいくつかある方は、十味敗毒湯が良く効く可能性が大きいです。


[PDF] 医薬品インタビューフォーム テイコク十味敗毒湯エキス顆粒

急性の湿疹、じんま疹に!
●皮膚は内臓の鏡と言われますが、漢方では皮膚病も身体の内因を重視して治療します。
東洋 十味敗毒湯 エキス細粒(医療用)は、腫れ物やできものの出やすい方に用いられ、症状を緩解させます。化膿性のできもので、患部が痛んだり、熱をもつものに良く効きます。
●動物性脂肪の多い食べ物や砂糖をなるべく控え、チュコレートその他の刺激性食品も避け、海草類や野菜を多く摂るなど、食生活に気を配るとともに、便通をよくし、また皮膚を清潔にし、刺激の強い石鹸や化粧品なども避けるようにすることが大切です。
●虚実中間証の風湿熱による皮疹に対する方剤で炎症、化膿傾向をもつ皮疹の初期に用いると良いです。
●主に各種皮膚疾患の初期、あるいはそれが長引いてしまい(亜急性)、化膿して炎症が治まらない場合などに用いられ、じんましん、皮膚炎、湿疹、水虫、リンパ腺炎、鼻炎などに幅広く利用されます。また、膿(毒素)がたまりやすい体質も改善してくれます。


●本剤は、江戸時代の漢方医華岡青州(はなおかせいしゅう)の創方による処方に基づいて作られたエキスを、飲みやすく顆粒剤としたものです。
●本方は『万病回春』に記されている荊防敗毒散を基本として華岡青洲が創製した処方で、10種類の生薬から成り、化膿性疾患に用いられることから名付けられました。
●名の通り10種の薬味の組み合わせで体表の毒を中和あるいは排泄させる薬方で、皮膚疾患に広く応用されます。

総称名:十味敗毒湯; 一般名:十味敗毒湯; 販売名:三和十味敗毒湯エキス細粒; 製造 ..

甘草を含む漢方薬や、グリチルリチン製剤と併用すると、偽性アルドステロン症という副作用が生じることがあります。これは、低カリウム血症(血中のカリウム濃度が低くなること)、血圧上昇、ナトリウムや体液の貯留、むくみ、体重増加などの症状が現れることがあるもので、進行すると息苦しさや尿の異常、糖尿病の悪化、脱力感、四肢のけいれん、意識消失などが起こることもあります。

[PDF] 新型コロナに『十味敗毒湯』の著効を発見 ~保険外適用~

(重要な基本的注意)
8.1.本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
8.2.本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意すること〔10.2、11.1.1、11.1.2参照〕。
8.3.他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1.著しく体力の衰えている患者:皮膚症状が悪化するおそれがある。
9.1.2.著しく胃腸虚弱な患者:食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢等があらわれるおそれがある。
9.1.3.食欲不振、悪心、嘔吐のある患者:これらの症状が悪化するおそれがある。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(高齢者)
減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
(相互作用)
10.2.併用注意:
カンゾウ含有製剤(芍薬甘草湯、補中益気湯、抑肝散等)、グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤(グリチルリチン酸一アンモニウム・グリシン・L-システイン、グリチルリチン酸一アンモニウム・グリシン・DL-メチオニン配合錠等)〔8.2、11.1.1、11.1.2参照〕[偽アルドステロン症があらわれやすくなり、また、低カリウム血症の結果として、ミオパチーがあらわれやすくなる(グリチルリチン酸は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が促進されることが考えられる)]。
(取扱い上の注意)
20.1.本剤の品質を保つため、できるだけ湿気を避け、直射日光の当たらない涼しい所に保管すること。
20.2.開封後は特に湿気を避け、取扱いに注意すること。
20.3.本剤は生薬を原料としているので、色調等が異なることがある。
(保管上の注意)
室温保存。

新型コロナ感染症に十味敗毒湯が著効することを発見し、生薬構成の考察を加え報

「〜湯」と名前に付いているので、飲むタイミングとしては、ただし、空腹時に服用すると胃がムカムカするなど胃腸に負担を感じる方は、食後に飲むことも可能です。食前、食後に関わらず1日量をしっかりと服用することでお薬の効果が出てくるのでタイミングを気にしすぎずに服用することも大切です。

今日はニキビ治療によく使われている漢方薬についてご紹介したいと思います。 〇十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう) ..

私の人生を変えたこの漢方薬は、「十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)」という、いかにも毒を打ち負かしてくれそうな頼もしい名前で、桔梗(ききょう)・柴胡(さいこ)・ 川芎(せんきゅう)・茯苓(ぶくりょう)・樸樕(ぼくそく)・甘草(かんぞう)・荊芥(けいがい)・独活(どくかつ)・防風(ぼうふう)・生姜(しょうきょう)の10種類の生薬からできている薬です。
「十味敗毒湯」が創られた歴史としては、まず外科医・華岡青洲(はなおかせいしゅう)が、中国の古典『万病回春(まんびょうかいしゅん)』にある「荊防敗毒散(けいぼうはいどくさん)」をもとに、日本独特の生薬・桜の樹皮(おうひ)を使った「十味敗毒散(じゅうみはいどくさん)」という薬を創りました。ちなみに、この華岡青洲は「通仙散(つうせんさん)という経口(口から飲む)全身麻酔薬を創って、1804年、世界で初めて乳がん手術をしたことで有名な日本の外科医です。
さらに、幕末から明治にかけて活躍した医師、浅田宗伯(あさだそうはく)が、桜皮(おうひ)を樸樕(ぼくそく)(土骨皮)に変えるなどして創った処方が「十味敗毒湯」で、『勿誤薬室方函口訣(ふつごやくしつほうかんくけつ)』(浅田宗伯の著書で漢方の先人の診断や治療について書かれた本)が原典となっています。

【第2類医薬品】クラシエ薬品 「クラシエ」漢方十味敗毒湯エキス錠 (180錠) じゅうみはいどくとう

十味敗毒湯は、私のような大人ニキビだけでなく、アトピー性皮膚炎、湿疹、じんましんなどの皮膚疾患に有効なことが多く、私が漢方を専門とするようになった現在でもよく使う薬のひとつです。
皮膚疾患は、場所によって人目が気になったり、かゆみや痛みをともなったりすることも多く、皮膚科での治療としては、抗アレルギー剤や抗生剤、ステロイドを含む塗り薬などで対処することが多い病気ですが、西洋薬だけでなく、ぜひ漢方薬という選択肢があることを知っていただければ嬉しいです。

これによると十味敗毒湯には下記の5つの薬理作用があることが分かりました。 抗アレルギー作用(マウス)

また、十味敗毒湯に限らず、ニキビの治療時には、薬の使い始めに一度症状が悪化する「好転反応」が現れることがあります。東洋医学では瞑眩(めんげん)とも呼ばれるのですが、十味敗毒湯では瞑眩はほとんど現れず、まれに現れることがあっても、1~2日程度でおさまるといわれています。

赤らんでおり、暑がりで皮膚のかゆみが強い場合に症状を軽減する目的で使用します。 ・十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう) … ..

十味敗毒湯には市販品もあります。医療用医薬品との違いは、医療用医薬品のほうが有効成分の含有量が多い点。一方で、市販品のほうが有効成分の含有量が少ないため、穏やかな効き目かつ副作用のリスクが低いという特徴もあります。

[PDF] くすりのしおり 商品名:太虎堂の十味敗毒湯エキス顆粒

漢方薬の十味敗毒湯はニキビや酒さ、湿疹などさまざまな皮膚疾患の改善に使われる薬で、からだの毒や熱を排出し、肌の炎症や赤みを鎮める効果があります。

三和十味敗毒湯エキス細粒の効果・効能・副作用 | 薬剤情報 | HOKUTO

薬には効果がある反面、必ず副作用のリスクがあります。漢方薬にも副作用のリスクはあり、十味敗毒湯の場合は発疹、赤み、かゆみ、じんま疹、食欲不振、胃の不快感、悪心、下痢などが生じることがあります。副作用に困った時は服用をやめて医師に相談するとよいでしょう。