急性高山病の予防および治療にデキサメタゾンの使用が推奨される(推奨度2)。 ..


無症候性脳転移に対しては全身治療として薬物療法が治療の中心となるものの,放射線治療も高い局所制御を示すことからその時期を逸さないことは重要である。一方で近年,新規薬物療法の登場によって進行非小細胞肺癌の予後は延長しており,治療方針を決定する際の評価項目として,OS・脳転移制御率だけではなく神経学的予後に対する配慮もより重要となっている。


脳下垂体の腫瘍によって副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が持続的に過剰 ..

無症候性脳転移に対しては全身治療として薬物療法が治療の中心となるものの,放射線治療も高い局所制御を示すことからその時期を逸さないことは重要である。一方で近年,新規薬物療法の登場によって進行非小細胞肺癌の予後は延長しており,治療方針を決定する際の評価項目として,OS・脳転移制御率だけではなく神経学的予後に対する配慮もより重要となっている。

放射線治療後すぐにあらわれる副作用としては、放射線が照射された部位に起こる皮膚炎、脱毛、中耳炎、外耳炎などや、照射部位とは関係なく起こるだるさ、吐き気、、食欲低下などがあります。これらの症状は照射後約1カ月以内で消失します。また、脳そのものの機能に影響が及ぶこともあります。中には、放射線治療が終了して数カ月から数年たってから起こる症状(晩期合併症)もあります。患者によって副作用の程度は異なります。

検討1 神経成長因子誘起性の突起伸展に対するデキサメタゾンの影響

以上より,無症候性脳転移に対する薬物療法については,有効性を示唆するデータが複数報告されているものの,いずれも単群第Ⅱ相試験や第Ⅲ相試験のサブグループ解析である。エビデンスの強さはC,ただし総合的評価では行うよう強く推奨(1で推奨)できると判断した。下記に,推奨度決定のために行われた投票結果を記載する。

髄膜癌腫症に対する薬物療法に関して,本邦で承認された薬剤・用量に限った場合,いくつかの小規模前向き研究がある。EGFR T790M変異陽性の進行非小細胞肺癌を対象としたオシメルチニブの前向き臨床試験参加症例のうち,髄膜癌腫症を認めた22例のpost-hoc解析では,頭蓋内病変のORR 55%,PFS中央値 11.0カ月であったと報告されている。また,T790M変異陽性の髄膜癌腫症を有する症例を対象としたオシメルチニブの小規模前向き研究では,髄膜癌腫症が確定的な症例5例のうち2例でオシメルチニブの有効性が確認され,全13症例のPFS中央値は7.2カ月であった。これらの結果により,髄液移行性の高い特定の薬剤において有効な可能性が示唆されるが,限られた小数例のコホートにとどまっておりエビデンスとして十分ではない。また,髄膜癌腫症に対する放射線治療(全脳照射)の有用性を検討した前向き臨床試験は存在しない。後方視的研究では,髄膜癌腫症に対する全脳照射の有用性は認められていないが,なかには症状緩和が得られる症例が経験されることもある。

脳脊髄液検査後すみやかにステロイド(デキサメタゾン)と抗菌薬を静注

手術後に一時的に生じる脳浮腫(脳のむくみ)により症状が悪化することや、てんかんを起こすこともあります。手術前に主治医にどのようなリスクがあるのか、よく聞いておくことがとても重要です。

遺伝子変異を有する無症候性脳転移患者に対する分子標的治療薬の有効性は,多くが第Ⅲ相試験のサブグループ解析もしくは単群試験における少数例の報告である。TKI未治療の脳転移症例に対する各TKIの全身における有効性はORR 53-83%,PFS中央値6.6カ月-未到達と良好である

[PDF] 副腎皮質ホルモン剤 デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液

遺伝子変異を有する無症候性脳転移患者に対する分子標的治療薬の有効性は,多くが第Ⅲ相試験のサブグループ解析もしくは単群試験における少数例の報告である。TKI未治療の脳転移症例に対する各TKIの全身における有効性はORR 53-83%,PFS中央値6.6カ月-未到達と良好である

以上より,脳転移に対する手術やSRSに全脳照射を追加すると,局所制御には有効であると考えられるが,一方では生存には寄与せず,認知機能低下などの有害事象も懸念されることが複数の臨床試験で示されている。このため手術やSRS後に全脳照射を追加するかしないかは,腫瘍サイズや性状,手術所見などを踏まえて総合的に判断すべきである。エビデンスの強さはA,また総合的評価では行わないよう弱く推奨(2で推奨)できると判断した。下記に,推奨度決定のために行われた投票結果を記載する。


脳圧を下げたい等の理由がある場合を除いて,午後 6 時以降の投与は慎むほ

4個以下の脳転移に対するSRSと,SRS+全脳照射との併用療法を比較した試験は複数あり,ランダム化比較試験のメタアナリシスで局所制御率については併用群で有意に良好であった(HR 2.61,95%CI:1.68-4.06,P<0.0001)が,OSに有意差を認めなかった(HR 0.98,95%CI:0.71-1.35,P=0.88)。4個以下の脳転移に対して,3cmを超える病変に対して手術が行われ,手術後残存腫瘍に対して全脳照射または再発時SRSを比較したランダム化比較試験が行われた。OSは両群ともに15.6カ月で,非劣性仮説に対する片側 P 値=0.027(HR 1.05,90%CI:0.83-1.33)であり,SRS群の全脳照射群に対する非劣性が証明された。

デキサメタゾン(dexamethasone)、リン酸デキサメタゾン

認知機能に関しては1つのランダム化比較試験ではSRS群とSRS+全脳照射群間でMini Mental State Examination(MMSE)の結果に有意差は認められなかったが,もう1つのランダム化比較試験ではHopkins Verbal Learning Test-Revised(HVLT-R)を用いて評価を行ったところ,記憶学習能力が併用群で有意に低下したため早期中止となっている。同じく,複数の認知機能検査を用いて評価したランダム化比較試験でもSRS群と比較してSRS+全脳照射群で3カ月後の評価で有意に低下がみられた

デキサメタゾン、デキサメタゾンリン酸エステル及びデキサメタゾンメタスルホ安息 ..

認知機能に関しては1つのランダム化比較試験ではSRS群とSRS+全脳照射群間でMini Mental State Examination(MMSE)の結果に有意差は認められなかったが,もう1つのランダム化比較試験ではHopkins Verbal Learning Test-Revised(HVLT-R)を用いて評価を行ったところ,記憶学習能力が併用群で有意に低下したため早期中止となっている。同じく,複数の認知機能検査を用いて評価したランダム化比較試験でもSRS群と比較してSRS+全脳照射群で3カ月後の評価で有意に低下がみられた

(15)神経疾患:脳脊髄炎(脳炎、脊髄炎を含む)(但し、一次性脳炎の場合は頭蓋内圧亢進症状がみられ、かつ他剤

髄膜癌腫症に対する薬物療法に関して,本邦で承認された薬剤・用量に限った場合,いくつかの小規模前向き研究がある。EGFR T790M変異陽性の進行非小細胞肺癌を対象としたオシメルチニブの前向き臨床試験参加症例のうち,髄膜癌腫症を認めた22例のpost-hoc解析では,頭蓋内病変のORR 55%,PFS中央値11.0カ月であったと報告されている。また,T790M変異陽性の髄膜癌腫症を有する症例を対象としたオシメルチニブの小規模前向き研究では,髄膜癌腫症が確定的な症例5例のうち2例でオシメルチニブの有効性が確認され,全13症例のPFS中央値は7.2カ月であった。これらの結果により,髄液移行性の高い特定の薬剤において有効な可能性が示唆されるが,限られた小数例のコホートにとどまっておりエビデンスとして十分ではない。また,髄膜癌腫症に対する放射線治療(全脳照射)の有用性を検討した前向き臨床試験は存在しない。後方視的研究では,髄膜癌腫症に対する全脳照射の有用性は認められていないが,なかには症状緩和が得られる症例が経験されることもある。

・脳転移などが見逃されやすいが治療しうる病態です。 味覚障害があれば ..

Stupp R, et al.: Effects of radiotherapy with concomitant and adjuvant temozolomide versus radiotherapy alone on survival in glioblastoma in a randomised phase III study: 5-year analysis of the EORTC-NCIC trial. Lancet Oncol. 10:459-466, 2009
先のヨーロッパでの大規模研究の最終報告です。573人の膠芽腫の患者さんが85施設で治療を受けました。放射線単独治療では5年全生存割合は1.9%でしたが,テモゾロマイドを併用すると9.8% でした。統計学的に差が明らかとなっています。

16.オンコロジーエマージェンシー(oncology emergency)

現在, 抗がん薬の副作用である悪心・嘔吐の評価方法としては, CTCAE (Common Terminology Criteria for Adverse Event) v4.0-JCOG が用いられているが,これは制吐療法の評価方法ではない(→)。従来のわが国の制吐療法における臨床試験では,悪心・嘔吐が「ない」,「我慢できる」から,「ほとんど食べられない」といったチェック項目を患者に提示して個々の治療効果を示してもらうなどの方法がとられていた。最近の臨床試験では,がん薬物療法施行後0~120 時間の完全制御割合,0~24 時間の完全制御割合(急性),24~120 時間の完全制御割合(遅発性)などが評価項目として用いられている()。しかし,医療者は過小評価の傾向が指摘されており,悪心・嘔吐の予測がどの程度できているかの評価も重要である。また, 患者自身による主観評価にあたる Patient-Reported Outcome (PRO) の重要性も認識されてきており, がん臨床試験における患者の自己評価に基づき, 有害事象評価の正確性と高い精度のグレーディングを追及したツールとしてPRO-CTCAEが公開されてきており(), 日常診療として客観的評価とどのようにして関連づけて評価していくか等に関する検討が必要になるであろう

脳壊死は全脳照射のみでは通常生じない。定位照射では生じる可能性があり,再発と ..

以前よりわが国では,経口抗がん薬のうちフッ化ピリミジン薬の使用頻度が高く,大腸がんにおけるUFT/ロイコボリン,カペシタビン,胃がんにおけるS-1,肺がんにおけるUFT は比較試験により術後補助薬物療法の有効性が示されている。また,切除不能再発胃がんや大腸がんに対しても,S-1 やカペシタビン,UFT/ロイコボリン,大腸がんにおけるTAS102(トリフルリジン・チピラシル塩酸塩)は,ガイドラインで推奨されている治療の一つである。これらの経口抗がん薬は単回での催吐性リスクは少ないが,連日内服による消化器症状がある。

レナリドミド水和物はサリドマイド誘導体であり,国内ではデキサメタゾンとの併用において「再発

小細胞肺癌のSTIについての多施設後方視的観察研究では,1個,2~4個,5~10個でそれぞれ生存期間中央値が11カ月,8.7カ月,8.0カ月と報告されており,全脳照射と比較しても中枢神経転移の無増悪期間は短くなるもののOSに差は認められなかった。多発脳転移に対する全脳照射のエビデンスの強さはC,ただし総合的評価では行うように推奨(1で推奨)できると判断した。また,10個までの脳転移に対するSTIのエビデンスの強さはD,ただし総合的評価では行うように提案(2で推奨)できると判断した。下記に,推奨度決定のために行われた投票結果を記載する。

[PDF] デキサメタゾン COVID-19 小児患者に対する治療薬としての位置付け

小細胞肺癌のSTIについての多施設後方視的観察研究では,1個,2~4個,5~10個でそれぞれ生存期間中央値が11カ月,8.7カ月,8.0カ月と報告されており,全脳照射と比較しても中枢神経転移の無増悪期間は短くなるもののOSに差は認められなかった。多発脳転移に対する全脳照射のエビデンスの強さはC,ただし総合的評価では行うように推奨(1で推奨)できると判断した。また,10個までの脳転移に対するSTIのエビデンスの強さはD,ただし総合的評価では行うように提案(2で推奨)できると判断した。下記に,推奨度決定のために行われた投票結果を記載する。

入手可能で、安全性プロファイルも確立されている 2)。 本来の適応症:

右前頭葉のようにあまり重要な働きをしていないところに腫瘍ができた場合には、腫瘍を肉眼的に全摘出することが可能です。一方で、運動野(手足の動きに関与する脳の部位)や言語野(言葉に関与する脳の部位:言語中枢)に腫瘍が発生した場合には、腫瘍の全摘出により症状が悪化することがあるため、無理な摘出は行いません。その場合は、慎重な部分摘出によって病理診断(病理検査)を行い、放射線治療や薬物療法を主とした治療になります。