経管から薬を投与することになりました。 簡易懸濁しても大丈夫ですか? 現在の内服薬
簡易懸濁法は患者さんのご家族や介護者、看護者も簡単に実施できる投与法です。場合によっては、処方時に実際の手順などについて相談されることがあるかもしれません。ここでは、簡易懸濁法の基本的な手順とスムーズに懸濁させるためのポイントを解説します。
アモキシシリンは脱カプセルよりお湯に溶かす簡易懸濁法のほうが良いと思われます。 お大事になさってくださいね。 2023/03/09
一方で簡易懸濁法では、薬剤師は、錠剤やカプセルの状態で患者さんやご家族・介護者に処方薬を渡し、実際に投与する人が自宅や施設などで懸濁して投与します。粉砕と違って、特別な技術や薬学的知識、設備が不要で、誰でもどこでもできるのが利点です。
簡易懸濁法の手順は次のとおりです。今回ご紹介するのは、簡易懸濁法の基本的な手順の一例です。病院などで指示されたマニュアルがある場合は、そちらに従うよう服薬指導時に伝えましょう。
[PDF] 簡易懸濁法 調剤薬リスト 2010.10.20 版
簡易懸濁法を成功させるポイントは、お湯の温度と時間、そして薬によっては正しい下準備の上で行うことです。
簡易懸濁法で使用する温湯は55℃程度と定められています。これは、55℃の温湯は10分間放置した後もカプセルが溶ける温度(37℃)を下回らないためです。日本薬局方において、「カプセルとは37℃±2℃の水50mlに入れて、しばしば振り動かすと10分以内に溶けるもの」と規定されています。もし55℃よりも低い温度を使用すると、10分の間に温度が下がりすぎてしまい、カプセルが十分に溶けきらない可能性があります。
約55℃の温湯を簡単に作る方法は2つあります。1つ目は沸騰したお湯(100℃)と常温の水道水を2:1の量で混ぜること。2つ目はポットの設定を60℃にしておき、少し冷まして利用する方法です。また、簡易懸濁法に用いる温湯は55℃ちょうどでなくてもよいことを投与する人に伝えましょう。
薬の中には数分で崩壊・懸濁するものも少なくありませんが、簡易懸濁法では正確を期するために崩壊・懸濁時間を10分間と定めています。また、10分以上放置すると配合変化のリスクが高まり、安定性の問題を生じます。薬の品質保持のためにも、懸濁後は速やかに投与しましょう。
ビ・シフロール錠を簡易懸濁法で投与することはできますか? 本剤の簡易懸濁法による投与はお勧めできません。
簡易懸濁法では錠剤をそのまま温湯に入れるのが基本ですが、薬の性状によっては溶けにくいものがあります。コーティング錠など懸濁しにくいものは、あらかじめ乳棒やすりこぎ、金づちなどで軽く砕いてから温湯に入れましょう。錠剤を砕く際は、PTPシートや一包化包装に入ったまま砕き、その後に取り出すと飛び散らず、薬のロスも少なくなります(より)。また、腸溶顆粒や徐放性顆粒は吸収量やバイオアベイラビリティに変化が起こる恐れがあるため、つぶさずにそのまま注入します。
簡易懸濁法では通常55℃程度の温湯を使いますが、薬によっては温度を調整する必要があります。例えば、ランソプラゾールOD錠など添加物にマクロゴール6000(凝固点が56~61℃)を含有するものは、温湯に溶かすとチューブ詰まりの原因になるため、常温の水に溶かすなど、工夫が必要です。
簡易懸濁法(かんいけいだくほう)とは、錠剤を粉砕したりカプセルを開けて中の薬剤を取り出したりすることなく、投与時に錠剤・カプセルを55℃くらいの温湯にそのまま入れて崩壊・懸濁させ、経管投与する方法です。経鼻胃チューブ、胃ろう、腸ろうなどによって経管投与が必要な人に適しています。薬が完全に溶解しない懸濁状態でも投与できることから使用可能な薬剤も多く、嚥下障害がある患者さんへの服薬支援の1つとして有効です。
スインプロイク錠を簡易懸濁法で投与できますか? 経管投与できますか? 簡易懸濁法を含む経管投与は承認外用法となり、推奨していません。
簡易懸濁法は粉砕に比べると多くのメリットがあります。また、わずかながらデメリットも存在します。簡易懸濁法を用いる時は、これらをしっかり理解することが大切です。メリットとデメリット、それぞれについて見ていきましょう。
簡易懸濁法の大きなメリットの1つが調剤時間の短縮です。薬局では薬を加工せずにそのまま渡すことになるため、患者さんを待たせず、患者さんにとっても薬剤師にとってもメリットとなります。また、服用直前まで錠剤やカプセルの状態で保管できるため、光や湿気などによる薬効低下や配合変化のリスクを減らせます。
[PDF] アモキシシリンカプセル 125mg/250mg「トーワ」
簡易懸濁法では、薬が確実に崩壊・懸濁するまで10分間待たなければいけません。一方で、懸濁から投与まで時間が空くと、配合変化や安定性の問題が生じるため時間を正確に測る必要があります。
懸濁してちょうど10分後に薬を投与しなければいけないというのは、忙しい介護者や看護者にとって負担となる場合があるかもしれません。また、薬の種類や量によっては、処方されている全ての薬を一度で懸濁できない場合もあります。懸濁時に注意すべき薬もあるため、服薬指導の際に適切に伝えることが必要です(より)。
1日量だとアモキシシリンの量は1500mgとなってしまいます。 ..
胃ろうや腸ろうの方など経口での服薬ができない場合は、チューブを用いた経管投与が行われます。その際、簡単で安全に経管投与する方法の1つが「簡易懸濁法(かんいけんだくほう)」です。簡易懸濁法は粉砕や脱カプセルよりも早く簡単に服薬できるなど、薬剤師側・患者さん側それぞれにメリットが存在します。今回は、簡易懸濁法の手順やメリットを紹介するほか、適したお湯の温度とその理由、簡易懸濁法を使用できない薬の特徴、患者さんへ服薬指導する時の注意点を見ていきましょう。
アモキシシリン:クラブラン酸=2:1 ※クラブラン酸の配合比率が
簡易懸濁法では55℃程度の温湯を使うため、55℃で薬の安定性が保てないシクロフォスファミドやカリジノゲナーゼなどは使用できません。また、一緒に懸濁すると配合変化を起こす薬も注意が必要です。例えばレボドパ製剤と鉄剤、レボドパ製剤と酸化マグネシウム製剤などの組み合わせが挙げられます。こうした場合には、別々に懸濁して投与しなければなりません。
簡易懸濁できる薬の一覧表はそれぞれの病院などで作成されているものが活用できます。そのほか、でも確認できます。患者さんに薬を交付する前に、これらの情報を確認しておきましょう。
[PDF] 合成ペニシリン製剤 日本薬局方 アモキシシリンカプセル
加えて、同じ有効成分の薬でも、メーカーによって懸濁できるものとできないものがあります。近頃は医薬品流通の関係でジェネリック医薬品のメーカーが異なるものを渡すことも多々あります。メーカー変更があった場合も、懸濁可能かどうかを改めてチェックしましょう。
ただし、1 回 400mg(力価)1 日 2 回を上限とする。 ・ アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びプロトンポン
服薬指導では、患者さんの家族・介護者・看護者に正しい簡易懸濁のやり方を伝えましょう。口頭での丁寧な説明はもちろん、後でゆっくり見返せるように簡易懸濁法の手順や注意点を記した説明用紙を配布するのも良いでしょう。必ず投与の10分以内に調製すること、事前に作り置きはせず投与のたびに調製することなどを丁寧に伝えます。また、調製に使用する容器は洗浄して清潔を保つほか、正しい調製のために使えない、使いにくくなった器具は定期的に新しいものに交換する旨も指導しましょう。
簡易化、および食作用の可能性の低下などの、改善された流動性特徴を有する ..
サワシリンカプセルの添付文書ではアモキシシリンは1日750〜1000mg(1回250mgを1日3〜4回投与)が通常量となりますので、通常量の2倍程度となりますが疑義照会をかける必要があるでしょうか?
鶏(品種及び性別不明、3 羽)にアモキシシリン製剤を単回経口投与(アモキシシ
16歳の娘が夕方親不知を抜歯しました。
ロキソニンとアモキシシリンカプセル250mgを処方されました。夫が連れて行きましたが、夫も本人もカプセルが飲めないことを言いそびれたまたま帰宅してしまいました。
何度も飲もうとトライするうちに口の中で半分に割れてとけてしまったようです。
明日からカプセルの中身を口の中にだして飲ませても問題ないでしょうか。カプセルによってはそのままのまないとよくないと聞いたことがありましたので質問させて頂きました。
簡易懸濁法に必要なものは次のとおりです。
先にもお伝えしましたが、ミネラルウォーターは硬度が高いものもあり、薬によっては吸収・効果に影響が出る恐れがあるため水道水を使用する点も大切です。そのほか、薬剤によっては簡易懸濁法に適さないものもあるため指示された薬以外は簡易懸濁しないこと、錠剤やカプセルが懸濁しない、薬液が薬の色と明らかに違うなどの場合は病院や薬局へ相談することも併せて伝えましょう。
後発品についても同様に簡易懸濁法は可能と考えられる。
簡易懸濁法は、「経管投与するならば薬を粉砕・脱カプセルしなければならない」という、それまでの概念を覆した画期的な手法です。調剤業務の手間を軽減し、患者さんに薬を渡すまでの時間短縮につながります。また、投与まで薬の安定性を保ち、投与者を薬剤の曝露から守ることもできます。このように薬剤師・患者さん双方にとってメリットが大きい簡易懸濁法を効果的に活用するためには、注意点をしっかりと把握することが大切です。気をつけるべきポイントを押さえて、服薬指導に生かしましょう。
ルートが取れない!簡易懸濁法による内服抗菌薬治療戦略 ..
今回は「早期内服,早期帰宅治療」,「長期内服,長期在宅治療」をするために重要な知識,「簡易懸濁法による内服治療戦略」を考えます。
呉医療センター採用医薬品 簡易懸濁可否一覧表
【A】簡易懸濁法は可能であると考えられる。8Fr.水 (約55°C、5分) の条件で溶解する。
(参考 : 内服薬 経管投与ハンドブック 第3版)
[PDF] アモキシシリンカプセル 125mg「日医 ..
以下に詳細を記載する。
アモキシシリンカプセル 125mg「タツミ」 簡易懸濁法は可能である。8Fr.水 (約55°C、5分) の条件で溶解する。
アモキシシリンカプセル 125mg「日医工」簡易懸濁法は可能である。 8Fr.水 (約55°C、5分) の条件で溶解する。
(各社 簡易懸濁法試験結果)