ゾロンなど)とリン酸エステル型(デキサメタゾン、ベタメタゾンなど)がある。 ..
また,薬物療法のみならず,NSAIDs に起因する消化性潰瘍を早期に発見するために,上腹部痛の身体所見,ヘモグロビン値などを定期的にチェックし,鎮痛効果が安定していれば,NSAIDs の継続投与が必要かを定期的に検討することが望ましい。具体的には,鎮痛効果が得られている場合にはNSAIDs をいったん減量し,鎮痛効果が変わらず得られていれば減量・中止を検討する。痛みが悪化する場合には継続投与する。
(2)NSAIDs アレルギー:特定の NSAIDs に対してのみアレルギー症状を発現
以上より,プロスタグランジン製剤,プロトンポンプ阻害薬,高用量のH2受容体拮抗薬は,NSAIDs による消化性潰瘍を予防すると考えられる。これらの根拠となった臨床研究の対象は変形性関節症や関節リウマチであり,がん患者に適応できるとは限らないが,がん疼痛でNSAIDs を投与する場合においても適用しうると考えられる。
プロスタグランジン製剤については無作為化試験12 件および系統的レビューから,プロトンポンプ阻害薬については無作為化試験3 件と系統的レビューから,プラセボに比較しNSAIDs 潰瘍を予防すると結論づけられている。またH2受容体拮抗薬については,常用量で有効であるという根拠はないことが6 件の無作為化試験,系統的レビューから支持されており,高用量のH2受容体拮抗薬は胃潰瘍の予防に有効であることが,1 件の無作為化試験と1 件の系統的レビューから支持されている。高用量のH2受容体拮抗薬とは,消化性潰瘍の用量の2 倍量を指す。
NSAIDsと,中枢性鎮痛薬であるコデインの併用は相加的な効果以上の
選択的COX-2 阻害薬については,非がん患者において,従来のNSAIDs に比較して,胃十二指腸潰瘍の発現率が少ないことが示唆されているが,がん患者に関する臨床試験はない。したがって,本ガイドラインでは,選択的COX-2 阻害薬の胃潰瘍予防については検討の対象としなかった。現在のところ,患者のリスク(胃潰瘍の既往,コルチコステロイドの併用,高齢者など)を個別に評価し,リスクがある場合には他のNSAIDs と同じように胃潰瘍の予防策をとることが妥当であると考えられる。
NCCN のガイドライン(2012)では,個々の患者において過去に有効かつ十分認容できることがわかっているNSAIDs であれば,どのNSAIDs を使用してもよいと推奨されている。さらに,2 種類のNSAIDs が無効な場合は,NSAIDs 以外の鎮痛法をとることが推奨されている。また,NSAIDs が有効ではあるが,重度ではない副作用がある場合には,他のNSAIDs への変更を検討することが推奨されている。
NSAIDs)は鎮痛,解熱,消炎症作用を有し,非特異的に炎症反応を抑制す
選択的COX-2*阻害薬については,非がん患者において従来のNSAIDs に比較して鎮痛効果は同等であることが示唆されているが,がん患者を対象として鎮痛効果を検討した無作為化比較試験がない。したがって,本ガイドラインでは,選択的COX-2 阻害薬の鎮痛効果については検討の対象としなかった。
ESMO のガイドライン(2012)では,NSAIDs は,消化性潰瘍などの重篤な副作用を起こしうるので,定期的な副作用などのチェックと長期投与を控えることが必要だとしている。
NSAIDs とニューキノロン系抗菌薬*1を併用すると,ニューキノロン系抗菌薬の
あるNSAIDs で鎮痛効果が得られない場合には,オピオイドの開始を検討することを原則とするが,痛みが軽度である場合には,他のNSAIDs への変更(NSAIDs の変更は2 種類までにとどめる),あるいは,NSAIDs とアセトアミノフェンとの併用を検討してもよい。
以上より,国内で使用可能なNSAIDs を含む質の高い比較研究はほとんどないため結論を得ることはできないものの,ある非オピオイド鎮痛薬が他の非オピオイド鎮痛薬に比較して,鎮痛効果と副作用について,優れていることを示す根拠はない。
NSAIDs添付文書改訂に関する周知[259.07KB] PDFファイル(新規ウィンドウで開く ..
入院でレムデシビル治療中のCOVID-19症例に対してバリシチニブを投与した群では,対照群に比べ回復までの期間を8日から7日に改善し,15日経過した時点での臨床的な改善が1.3倍多くの症例で認められた。また,入院のCOVID-19症例に対してバリシチニブとプラセボを投与した二重盲検試験である「COV-BARRIER試験」では,人工呼吸管理または死亡の割合はプラセボ群と有意差を認めなかったが,治療開始28日目までの死亡率はバリシチニブ群で有意に低かった。現在,レムデシビル併用下で酸素を必要としている「中等症Ⅱ」以上のCOVID-19症例に,14日以内でバリシチニブの投与が考慮される。
・小児への適用が可能(小児のNSAIDs投与はReye 症候群の危険性のた
65 歳未満で重要臓器機能の保持されている初発骨髄腫患者に対しては,効果が迅速で深い奏効を期待でき,かつ自家造血幹細胞採取効率に悪影響を与えない導入療法を施行(,)後,自家造血幹細胞移植を併用した大量MEL 療法を実施することが推奨される(,,,)。移植適応患者に対する導入療法としてMEL などのアルキル化剤やレナリドミド(LEN)の長期投与を施行すると,造血幹細胞採取効率の低下につながることが知られており注意が必要である。推奨導入療法としては,高い奏効割合が期待できるボルテゾミブ(BOR)とデキサメタゾン(DEX)併用の導入療法(BD 療法)があり,3~4 コース施行後に自家末梢血幹細胞採取と保存を行う。より高い効果を期待できる導入療法として,新規薬剤を含む3 剤併用療法であるCBD 療法[BD+シクロホスファミド(CPA)]やBAD 療法[BD+ドキソルビシン(DXR)]があるが,同時に毒性も増強することに留意すべきである。腎障害を伴っていてもBOR は使用しやすい薬剤である。しかし,肺の間質影や末梢神経障害が存在する場合などのBOR による毒性が懸念される場合には,これまで標準的に用いられたVAD 療法(VCR, DXR, DEX)や大量DEX 療法(high-dose dexamethason:HDD)なども選択肢となる。自家末梢血造血幹細胞は,G-CSF 単独またはCPA 大量療法にG-CSF を併用して採取し,CD34 陽性細胞で2×106 個/患者体重(kg)以上の造血幹細胞を得ることを目標とし凍結保存しておく。大量MEL 療法は通常200 mg/m2 を2 日間に分けて投与するが,腎障害がある場合には70%に減量する。2 日目の大量MEL 投与の翌々日に凍結しておいた自家末梢血造血幹細胞を急速解凍して輸注する。早期からの新規薬剤の使用により大量MEL 療法を行うことなく同等の無増悪生存期間が得られるかどうかの臨床試験が複数行われているが,それらの結果が明らかになるまでは大量MEL 療法が65 歳未満の患者に対する標準治療である。1 回目の移植後の効果が最良部分奏効(VGPR)未満の患者においては,2 回目の移植(タンデム移植)を実施することで無増悪生存期間(PFS)や全生存期間(OS)の延長効果が得られることが示されている(,)。しかし最近の欧米の臨床試験では,1 回目の移植後の地固め療法や維持療法として新規薬剤が使用されており,PFS の延長効果に加えて,一部の臨床試験においてはOS の延長効果も示されている(,)。しかし,いずれの薬剤を用いた場合も至適投与法(投与量,投与レジメンや投与期間など)は確立されておらず,臨床試験での実施が望ましい。したがって,日常臨床においての地固め療法や維持療法は,薬剤耐性化や二次がんの発症を含めた有害事象のリスクと患者利益,そして医療経済的な側面をよく考えて実施するかどうかを決定する必要がある。さらに治癒を目指して,自家造血幹細胞移植後に骨髄非破壊的同種造血幹細胞移植(ミニ移植)を実施する戦略も試みられているが,現段階では研究的治療の域を出ず,臨床試験としての実施が推奨される()。
全58種類の中でひと際目を引いたのが、デキサメタゾンという副腎皮質ステロイド薬です。
Ventafridda ら(1990b)による無作為化比較試験では,がん患者65 例を対象に,ナプロキセン250 mg/回(1 日3 回),ジクロフェナク100 mg/回(1 日2 回),インドメタシン50 mg/回(1 日3 回),イブプロフェン600 mg/回(1 日3 回),アスピリン600 mg/回(1 日3 回),スリンダク300 mg/回(1 日2 回),アセトアミノフェン500 mg/回(1 日3 回)を比較したところ,1 週間の痛みのVAS の減少率は,ナプロキセン群71%,ジクロフェナク群67%,インドメタシン群63%,イブプロフェン群59%,アスピリン群40%,スリンダク群38%,アセトアミノフェン群27%であった。副作用は,口渇39%,胸焼け15%,悪心10%で,治療中止は37%であった。ナプロキセン,ジクロフェナク,インドメタシンは比較的有効性が高いように思われたが,いずれかのNSAIDs が他のものに比較して優れていることを結論できなかった。
軽度から中等度の痛みに対してNSAIDsおよびNSAIDsとオピオイドとの併用を
以上より,鎮痛薬が投与されていない軽度の痛みのあるがん患者に対して,NSAIDs は痛みを緩和すると考えられる。本邦において使用可能なNSAIDs についての研究は限られているが,本邦で一般に使用されているNSAIDs についても同様に有効であると考えられる。
NSAIDs 非ステロイド性抗炎症薬、TAP 腹横筋面ブロック、TENS 経皮的電気神経刺激 ..
上記の6種類以外にも臨床の現場ではデキサメタゾンや,血栓予防として抗凝固薬のヘパリンを頻用している。なお,COVID-19に対する非薬物療法としては理学療法や酸素療法,挿管/人工呼吸管理や体外式膜型人工肺(extracorporeal membrane oxygenation:ECMO)などがある。それだけでも膨大な内容となるため,本稿では割愛する。
断する。ナプロキセンが有効でない場合、他の解熱作用のあるNSAIDs(フルルビプロフェンアキセチ
12) NSAIDs 潰瘍.日本消化器病学会編.消化性潰瘍診療ガイドライン,東京,南江堂,2009
2) アセトアミノフェン以外のNSAIDsは、サイロキシン結合グロブリンに作用して遊離甲状腺ホルモンの上
メトトレキサートは、NSAIDsとの併用により、メルカプトプリンは尿酸生成抑制薬との併用により、それぞれ毒性が増強されます。
□痛み止めの連用で胃腸障害 痛みを抑える「非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs ..
本臨床疑問に関する臨床研究としては,系統的レビュー1 件がある。McNicol らの系統的レビューでは,単回投与試験の無作為化比較試験7 件が含まれており,NSAIDs はプラセボに比べて有効であると結論づけられている。
ロキソプロフェンナトリウム水和物は、NSAIDSという分類の消炎鎮痛剤のひとつです。 ..
ただし症状に対する治療 (例: 抗ヒスタミン薬, NSAIDs, 麻薬性薬剤, 静脈内輸液)には速やかに反応する;
≦24時間の予防的投薬を要する 有害事象共通用語規準 v5.0日本語訳JCOG版より引用
【アナフィラキシーの診断基準】9) 以下の3項目のいずれかに該当する場合、アナフィラキシーと診断する。
ステロイドのうち,緩和医療に適しているのは,半減期が長いベタメタゾ
がんによる痛みでは鎮痛薬の投与などの痛みに対する治療とともに,外科治療,化学療法,放射線治療などの腫瘍そのものに対する治療を検討する。がん治療による痛み(術後痛症候群,化学療法後神経障害性疼痛など)やがん・がん治療と直接関連のない痛み(脊柱管狭窄症,帯状疱疹など)では原因に応じた治療を行う。痛みがオンコロジーエマージェンシー(脊髄圧迫症候群,骨折・切迫骨折,感染症,消化管の閉塞・穿孔・出血など)の症状であることがあるので,痛みの対応のみでなく,痛みを生じている病態の把握と原因への対応を行う。特殊な疼痛症候群(神経障害性疼痛,骨転移痛,上腹部の内臓痛,胸部痛,会陰部の痛み,消化管閉塞など)の場合にはそれぞれの対応を検討する。