8.1 経皮吸収のデータや毒性所見及び本剤の消失半減期が長いことを勘案して、女性や小児はカプ
・デュタステリドの女性への投与は禁忌となっている。
ラット及びウサギにデュタステリドを経口投与した結果、雄胎児の外生殖器の雌性化が認められた。本剤の曝露により血中ジヒドロテストステロンが低下し、男子胎児の外生殖器の発達を阻害する可能性がある。(引用文献参照)
加えて、経皮吸収のデータや毒性所見及びデュタステリド製剤の消失半減期が長いことを勘
・デュタステリドは経皮吸収される。
ウサギに貼付した際の血清中に未変化体が検出され、経皮吸収されたことが報告されている。また、毒性試験において、ラット及びウサギの雄胎児の外生殖器の雌性化がみられ、ともに奇形に対する無影響量が求められていない。さらに、本剤の消失半減期が長い(健康成人における単回投与時の消失半減期:89~174時間)。これらを勘案して、取り扱いには十分に注意する必要がある。
ザガーロカプセル<一般名:デュタステリド>と同じ5α還元酵素阻害薬で男性脱毛症に適応があるプロペシア錠<一般名:フィナステリド>では、フィルムコーティングされているので、割れたり砕けたりしない限り、通常の取扱いにおいて有効成分に接触することはないが、粉砕・破損した場合、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人は取扱わないように注意喚起されている。また、分割・粉砕は不可である。
・ 過去にデュタステリド錠 AV「DSEP」に含まれる成分及び ..
薬学者。東京大学薬学部卒業。その後、米国国立衛生研究所研究員、東京大学医学部助教授、九州大学大学院薬学研究院教授、東京大学大学院情報学環教授を経て、現在、東京大学大学院薬学系研究科客員教授。更に、NPO法人 医薬品ライフタイムマネジメントセンター理事長・センター長。著書には「ポケット医薬品集2024」(南山堂,2024年)、「処方せんチェック・ヒヤリハット事例解析 第2集」(じほう,2012年)、「ヒヤリハット事例に学ぶ服薬指導のリスクマネジメント」(日経BP社,2011年)、「処方せんチェック虎の巻」(日経BP社,2009年)、「薬学と社会」(じほう,2001年)、「薬を育てる 薬を学ぶ」(東京大学出版会,2007年)など他多数。
皮膚は、外因性・内因性物質の吸収・排出を阻止するバリアとして働き、薬物の投与部位として全身的効果は期待できないと考えられていましたが、1970年頃から、薬物を作用部位へ選択的に、望ましい治療濃度パターンになるように送達する、いわゆる薬物送達システム(Drug Delivery System:DDS)の研究が盛んになりました。我が国における全身用経皮吸収型製剤の開発は、1984年に硝酸イソソルビド含有の「フランドル®テープ」が虚血性心疾患治療剤として発売され使用が開始されたことに始まります。
デュタステリドカプセルは、男性型脱毛症の治療に広く用いられる薬剤で、その効果や特性について多くの方が関心を持っています。
経皮吸収型製剤は、経口剤とは違い、
① 薬物成分は皮膚からゆっくり吸収されて持続的に効果を発揮する
② 薬物のバイオアベイラビリティ(生物学的利用率)が高められる
③ 安定的な有効血中濃度領域を長時間維持できる
④ 効果の変動が起きにくく副作用の軽減が期待できる
⑤ 注射剤のような専門的手技を必要としないので使用が簡便
⑥ 目で見て服薬を確認できる
などといった様々な利点があります。
1.アボルブカプセルの取り扱い上の注意
アボルブカプセルは『経皮吸収されることから、女性や小児はカプセルから漏れた薬剤に触れないこと。漏れた薬剤に触れた場合には、直ちに石鹸と水で洗うこと』と注意喚起されている。
また、これらの薬剤は経皮吸収が起こりうる薬剤でもあります。 皮膚から吸収され ..
一方、経皮吸収型製剤による副作用の多くは皮膚症状ですが、そのほとんどは普段からのスキンケアと、症状が発現したときの適切な処置により軽減・消失させることができる軽微なものです。本コンテンツにより、経皮吸収型製剤の特徴、使用におけるポイント、スキンケアへの理解を深めていただき、経皮吸収型製剤が適切に使用され、患者さんが最大限のベネフィットを受けられるようになれば幸いです。
現在の薬価制度においては短期間での開発費用回収が難しくなってきていますが、それらを背景に製薬企業での製剤のライフサイクルマネジメントの一つとして経皮吸収型製剤が注目されています。
製薬企業にとっては今まで得られた有効性や安全性を反映し、新たに有益な剤形を追加することで、医薬品におけるライフサイクルの長寿化を実現させることが可能になるからです。
一方、患者さんにとっても、剤形の追加により服薬手段の選択肢が拡がることはメリットとなります。また、何よりもこれまで安心して服薬していた患者さんにとって、製剤が形を変えても長きに渡り使い続けられることは大きな魅力となります。
医療用医薬品 : デュタステリド (デュタステリド錠0.5mgAV「YD」)
アボルブの主成分であるデュタステリドは、女性および小児への使用は原則認められていません。なぜなら、主成分であるデュタステリドには男性ホルモン抑制作用があり、妊娠中の女性においては胎児の生殖器形成に影響を及ぼす可能性があるとされているためです。また、小児の使用に関しては安全性が十分に確認されていないことから、使用が認められていません。
[PDF] 5α還元酵素阻害薬 前立腺肥大症治療薬 デュタステリド錠
これらのことから、アボルブと同じデュタステリドを主成分とする「ザガーロ」も女性や小児は使用することができません。デュタステリドは経皮吸収の恐れもあるため、女性や小児の方が直接触れることのないよう注意しましょう。もし、薬に触れてしまった場合はすぐに石鹸と水で洗い流すようにしてください。
医療用医薬品 : デュタステリド (デュタステリド錠0.5mgZA「F」)
ミノキシジルには外用薬と内服薬の2種類があり、外用薬においては日本皮膚科学会が定める「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」(以下、ガイドライン)において推奨度の高い治療薬です。一方で内服薬は体内から効果を発揮するため外用薬に比べてやや高い効果が期待できるとされているものの、国内での臨床試験が十分に行われておらず、薄毛治療薬として推奨されていません。しかし、きちんとした知識と経験ある医師のもと処方が行われる場合は安心して使用できる治療薬として普及しています。
量 デュタステリド錠0.5mgAV「DSEP」:1 錠中デュタステリド 0.5mg を含有
AGA治療薬として処方されているデュタステリドは、元々「アボルブ」という製品名で前立腺肥大症の治療薬として処方されていた経緯をもっています。前立腺肥大症とは、前立腺が肥大化することにより尿道や膀胱が圧迫され、さまざまな排尿障害が起きる疾患です。
以上のことから、デュタステリドの動物における吸収、分布、代謝および排泄はヒトと類 ..
冒頭で触れた、5αリダクターゼ阻害薬の女性の使用について説明する前に、AGAの原因と、そもそも5αリダクターゼ阻害薬とはなんなのか説明します。
デュタステリド錠0.5mgZA「明治」とザガーロカプセル0.5mgを、クロス.
デュタステリドの主な役割は、AGAを発症させる原因に作用し進行を止めることです。
つまり薄毛を予防する守りの薬ということです。
日本皮膚科学会が発行する「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」にてデュタステリドの服用は男性型脱毛症の治療として強く勧める「推奨度:A」と定めらています。
2.3. 小児等〔8.1、9.7小児等の項参照〕。 2.4. 重度肝機能障害のある患者〔9.3.1参照〕。 ..
デュタステリドが薬の有効成分、ザガーロが名称であったのと同様にフィナステリドとプロペシアにおいてもフィナステリドが薬の有効成分、プロペシアが薬の名称として用いられています。デュタステリドとフィナステリドの違いについては以下で詳しくご説明します。
[PDF] デュタステリドカプセル 0.5mgZA「SN」 発売準備中のお知らせ
デュタステリドの副作用は、勃起不全や性欲減退、乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感))、精液量の減少などです。フィナステリドにも同じような副作用がありますが、頻度は同等、もしくはやや高い発生頻度となっています。副作用は、男性機能に関わるもののため、子供を持つことを望んでいる場合は、妊娠に至ってから治療を始めるか、一時的に服用を休止するといいでしょう。
ただし、デュタステリドは継続的に服用することでAGAの治療効果が現れるため、休薬期間が長いほどにAGAが進行しやすくなります。休薬期間は、最小限に留めるように努めましょう。
男性成人には、通常、デュタステリドとして0.1mgを1日1回経
医薬品には、錠剤やカプセル剤などの経口剤、注射剤、点眼剤、貼付剤などさまざまな形態(剤形)が存在します。これらの医薬品は患者さんの病気の症状に応じた最適な方法により、有効成分を全身又は特定の患部に送り届けています。
貼付剤の剤形をしたもののなかで、貼付部位の皮膚や筋肉への局所的な作用ではなく、有効成分を皮膚から血液中に吸収させて全身に送り届けることを目的とした医薬品があります。これを経皮吸収型製剤といいます。
多くの経口剤は、体内に吸収された異物を代謝する器官である肝臓を経て全身へと送り出されますが、経皮吸収型製剤は肝臓を経ることなく薬を全身へ送り届けることが可能です。また、消化管や消化管内の食物の影響を受けませんので、薬物の安定した血漿中濃度を期待できるというメリットがあります。
トーアエイヨーでは「フランドルテープ」(有効成分:硝酸イソソルビド)と「ビソノテープ」(有効成分:ビソプロロール)の二つの経皮吸収型製剤を製造販売しています。
・ この薬は皮膚を通して体内に吸収されることから、女性や小児は粉砕・破損した薬剤.
デュタステリドの処方を希望する場合は、必ず病院で相談しましょう。ここで注意したいのは、個人輸入でむやみに入手してはいけないことです。十分な品質が保たれているデュタステリドかどうか判断できないため、偽物や粗悪品を入手してしまう恐れがあります。
そのようなデュタステリドを使用すると、効果が現れなかったり、副作用が強く現れすぎたりする可能性があるでしょう。また、個人輸入代行業者を利用する場合も同様です。詐欺に巻き込まれる心配もあります。
病院であれば、正規品のデュタステリドを処方できるため、安全にAGA治療を始めることが可能です。また、持病や体質なども加味したうえでデュタステリドを処方するかどうか判断してくれるため、誤ってデュタステリドを使用して健康被害を受けることもないでしょう。
服用の方法や注意点などの指導を受けられたり、必要であればミノキシジルなどほかの薬との併用ができたりすることもメリットです。通院しながらデュタステリドを処方してもらえるため、AGAの改善状況なども確認してもらえます。
[PDF] デュタステリドカプセル0.5mgAV「JG」 服用される患者さまへ
薬剤師:「触ると危険という程のことではないのですが、アボルブカプセルは一包化不可でして、女性には投与禁忌となっています。カプセルから漏れた薬には決して触らないようにしてください。今回からの薬にもアボルブカプセルがありますが、飲ませ方などの注意事項はこれから説明します。」
肝機能障害のある患者に投与した場合の薬物動態は検討されていない]。 ..
1984年3月に発売された「フランドルテープ」には、持続的な薬物放出を可能にする結晶レジボアシステムと皮膚刺激の軽減を目的とした角質保護システム(Skin Protection System)®という二つの特徴的な製剤システムが採用されています。
結晶レジボアシステムは、薬物分子を粘着剤層に溶解させると共に薬物結晶を貯留層として粘着剤層中に分散・共存させ、皮膚に吸収された分子を順次結晶から補給することによって、粘着剤と接触している皮膚表面の薬物濃度を長時間一定に保つように設計された製剤システムです。
また、角質保護システムは粘着剤の柔軟性を高めて皮膚に対するフィット感を向上させ、皮膚刺激の要因とされる角質剥離の抑制を可能にした製剤システムです。このシステムを採用することにより、いったん剥がしたテープを貼り直すことも可能となりました。
2013年9月に発売された「ビソノテープ」は、有効成分の特性を考慮して「フランドルテープ」とは異なる製剤システムを採用しました。当社の長年にわたる経皮吸収型製剤の研究開発で培ったノウハウを駆使し、、24時間安定した血中濃度を維持すること、、皮膚刺激が少なく剥がれにくくすること、、それぞれの課題の解決を図りました。さまざまな検討を積み重ねた末、課題を全てクリアした製品を創り出すことに成功し、「ビソノテープ」が誕生しました。
[PDF] デュタステリドカプセル0.5mgZA「イワキ」 服用される方へ
経皮吸収型製剤は海外を含めても十数種類の有効成分しか製品化されておらず、その多くは欧米で先行して開発・製品化されています。一方で、「フランドルテープ」と「ビソノテープ」は世界に先駆けて日本で製品化に成功しました。
経皮吸収型製剤を使用される患者さんや医療関係者の皆さんからいただくご意見・ご要望は、よりよい製品に育てていく上で貴重な情報であり、常に注視しています。「フランドルテープ」は皆さまの声に応える形で改良を重ねた結果、発売から30年以上が経過した現在においても代表的な経皮吸収型製剤のひとつとして高い評価をいただいています。一方で、発売からまだ日が浅い「ビソノテープ」についても、現在、皆さまから多くのご意見が寄せられています。経皮吸収型製剤の研究は、発売と同時に終わりではなく、改めて改良の研究が始まります。「フランドルテープ」と同様に、「ビソノテープ」がよりよい製品となるよう、これからも研究に努めて参ります。