慢性化した副鼻腔炎にはクラリスロマイシンという抗生剤を少ない量で数カ月内服し ..


鼓膜切開術のメリットとデメリット
・メリット
急性中耳炎の場合
急性中耳炎による痺痛、発熱からの速やかな解放
急性中耳炎の起炎菌の同定および薬剤感受性が可能
耐性菌による急性中耳炎の場合、感染菌量の減少により抗菌薬の効果発現を助ける
局所への抗菌薬の投与が可能
急性中耳炎から浸出性中耳炎への移行率を低下
浸出性中耳炎の場合
難聴からの早急な解放
長期浸出液の貯留による内耳障害を防ぐことができる
・デメリット
麻酔を行っても軽度の痺痛を伴う
早期に鼓膜切開孔が閉鎖した場合、中耳炎が反復し、鼓膜切開術を繰り返さなければならないことがある
鼓膜切開術後、鼓膜に永久穿孔が残る可能性がある

鼓膜切開術のメリットとデメリット
鼓膜切開術は、耳鼻咽喉科の外来治療において最も頻回に行われている手術手技であり、耳鼻咽喉科医の側からするとあまり意識せず通常の診療の一環として行いがちである。しかし、鼓膜切開術は診療行為の内容からは明らかに手術行為であり、施行前には当然患者およびその代理人(多くの場合は両親である)に対し、その診療内容について説明を行い、同意を得てから行わなければならない。その説明の中には当然、鼓膜切開術のメリットおよびデメリットを含めた必要性を説明しなければならないが、実際には施行する側からすると鼓膜切開術のメリットばかりを強調してデメリットを説明せずにあるいは説明不足の説明になりがちである。
近年、様々な要因(耐性菌の増加、幼少時からの集団保育、免疫不全等)により、急性中耳炎の難治化あるいは反復化する症例が急増している。このような症例には、表に示したように鼓膜切開術は非常に有用な治療手段である。しかし、デメリットに示したような要因が生じることがあり、この点については十分な説明を行い、同意を得ておく必要がある。特に鼓膜切開術を行えば、すぐ治癒すると考える両親もいるため、繰り返し鼓膜切開術を行うことに難点を示すこともあり、鼓膜切開術を施行してもすぐ治癒するのではなく。繰り返し施行しなければならない症例もあるということを詳しく説明しておく必要がある。そうしないと、疼痛・発熱・耳漏
等の自覚症状が消失した時点で、患者の方が勝手に治療を中止したり、ドクターショッピングをしたりする場合が生じてくる。
また、滲出性中耳炎においては、中耳腔に貯留している滲出液を排液することにより、難聴から即座に解放されるということが最大のメリットである。しかし、滲出性中耳炎のどの状態、すなわち発症してからどのくらい経過観察を行った場合に鼓膜切開術が必要であるかは、滲出性中耳炎の治療を開始する時点で、十分に説明し、同意を得ておく必要がある。また、滲出性中耳炎の治療は長期にわたることが多く、数回の鼓膜切開術を必要とすることもあるため、治療を始める時点で、鼓膜切開術を含めた治療方針を説明し同意を得ておかないと、急性中耳炎の治療の時と同様、中途半端な治療になる可能性がある。

鼓膜換気チューブ留置術のメリットとデメリット
・メリット
難治性、反復性中耳炎の場合
(急性中耳炎のメリットに加え)
鼓膜切開術の反復の回避
中耳腔からの十分な排膿とそれに続く中耳腔の十分な換気により、約70-80%の症例で難治性中耳炎のコントロールが可能
溶出性中耳炎の場合
鼓膜切開術の反復の回避
耳管機能が悪い小児においても、換気チューブを通しての上鼓室、乳突洞、乳突峰巣の含気化および発育が可能になり、滲出性中耳炎から解放される
滲出性中耳炎に伴う難聴による言語発達および言語習得障害の改善
・デメリット
長期にわたって留置した場合には、抜去後永久鼓膜穿孔が残存することがある
留置後感染を起こした場合、耳漏が長期にわたって生じることがある
水泳を行う場合には、耳栓を必要とする

鼓膜換気チューブ留置術のメリット,デメリット
最近の急性中耳炎の難治化および反復化の増加に伴い、鼓膜切開術を含めた治療を行っても、治癒に導くことの難しい症例が急増している。特に乳幼児を含めた小児においてその傾向が著明である。このような症例に対しては、鼓膜換気チューブ留置術を施行するのが有効な手段であるといわれている。しかし、その場合にも表に示すように、メリットばかりではなく、デメリットも存在する。これらのデメリットのうち、最も問題となるのが、留置チューブを抜去したのちの永久鼓膜穿孔の残存である。この点については、術前の説明を、できれば自分の施設での鼓膜穿孔の残存率を示しながら行うと同時に、最近では接着法による鼓膜形成術で鼓膜の再生が可能であることも説明し、同意を得ておく必要がある。また、留置後感染を起こした場合には、長期にわたり耳漏が出現することがあること、場合によってはいったん留置したチューブを抜去し、感染が落ち着いた時点で再挿入が必要となる可能性もあることを十分に説明し同意を得ておく必要がある。

鼓膜切開術および鼓膜換気チューブ留置術の術中の合併症
・麻酔施行時
全身麻酔時の一般的な合併症
イオントフォレーゼ麻酔時に生じる一過性の内耳障害による眩暈
一過性の顔面神経麻痺
・鼓膜切開術および鼓膜換気チューブ留置術施行時
小児の場合暴れることで外耳道損傷をきたすことがある
頭部の固定が不十分で術中に動いた場合、耳小骨へ障害を与え、耳小骨離断等の障害が生じることがある
中耳の解剖学的異常(高位頚静脈球など)により大量出血等の合併症をきたすことがある
鼓膜換気チューブ留置術の場合、誤ってチューブが中耳腔に落下することがある

鼓膜切開術および鼓膜換気チューブ留置術の術中の合併症
鼓膜切開術は、大部分は外来で局所麻酔下に行われることが多いが、鼓膜換気チューブ留置術は、症例により局所麻酔下では困難であり全身麻酔が必要となる場合がある。局所麻酔および全身麻酔のいずれも麻酔そのものによる合併症がある。局所麻酔の合併症はいずれも一時的なものであり、長くとも数日中に回復することを術前に説明しておく必要がある。特に麻酔液の中耳腔への流入により、一過性の眩暈を生じることがあり、その説明は必ず行っておく必要がある。そうしておかないと場合によっては後で問題となることもある。全身麻酔による合併症については、耳鼻咽喉科医が説明するよりも麻酔科医に説明を依頼した方がよい。
術中の麻酔以外の合併症には、中耳奇形による場合と、手術手技による場合とがある。中耳奇形によるものは、術前の鼓膜の詳細な観察によりその大部分は避けることができるが、術前に解剖学的異常により生じうる合併症の可能性については説明しておく必要がある。また、手術手技による場合の大部分は、頭部の固定が不十分で、術中に頭部が急に動くことにより生じる場合が大部分である。耳小骨に対する障害や鼓膜換気チューブの中耳腔への落下等があり、可能性は低いものの術前の説明の際には同意を得ておく必要がある。また、最近の報告では、鼓膜切開術施行時に外リンパ療を生じたとの報告もあり、まれな例としても説明が必要であると考えられる。
(宇野耳鼻咽喉科 宇野芳史先生)


副鼻腔炎 クラリスロマイシン 小児に関する医師への質問122件

鼓膜に小さな穴を開けて、膿を排出します。しばらく薬が効くまでは耳だれが続くことがありますが、鼓膜は皮膚と同じ組織のため、切開部は数日でふさがります。通常、後遺症が残ることはありません。適切なタイミングで行うと、熱が下がり、お子様の機嫌がよくなります。特に2歳以下のお子様が中耳炎になるとまだ免疫が十分に完成されていないため長引いたり熱が続いたりしますので、大変有効な治療法です。切開という言葉に対して不安があると思いますので、不明な点があれば遠慮なく院長に相談してください。

特に2歳未満の幼児では急性中耳炎を反復したり、長引くことが言われています。その危険因子として

クラリスロマイシン 子供 長期について | 医師に聞けるQ&Aサイト

慢性副鼻腔炎の成因や病態は、様々で慢性副鼻腔炎といっても患者様によってその成因や病態は異なります。
大きく分けて好酸球性副鼻腔炎と非好酸球性副鼻腔炎に分類され、それぞれの中にもいくつかの種類があります。
病状や鼻腔所見、画像所見などから個々の患者様の副鼻腔炎のタイプを判断し、それに合わせた治療がとても効果的です。

鼻の中は医学的には鼻腔(右図の緑の点線)と言いますが、鼻腔には左右の鼻のしきいである鼻中隔や下甲介、中甲介といった棚状の突起が存在します。鼻腔の周囲には副鼻腔という空洞があり、それには、ほっぺたの裏側にある上顎洞、両目の間にある篩骨洞、おでこの裏にある前頭洞、鼻の奥の一番深いところにある蝶形骨洞などがあります。これらの副鼻腔は全て細い穴で鼻腔に通じています。正常ではこれらの副鼻腔の中は、薄い粘膜で覆われていて、それ以外は空気で満たされているのですが、この空洞に炎症が起こるのが副鼻腔炎です。

病院報 Vol.17(小児外来で使用している抗生物質について(後編))

副鼻腔炎は急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎に大別されます。急性副鼻腔炎は細菌やウイルスの感染が原因となりますが、慢性副鼻腔炎は細菌やウイルスによる感染症ではなく病態(病気の原因や病状のタイプ)が多様で個々の患者様によって治療方法も異なります。それゆえ、慢性副鼻腔炎の治療に当たっては慢性副鼻腔炎の病態を鑑別して診断することが重要です。症状や病歴だけでなく、アレルギー性鼻炎・喘息・鼻中隔弯曲・鼻茸などの有無や鼻汁の性状、画像所見(検査や線検査)などを参考にして、個々の患者様の慢性副鼻腔炎の病態にあった治療を行います。
当院では内視鏡(電子スコープ)や撮影装置を備えており、初診時に慢性副鼻腔炎の詳細な評価が可能です。

子供(子ども,こども)の蓄膿(副鼻腔炎)の治療は必要なのでしょうか? ほとんどが自然治癒します。鼻水が長く続ぎ、「あおばな」になると蓄膿を心配して、抗生剤を飲ませないと治らないと思っているお母さんが多いようです。

慢性副鼻腔炎で14員環のマクロライド系薬を少量長期使用する場合

副鼻腔炎が起こる原因としては、まず風邪などのウィルスや 細菌の感染によって鼻腔に炎症が起ります。副鼻腔は鼻腔とつながっていますから、副鼻腔にも炎症が及びます。この状態が急性の副鼻腔炎ですが、急性の場合には自然に治ったり、短期間細菌を叩く抗生物質などの薬物療法で、比較的簡単に治ります。ただ、ここで問題となるのは、副鼻腔粘膜の炎症が長引いた場合で、そうなると本来うみを排出する能力を持った粘膜の働きが悪くなり、粘膜そのものが腫れ上がって鼻腔との交通路をふさいでしまい、さらに炎症が治りにくくなるという悪循環におちいります。この状態が慢性副鼻腔炎、俗に言う蓄膿症です。ひどいときには腫れた粘膜が鼻腔まで広がって、ポリープ(いわゆる鼻たけ)になったりします。
この他にも、ハウスダストや花粉によるアレルギーや、喘息などが副鼻腔炎を治りにくくする場合もありますし、鼻中隔弯曲症や中甲介蜂巣などの骨構造の異常も悪化因子となり得ます。

近年、小児の副鼻腔炎は程度が軽くなってきており自然に治る傾向もあるため、減少傾向にあります。しかし、一方ではアレルギー性鼻炎の合併が60%弱に認められ、滲出性中耳炎などの耳の病気や頑固な咳の原因にもなるために放置できない副鼻腔炎が多いことも事実です。治療は成人の副鼻腔炎とほぼ同様でマクロライド系抗生物質の長期少量投与や抗ヒスタミン剤などの薬物療法が中心となります。ただ、保存的治療で良くならない場合やポリープがある場合、耳や咳などの合併症が良くならない場合は手術が必要となります。一般的には小児の副鼻腔炎は7~8歳をピークとしてそれ以後は治癒傾向にあるために10歳を過ぎても良くなってこないときに手術を考えます。現在では内視鏡下手術により、骨の発育に悪影響を与えない手術もできるようになってきましたが、小児の場合は必要最小限の手術がふさわしいと考えられています。また、術後の治療も重要で、成人以上に完全治癒までの時間がかかるために術後数年間は経過観察が必要です。


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急性中耳炎では中耳に膿が溜まっていることも多いので、鼓膜の腫れや痛みが強い場合は、鼓膜を少しだけ切開し、膿汁を外に排出させます。これにより、痛みや不快感が速やかに治まります。切開した穴は数日で塞がります。

クラリスロマイシン(クラリシッド、クラリス) – 呼吸器治療薬

近年、注目されている難治性の副鼻腔炎で喘息の重症例に合併することも多く完全に治癒することが難しいですが、手術が有効で病状を軽減することができます。好酸球性副鼻腔炎の中でも重症例は指定難病に指定され、難病医療助成が受けられます。手術後の再発例に関しては、2020年4月から最新の治療である生物学製剤も適用になりました。また、難治性の好酸球性中耳炎を合併する方もいらっしゃいます。

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子どもの副鼻腔炎(蓄膿)について、海外がらたくさんの研究が発表されています。普通、副鼻腔炎の診断は顔のレントグン撮影で行われていますが、過剰な診断になりやすい欠点があり、正確に診断するにはCTやMRが必要です。2003年にフィンランドから発表された、MRを使った研究に世界の医師は驚きました。
その内容は、カゼの子どもたちの副鼻腔の状態をMRを使って繰り返し見ていったものです。60%の子どもたちは一時的に副鼻腔炎になるのですが、2週間後には治療しなくても自然に治っていました。
このように、普通のカゼの後によくみられ、自然に治っていく「ありふれた状態」を「病気」としてよいのでしょうが? 「病気」ではなくカゼのひとつの「症状」と考えるほうが適切なようです。

抗菌薬が用いられるときは通常、アジスロマイシンやクラリスロマイシンなどの薬剤が投与されます。 ..

急性副鼻腔炎にはペニシリン系もしくはセフェム系抗生物質が、慢性的な副鼻腔炎にはマクロライド系の抗生物質がよく効くとされているため、自身の症状と照らし合わせながら選ぶと良いでしょう。

また、マイコプラズマや肺炎球菌にはクラリスロマイシンが少量でもよく効くとされています。 ..

中耳炎には幾つかのタイプがありますが、この中で小児に最もよく見られるのが急性中耳炎です。風邪をひいて頻回に鼻をすすってしまい鼻咽腔の細菌やウイルスが耳管という鼻の奥から耳につながる管を通じて鼓膜の奥の小さな空間(中耳)に入り込んで増殖すると、急性の炎症が起こり、膿が溜まっていき急性中耳炎となります。乳幼児は免疫が弱く集団保育で細菌やウイルスにさらされやすく急性中耳炎を反復することが多いです。

副鼻腔炎については肯定も否定もせずです)。モメタゾンは、副鼻腔炎の ..

蓄膿症と称されていた以前からあるタイプの副鼻腔炎です。非好酸球性副鼻腔炎の中にもいくつかのタイプがあり、鼻中隔弯曲症、アレルギー性鼻炎、こどもの頃からの繰り返す急性副鼻腔炎、など非好酸球性副鼻腔炎の成因・病態は様々です。マクロライド少量長期療法(クラリス、ルリッド、エリスロマイシンなどのマクロライド系抗生物質を少量で長期間服用します)が基本的治療ですが、患者様の病態に合わせてアレルギー性鼻炎治療なども併用します。鼻中隔弯曲が原因による副鼻腔炎の治療には手術が必要になることが多いです。また、大きな鼻茸がある場合やマクロライド少量長期療法で改善できない場合は手術適用です。

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病態が多様で治療方法も様々な慢性副鼻腔炎の治療では、個々の患者さまの病態を鑑別し、病態にあった治療の実施がポイントになります。そのため症状や病歴のみならず、アレルギー性鼻炎・喘息・鼻中隔弯曲・鼻茸などの有無、鼻汁の性状、X線検査やCT検査といった画像所見などを参考にします。

クラリシッドの効果とクラリス、クラビットの違い|小児への使用も

以前には、定型的な細菌性肺炎と違って重症感が少なく、胸部レ線像も異なる故に「異型肺炎」に分類されてきた肺炎群があり、その後、マイコプラズマ肺炎は「異型肺炎」の多くを占めるものであることが解った。近年「異型肺炎」の病名は使われなくなる傾向にある。

自宅でできる副鼻腔炎の治療として、鼻洗浄があります。

「カゼ」の後の副鼻腔炎に抗生剤による治療をしても効果がないことは、たくさんの研究がら解っています。ほとんどの副鼻腔炎は治療してもしなくても自然に治ってしまうのです。「あおばな」や「咳が続く」だけの副鼻腔炎に抗生剤による治
療は不要なのです。抗生剤による治療が必要となるのは、顔の腫れや痛みがあるような重症の副鼻腔炎だけです。幸いにこのような副鼻腔炎は子どもでは稀です。

子供の副鼻腔炎(蓄膿症)の治療方法

「小児急性中耳炎診療ガイドライン2018年版」で推奨されている、エビデンスのある治療は以下の通りです。軽症では、経過観察で改善が無ければ抗生物質を内服します。中等症では、抗生物質を内服して、必要に応じて鼓膜切開術も行います。重症では、これらに加えて、抗生物質の点滴も考慮します。以上より、中等~重症で鼓膜切開術を要するほどであれば、最低でも抗生物質の内服が必要となるわけです。ガイドラインの中でも、鼓膜切開術のみを行って抗生物質の内服が無い場合は、内服も行った場合と比較して治療成績が不良で、有効な治療とならない、と記されています。つまり、急性中耳炎で鼓膜切開術を受けた際には、原因菌に効果のある抗生物質を内服すること重要です。

小児の副鼻腔炎

などがあります。この病気の本質はまだまだ未解明の部分が多く、したがって根本的な治療法も確立されていませんが、感染による好中球炎症を主体とした副鼻腔炎と異なり、マクロライド系の抗生物質はあまり効かないため薬物療法に多くは期待できません。喘息や嗅覚障害を合併した重症例も多いために現時点では内視鏡下手術を施行し、術後ステロイドの内服や局所投与、局所の洗浄を行いながら、ポリープが再発したときにはあまり大きくならないうちにもう一度摘出するといったところが一般的です。再発率が高いといっても鼻閉や後鼻漏が少なくなり、喘息症状が著明に改善する場合も少なくありません。むしろマクロライド療法に多くを期待できない分、手術療法が果たす役割は大きいと考えています。

慢性副鼻腔炎,滲出性副鼻腔炎ともに有効性の

必要に応じて、副鼻腔炎の原因となっている細菌の種類を調べます。
(例:肺炎球菌、インフルエンザ菌、ブドウ球菌など)

中耳炎や副鼻腔炎に多い肺炎球菌に有効です

急性副鼻腔炎は抗菌薬による治療を行います。
慢性副鼻腔炎に対しては病態(病状のタイプ)にあわせた薬物を組み合わせます。
慢性副鼻腔炎にはがよく用いられます。これは14印環という構造を持つマクロライド系抗生物質(クラリスロマイシン、エリスロマイシン、ロキシスロマイシン)を通常量の半量で長期間(2週間から数ヶ月間)服用する治療です。抗菌作用の弱い抗生物質をさらに半量で用いるので長期間服用しても安全です。マクロライド少量長期療法は細菌に対して働くのではなく、鼻・副鼻腔粘膜の慢性の病的状態を正常化し鼻汁や後鼻漏を徐々に改善します。