クラリスロマイシン 発疹について | 医師に聞けるQ&Aサイト


抗生物質による副作用で最も多く集積されている副作用が薬疹です。2015年のデータで言うと、副作用全体の58%を占めています。ひとくちに薬疹と言っても、身体の一部に出るものから、全身発疹まで多岐に渡っています。
抗生物質自体が(一般的に)投与日数が長いものではありませんが、薬疹の発生に関しては、1日目~7日目の発生が多い状況です。投与後すぐに発現するイメージがありますが、数日後からの場合も多いため、注意が必要です。





上記は、内服薬で全身に発疹が発症した症例です。治療薬を使っても、皮疹消失まで12日間も掛かっています。抗生物質の注射は、以前は投与前に皮内テストを行なってアレルギーが無いことを確認してから投与することになっていました。しかし、皮内テストの有用性が疑問視され、現在は廃止されていますが、依然としてアレルギー反応が多いことは間違いありません。
また、近年ではヘリコバクターピロリ除菌療法(抗生剤2剤併用)での副作用発現もかなり多く報告されています。




このようなケースでは、どちらの抗生物質が原因なのか掴みにくく、その後にどの薬剤を飲まないほうが良い(禁忌薬剤)のかの判断が難しくなります。


クラリスロマイシン 発疹のお悩みも医師にすぐ聞ける ; ピロリ菌除菌で薬疹。二次除菌が不安

掲載しているQ&Aの情報は、アスクドクターズ(エムスリー株式会社)からの提供によるものです。実際に医療機関を受診する際は、治療方法、薬の内容等、担当の医師によく相談、確認するようにお願い致します。本サイトの利用、相談に対する返答やアドバイスにより何らかの不都合、不利益が発生し、また被害を被った場合でも株式会社QLife及び、エムスリー株式会社はその一切の責任を負いませんので予めご了承ください。

カルボシステインは、幅ひろく使用されている去痰剤です。副作用の少ない薬剤として認識されているかもしれませんが、当モニターには2022年10月までに、薬疹などの皮膚障害や肝障害を中心に247件が寄せられています。PMDA(医薬品医療機器総合機構)の副作用が疑われる症例報告にも、スティーブンスジョンソン症候群や薬疹などの皮膚障害、肝障害が数多く報告されています。
薬疹の発生機序については、カルボシステインの代謝が夜間と日中で異なることが報告されており、原因の一つとして考えられるようになってきています。ヒトの硫黄酸化酵素の活性が、昼間は高く夜間は低いため、夜間は主に2,2′-チオジグリコール酸(以下、TDGA)に代謝されてしまいます1)。カルボシステイン服用後薬疹が起きた症例で、TDGAのパッチテストを実施し、陽性となったケースが学会などで報告されていますので、有力な原因と考えてよいでしょう2)。
このTDGAが蓄積されることで症状が発生する場合は、高用量の場合では服用開始から2~3日後に副作用として確認されることになります。当モニターに報告された症例を紹介します。

クラリスロマイシン・カルボシステインの薬疹について2018/04/04

症例)40代女性。蓄膿(ちくのう)症のため、カルボシステイン錠1500mg/分3毎食後、ロキシスロマイシン400mg/分2朝夕食後を開始。2日目の夜間に背中がかゆみだし、翌朝、腹部、下肢にも湿疹がひろがっていたため、両剤の服用を中止。4日目にカルボシステインを再開、同時にクラリスロマイシン200mg/分1を開始、数日後に再発。医師判断で、これら3剤を単独服用でチャレンジテストをしたところ、カルボシステインで同様の症状を再確認した。

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クラリスロマイシン・エリスロマイシン・フルコナゾール; 抗不整脈薬:ベラパミル

頭痛薬や鎮痛薬は解熱鎮痛薬と総称され、代表的なものにはロキソニン(ロキソプロフェンナトリウム)、カロナール(アセトアミノフェン)、ブルフェン(イブプロフェン)などがあります。
葛根湯と解熱鎮痛薬を同時に服用しても、薬の作用としては問題ありません。ただし、葛根湯は「体を温め、ウイルスや細菌に対する効果を高め、自然治癒力を促進し、結果として解熱する」という働きがありますので、過度に体温を下げないよう注意が必要です。
一方、ロキソニン、カロナール、イブプロフェンなどの解熱鎮痛薬は体温を下げる効果があります。そのため、
併用するかどうかは個別の状況によりますが、と言えます。葛根湯を服用したけれど解熱しない場合や頭痛がひどい場合は、解熱鎮痛薬の使用を検討することもあります。具体的な指示は医師や薬剤師に相談しましょう。

今回の症例は、夕食後だけカルボシステインの服用を回避すれば、継続治療可能だったかもしれません。
(全日本民医連医薬品評価作業委員会)

慢性的に風邪を引き副鼻腔炎が酷くなりクラリスロマイシンから強めの抗生剤服用というを繰り返しています。

薬剤性肝機能障害と言う副作用も多数報告されています。この副作用の場合、自覚症状は乏しく、血液検査を行なう事によって分かる場合が殆どです。強い疲労感や、普段と違った症状がある場合には医師に相談をする必要があると思われます。




このように、自覚症状はありませんが、多くは検査値で見つかる副作用です。投与を継続すると、薬剤性肝機能障害が重篤化する場合があります。内服薬でも発現する可能性があるので、注意が必要です。

アナフィラキシー、重症薬疹(中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、急性汎発性発疹性膿疱症)、横紋筋融解症、薬剤性肝障害、薬剤性腎障害、間質性肺炎、無顆粒球症、薬剤過敏症症候群、出血性大腸炎


DIクイズ1:(Q)クラリスによる発疹の既往のある患者への代替薬 ..

お世話になります。薬疹について質問させてください。経過は下記の通りです。3/27:風邪で内科受診。クラリスロマイシンとカルボシステインを処方され、夜服用3/28:朝、手足に1~2mm程度の赤く痒みのある発疹(丘疹)が数ヶ所。朝夕薬服用。3/29:朝薬服用、夕方発疹が増えてきたため、薬の影響かと疑い服用中止。3/30:発疹、手足それぞれ20~30箇所程。入浴後は特に赤く痒くなる。3/31:皮膚科受診。薬疹であればもっとバーッと出るはずだから薬疹とは言えないとの診断。汗がうまく出ない?ことが関係しているのでは?とのこと。ベポタスチンベシルとサレックスクリーム処方。4/3現在:上記薬を服用しているが、手足の発疹の数は30日からさほど変わらず。新たに首に10ヶ所程の発疹。※4年前に甲状腺全摘手術をしているため、チラーヂンを毎日服用しています。皮膚科では薬疹ではないと言われましたが、自分ではその疑いがぬぐい切れず、こちらに相談させていただいています。1.本当に薬疹ではないのか?疑いがある場合、今後の為に血液検査などできちんと調べておく必要はあるか?2.その場合皮膚科へ行くのか、それとも薬を処方された内科へいくのか?3.薬疹の場合、薬を中止しても発疹が更に増えてくることはあるのか?4.どのくらいで発疹が引いてくるのか?以上のことを特にお聞きしたいです。色々申し訳ありませんが、宜しくお願いいたします。(40代/女性)

症状から、抗生剤による薬疹の可能性が考えられた。 今回また服用することで ..

●副作用モニター情報〈210〉 偽膜性大腸炎に注意
偽膜性大腸炎は、抗生物質で他の菌が死滅し、結腸周辺で増殖したクロストリジウムディフィシル菌(CD・通称ディフィシル菌)が毒素を出し、びらんなどが生じて起こります。抗生物質の連続投与7日程度で生じるとされ、CLDM[クリンダマイシン, リンコマイシン系]かABPC[アンピシリン, ペニシリン系]の投与で15~28%に下痢を発症、1~3%で菌を確認した報告も。日本での健常成人のクロストリジウムディフィシル菌の保菌率は平均7.6%(4.2~15.3%)です。
欧米ではこの菌は院内感染下痢症の重要な原因菌であり、入院患者の約10%が感染した、という報告もあります。同時多発感染の防止には排泄物などの管理に注意が必要です。
当モニターには、やむをえず連続投与した事例で報告がありました。抗生剤投与には定期的なチェックや、必要に応じた調査・監視が求められます。事例を紹介します。


ピロリ菌除菌薬による薬疹 (武蔵小杉病院 安齋眞一 荻田あずさ)

第3世代セフェム系抗生物質に、ピボキシル基を持つ抗生物質があります。(先発品:フロモックス、メイアクト、トミロン、オラペネム、メリシンなど)これらの抗生物質は、2012年にPMDAより「小児(特に乳幼児)への投与においては、血中カルニチンの低下に伴う低血糖症状(意識レベル低下、痙攣等)に注意してください」との警鐘が出されています。この副作用は小児(1~5歳)の方に多いと報告されていますので、注目されています。しかし、この系統の薬剤は、年間600万人に処方されていると言われ、副作用は低カルニチン血症だけではありません。民医連の副作用モニターでは、以下のような報告がありました。一般的な抗生物質としての注意も必要です。

急性汎発性発疹性膿疱症(AGEP)は、スティーブンス・ジョンソン症候群、

クラリス(一般名:クラリスロマイシン)とはマクロライド系の抗生物質です。従来のマクロライド系抗生物質であるエリスロマイシンを改良してできたものであり、ニューマクロライドともいわれています。抗生物質の代表といえるのはβラクタム薬(ペニシリン系、セフェム系等)ですが、マクロライド系も肺炎球菌をはじめとするグラム陽性菌、インフルエンザ菌や百日咳菌など一部のグラム陰性菌、嫌気性菌、非定型菌のマイコプラズマやクラミジア、マイコバクテリウムなど多くの細菌に対して効力を発揮します。いろいろな細菌に有効なので、呼吸器系の領域を中心に多くの診療科で処方されています。多くは咽頭炎・肺炎・中耳炎などに対する処方です。消化器領域ではピロリ菌の除菌薬としても数多く処方されています。皮膚科領域においては、感染を伴う、表在性/深在性皮膚感染症、リンパ管/節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肛門周囲膿瘍などの疾患に対して選択されることがあります。

中毒性表皮壊死症、薬剤性過敏症症候群と並ぶ重症型の薬疹である。 ..

ビラノアは、1日1回、1錠を経口で服用するお薬です。
蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そうよう症)に伴う皮膚のかゆみの治療やアレルギー性鼻炎に用いられます。
名称の由来はビラノア錠の一般名であるビラスチンより、Bilastine Non AllergyからBila no aと命名されました。

入院治療を要した多形紅斑型薬疹, 播種状紅斑丘疹型薬疹の ..

クラリスに最も特徴的なのは、一般的な抗生物質が効かないマイコプラズマやクラミジア、マイコバクテリウムなどの非定型細菌にも有効であることです。マイコプラズマは肺炎を引き起こすことで有名ですが、皮膚に感染して皮膚に治りにくい傷を作る原因になることもあります。またクラミジアは性感染症の原因となり、外陰部に痛みや痒みを引き起こします。マイコバクテリウムは皮膚の下で膿を作り、ジクジクとした傷を引き起こす原因菌です。これらはどれも稀な病気で抗生物質が効きにくいのが特徴ですが、クラリスは比較的よく効きます。またクラリスが改良される前の薬であるエリスロマイシンには胃酸によって効力が落ちるという弱点がありましたが、クラリスは胃酸の影響をほとんど受けません。体内にしっかりと吸収されるため、1日2回の服用で十分な治療効果が得られます。その他の特徴として、クラリスはアレルギーを起こしにくいとされています。βラクタム系の抗生物質に対してアレルギーがある人でも使用可能です。ただし他の薬と相互作用を起こしやすいので、飲み合わせには注意が必要です。

【抗菌薬】ペニシリンアレルギー、 セフェムアレルギーの対応と代替薬

一般的な感染症に対してはクラリスロマイシン1日400mg、非結核性抗酸菌症には1日800mg、どちらも2回に分けて経口で投与します。投与量は年齢、症状にあわせて増減します。またピロリ菌の除菌に用いる場合は他の抗生物質や胃薬と併用して処方されます。

Stevens-Johnson症候群, TEN, DIHS/DRESS→投与回避 ..

感染症の治療薬として抗生物質と抗菌薬という言葉があります。 この二つは似ているようで違います。 抗生物質とは、病原微生物を殺す作用をもつ薬の中でも「微生物が作った化学物質」を指します。

CAM (クラリスロマイシン) · AZM (アジスロマイシン)

●副作用モニター情報〈272〉 ピボキシル基を持つ抗生物質の副作用のまとめ
メイアクト、フロモックス、トミロンは、ピボキシル基を持つ内服用抗生物質製剤です。ピボキシル基は生体内で代謝される過程でホルムアルデヒドを産生します。
建築用材などから空気中に放出されたホルムアルデヒドは、シックハウス症候群やアレルギー性皮膚炎、気管支喘息の原因ともいわれています。内服薬から体内で発生した場合、人体に影響を与えないのか気になるところです。
2006年度に副作用モニターに寄せられたピボキシル基を持つ薬剤の副作用報告は22件。発疹が10件(フロモックス細粒3件、メイアクト小児用2件)と多数を占めました。ほか、下痢が3件、肝障害が3件、吐き気が2件、その他4件でした。小児に多い傾向が見られます。
典型的な症例では、AMPC細粒[アモキシシリン, ペニシリン系]を4日間服用後、メイアクト小児用細粒に変更したその日に発疹が出現。翌日にAMPC細粒に変更したところ、その翌日に発疹の消失が確認されました。不思議なことに、ほかの症例でも中止後1~2日と速やかに発疹などの症状が治癒しているのが特徴です。
この症例ではβラクタム同士の交差反応とは考えにくく、ホルムアルデヒドに暴露している間にだけ起こる炎症反応という解釈が自然なようです。
概して抗生物質製剤によるアレルギーは多く観察されます。最もアレルギーの多い抗生物質としてはセファクロルが知られています。最近、ピボキシル基を持つ薬剤の副作用も目立つ印象があります。各施設での注意深い観察が望まれます。

小森絢子, 池澤善郎:紅斑丘疹型・湿疹型・多形紅斑型薬疹の違いは何か

副作用は、添付文書とPMDA資料を参考に、訴えのあるものについてのみ記載しております。

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