デキサメタゾン抑制試験では、合成糖質コルチコイドであるデキサメタゾン(DEX)を少量


Table of contents 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 ステロイド高血糖の頻度 副腎皮質ステロイドが各臓器に与える影響(糖代謝関連) ステロイドによる高血糖の危険因子 ステロイドの種類ごとのグルココルチコイド作用の違い ステロイド投与時の血糖変動 ステロイド投与時の血糖管理 ステロイド投与時の血糖管理:薬剤について デキサメタゾンを間欠的に投与する場合(抗がん治療など) デキサメタゾンを間欠的に投与する場合(インスリン投与の一例) Take Home Messages


デキサメタゾンは合成副腎皮質ホルモンで、天然の糖質コルチコイドと同じ機序により抗炎症作用を発

ACTH過剰分泌を抑制し、ミネラルコルチコイド、副腎アンドロゲンの過剰を抑制することを目的とする。ミネラルコルチコイド作用を有しないデキサメタゾンの高用量(1-3mg/日など)の補充を行う。無症状で正常血圧など症状のない場合には特に治療は行わない。一般に予後は良好と考えられるが、現時点において本症の長期予後に関する報告はない。

1964年から2021年までに発表された0歳から18歳の子ども5,888人を対象とした45件の研究に対し、1,323人の子どもを対象とした2件の新しい研究を含めた。今回使用されたグルココルチコイドは、ブデソニド、デキサメタゾン、プレドニゾロンの3種類である。最新の1件の研究では、ブデソニドとデキサメタゾンの有効性が比較された。もう1件の新しい研究では、デキサメタゾンとプレドニゾロンの有効性、およびデキサメタゾンの少量投与(0.15mg/kg)とデキサメタゾン0.60mg/kgとを比較した。デキサメタゾンの投与量を比較した新しい研究のデータを、同じ比較を行った以前からレビューに含まれている研究に追加した。

コルチコイド欠乏状態に応じて維持療法を行う。 肥満、インスリン抵抗性の観点より、糖質コルチコイド製剤はデキサメタゾンより

1964年から2021年までに発表された0歳から18歳の子ども5,888人を対象とした45件の研究に対し、1,323人の子どもを対象とした2件の新しい研究を含めた。今回使用されたグルココルチコイドは、ブデソニド、デキサメタゾン、プレドニゾロンの3種類である。最新の1件の研究では、ブデソニドとデキサメタゾンの有効性が比較された。もう1件の新しい研究では、デキサメタゾンとプレドニゾロンの有効性、およびデキサメタゾンの少量投与(0.15mg/kg)とデキサメタゾン0.60mg/kgとを比較した。デキサメタゾンの投与量を比較した新しい研究のデータを、同じ比較を行った以前からレビューに含まれている研究に追加した。

ニューイングランド ・ ジャーナル ・ オブ ・ メディシン (NEJM) に発表された新しい臨床試験の結果は、リウマチや重度のCOVID-19を含む多くの症状の治療に使用される糖質コルチコイドであるデキサメタゾンが、不十分な環境下での早産のリスクがある妊婦に投与した場合、未熟児の生存率を高めることができることを示しました。

コルチコイドであるデキサメタゾンが、不十分な環境下での早産のリスクが ..

デキサメタゾンが結合した構造(左、PDBエントリー)とコルチゾールが結合した構造(右、PDBエントリー)の両方についてリガンド結合ドメインの構造が得られている。これらのリガンドは構造が非常によく似ていて、糖質コルチコイド受容体の同じ窪みに結合する。リガンドは原子種ごとに色分けした球で、糖質コルチコイド受容体は緑のリボンモデルで示している。これらの構造をより詳しく見るため、図の下のボタンをクリックし対話的操作のできる図に切り替えてみて欲しい。


測定法: 比色法 外注会社:SRL(平成18年6月27日より) BML(平成18年6月26日まで) 大塚(平成15年3月31日まで) 臨床的意義
17-OHCS(17-ヒドロキシコルチコイド)はステロイド骨格の17、21位にヒドロキシ基(-OH)、20位にケトン基(=CO)を有し、酸性下でフェニルヒドラジンと反応して呈色(Porter-Silber色原体)するステロイドである。副腎皮質束状層から分泌されるコルチゾール(F)は、代謝されて種々の代謝物として尿中に排泄される。Fの一部は、肝・腎で11β-デヒドロゲナーゼによりコルチゾン(E)となる。FとEは、肝で還元されてテトラヒドロ型(THF(5α型=allo型、5β型)、THE)となり、さらに肝で3位にグルクロン酸が抱合されて尿中に排泄される。副腎皮質から分泌されたFの30~40%がTHF、THEとして排泄され、尿中17-OHCSの大半を占めている。これらのほかに、遊離Fと、Fの前駆物質の11-デオキシコルチゾール(S)のテトラヒドロ型(THS)のグルクロン酸抱合物が、少量ではあるが尿中17-OHCSとして測定される。副腎皮質束状層からのFの分泌は間挿的(episodic)であるので、血中Fの値は採血時の血中濃度を示しているにすぎない。一方、尿中17-OHCS値は採尿時間内の副腎皮質からのFの分泌量を反映しているので、尿中17-OHCSの測定によって副腎皮質束状層の機能評価ができる。副腎皮質束状層はCRF-ACTHの支配下にあるので、尿中17-OHCSの測定は視床下部-下垂体前葉-副腎皮質系の機能検査に用いられている。一般に、24時間の尿中17-OHCS排泄量が用いられている。

異常値を示す疾患
高値疾患: Cushing症候群、甲状腺機能亢進症、11β-Ohlase欠損症、慢性アルコール中毒、重症うつ病、単純性肥満

低値疾患: 部分的Addison病、甲状腺機能低下症、肝硬変、腎不全、下垂体前葉機能低下症、ACTH単独欠損症、21-Ohlase欠損症、17-Ohlase欠損症、Addison病、医原性副腎不全

基準値: 男性 2.1~11.5 mg/day 女性 2.6~7.8 mg/day

採取容器: 関連項目

血中ACTH
負荷試験(デキサメタゾン、メトピロン、CRH、ACTH)
下垂体静脈洞カニュレーション
下垂体MRI
甲状腺機能検査
尿17-KS
尿THS
血中11-deoxycortisol
γ-GTP
脳CT
血中cortisol
肝機能検査
腎機能検査
下垂体前葉機能検査
トルコ鞍部X-P

血中17-hydroxyprogesterone
尿中pregnanetriol
血中11-deoxycorticosterone

コルチコイド作用(ミネラルコルチコイド作用)として水・電解質代

薬であるデキサメタゾンの構造は天然のコルチゾールの構造と非常によく似ている。このことにより、デキサメタゾンは糖質コルチコイド受容体にぴったりと結合し、同じように体内の炎症を解消する遺伝子発現の変化を引き起こす。この活性のため、デキサメタゾンはCOVID-19の治療において特に効果的である。なぜなら、コロナウイルスによる損傷はウイルス自体によるものだけではなく、制御できない炎症によるものでもあるからである。ところが、デキサメタゾンの抗炎症効果は、使い方や時期を誤ると害をおよぼしかねない。COVID-19の初期段階において、身体はウイルスを撃退するために免疫系を動員する必要があるので、初期の重症ではない患者にデキサメタゾンを使うと、うかつにも患者の状態を悪化させてしまうかもしれない。

糖質コルチコイドは、(estrogen receptor)とともに核内受容体の仲間(ファミリー)に属している。これはリガンド結合ドメイン(ligand-binding domain)、DNA結合ドメイン(DNA-binding domain)、トランス活性化ドメイン(transactivation domain)という3つの部分で構成されている。ヒトの場合、この受容体のリガンドとして最もよくあるのがストレスホルモンの一つコルチゾール(cortisol)である。受容体がコルチゾールに結合すると、受容体の構造が変化し細胞質から核へと移動する。核内では、標的DNA配列に結合し遺伝子発現に影響を与えることができる。糖質コルチコイド受容体は活性化補助因子(coactivator)とも相互作用し、遺伝子発現のしくみをさらに調整することができる。受容体は柔軟なリンカーでつながれたいくつかのドメインで構成されているので、ドメインの構造は別々に決定された。デキサメタゾンに結合したリガンド結合ドメインの構造はPDBエントリー、DNAに結合したDNA結合ドメインの構造はPDBエントリーのものを示す。トランス活性化ドメインはここに示していない。これらのドメインがすべて一緒になり、コルチゾールの結合によって引き起こされる最初のメッセージが伝達される。


臨床ではプレドニゾロン、デキサメタゾン、ベタメタゾンなどの合成ステロイド薬がよく用いられる。

嚢胞性脳室周囲白質軟化症の割合は,母親がベタメタゾンの投与を受けていた新生児では 4.4%,母親がデキサメタゾンの投与を受けていた新生児では 11.0%,母親がグルココルチコイドの投与を受けていなかった新生児では 8.4%であった.妊娠期間,分娩様式,および絨毛羊膜炎,破水から分娩までの期間の延長(>24 時間),子癇前症,および子宮収縮抑制薬の使用の有無で補正すると,嚢胞性脳室周囲白質軟化症のリスクは,出生前のベタメタゾンの曝露により,グルココルチコイド療法をしない場合(補正オッズ比,0.5;95%信頼区間,0.2~0.9)あるいはデキサメタゾンの曝露(補正オッズ比,0.3;95%信頼区間,0.1~0.7)と比較して低下することとの関連が認められた.母親がデキサメタゾンの投与を受けていた新生児群では,母親がグルココルチコイドの投与を受けていなかった新生児群と比較したときの補正オッズ比は 1.5(95%信頼区間,0.8~2.9)であった.

NR3C1 (GR) [HSA:2908] [KO:K05771] · パスウェイ

パリ地域にある 3 ヵ所の周産期センターにおいて,1993 年 1 月~1996 年 12 月までに妊娠 24 週から 31 週までの期間に生産児として産まれた 883 例の新生児のコホートを後ろ向きに解析した.361 例の新生児の母親は分娩前にベタメタゾンの投与を受け,165 例の新生児の母親は分娩前にデキサメタゾンの投与を受けていたが,357 例の新生児の母親はグルココルチコイドの投与は受けていなかった.これらの三つの新生児群における嚢胞性脳室周囲白質軟化症の割合を,交絡因子で補正した単変量(bivariate)および多変量解析によって比較した

[PDF] L3052 糖質コルチコイド | 化学物質評価研究機構

b)ホルモン補充療法 ホルモン補充療法は,欠損している標的内分泌腺ホルモンの補充を原則とするが,視床下部ホルモンや下垂体ホルモン自体は半減期が短く,経口投与すると容易に分解されるため,標的内分泌腺で産生される副腎皮質ホルモン(コルチゾール)や甲状腺ホルモン(レボチロシン)などの末梢ホルモンを投与する。 ACTH分泌低下症の場合は,生理量のコルチゾール分泌を補充する副腎皮質ホルモン投与は,ICI関連下垂体機能低下症の予後改善効果に対するエビデンスがないため推奨されていないが,ホルモン補充療法により症状が安定したら,副腎皮質ホルモンが継続中であっても再投与は可能とし(irAEアトラス,小野薬品工業株式会社,ブリストル・マイヤーズスクイブ株式会社より引用)検査値に異常が認められる場合甲状腺ホルモン剤を含めて治療開始副腎皮質ホルモン剤で治療開始5~7 日後副腎クリーゼ発症の可能性甲状腺ホルモン剤を通常少量から開始し,2~4 週間毎に徐々に増量する(斎藤顕宜)図2 下垂体機能低下症の診断の進め方2)図3 ACTH分泌低下症とTSH分泌低下症の合併例に対するホルモン補充療法の順序ている。(1) 副腎皮質ホルモンの日内変動と投与タイミン 血中のACTHは,通常は早朝・空腹時・30分以上の安静臥位後の採血による値を基礎値とする。生理的なコルチゾール分泌は早期にピークに達し,以後低下し深夜に最低となり,午前1時から4時の間より再度増加する日内リズムが存在する。1日のコルチゾール分泌量は5~10 mg/m2と報告されており,これはヒドロコルチゾン(コルチゾール)15~25 mgに相当するが,通常ヒドロコルチゾンを15~20 mg/日を補充し,感染症,発熱,外傷などのストレス時は2~3倍に増量する。(2)副腎皮質ホルモンによる補充の実際 コルチゾールの生理的な分泌パターンを考慮して,朝に1日量の半分から3分の2を投与し,残りを6~8時間後に投与する。1日3回投与(朝:1日量の6分の3,昼:1日量の6分の2,夕:1日量の6分の1)が同量1日2回投与よりも有用である報告もある。より生物学的半減期の長い合成ステロイドホルモンであるプレドニゾロンやデキサメタゾンも使用されるが,夜間も糖質コルチコイド活性が高く,生理的でなく好ましくない。ただし,下垂体炎による腫大が著明で圧迫症状(視力や視野の障害,頭痛)を早期に改善する必要がある場合は,治療目的でプレドニゾロン1 mg/kg/日の投与を検討する場合もある。グ臨床症状と一般検査所見から下垂体機能低下症が疑われる場合 血中ホルモン基礎値測定 ① ACTH,コルチゾール② TSH,甲状腺ホルモン③ LH,FSH,テストステロン,エストラジオール④ GH,IGF-1⑤ PRL下垂体ホルモン刺激試験 ① ACTH 分泌刺激試験② TSH,PRL 分泌刺激試験③ ゴナドトロピン分泌刺激試験④ GH 分泌刺激試験A.視床下部・下垂体221↓ ↓ ↓

臨床ではプレドニゾロン、デキサメタゾン、ベタメタゾンなどの合成ステロイド薬がよく用いら

糖質コルチコイド製剤の適応症は副腎不全や関節リウマチ、膠原病、悪性腫瘍、皮膚疾患、重症感染症など。2020年7月には、糖質コルチコイドを重症COVID-19患者に使うことが厚生労働省によって認定された。認定されたのは、コルチゾールをより強力化した、合成ステロイドのデキサメタゾンを使った医薬品。デカドロン(日医工)、デキサート(富士製薬工業)が使われている。肺障害や多臓器不全につながる全身性炎症に対して、予防あるいは抑制効果を見込んだもので、英国での臨床試験を基にした決定だ。

[PDF] 副腎皮質ホルモン剤 デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液

副腎で産生されるステロイドホルモンの総称。大別すると糖質コルチコイドと鉱質コルチコイドに分けられ、具体的な分子種は生物種によって変わる。ヒトでは主に、糖質コルチコイドとしてコルチゾール、鉱質コルチコイドとしてアルドステロンを産生する。特に糖質コルチコイドは医薬品として使われるケースが多い。2020年には糖質コルチコイド製剤のデキサメタゾンが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬として認められた。

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グルココルチコイドの作用不足を認める場合にはデキサメタゾンの補充を行うが、症状のない場合には特に治療は行わない

② そこで、細胞増殖を促すための培養液の改良方法として、いくつかの成長因子の遺伝子発現に関わ

デキサメタゾンはプレドニゾロンと比較して、病院や救急外来を受診してから2時間後と6時間後のクループスコアに改善を認めず、おそらくクループによる再診や(再)入院をほぼ半分に減少させた。グルココルチコイドの追加投与は、プレドニゾロンと比較してデキサメタゾンが有利であった。デキサメタゾン0.15 mg/kgと比較して、標準用量である0.60 mg/kgは,病院または救急部受診後24時間におけるクループスコアリングスケールで評価したクループの重症度をおそらく低下させた.しかし、2時間、6時間、12時間後のクループスコアリングスケール、小児の再診や(再)入院、病院や救急外来での滞在時間については、群間で重要な差を見出すことはできなかった。エピネフリンなどの他の薬剤の使用、グルココルチコイドの補充、呼吸を助けるためのチューブの使用などの追加治療の必要性は、デキサメタゾン0.15mg/kgと0.60mg/kgで差はなかった。新たに組み入れられた試験では、グルココルチコイドの使用による重篤な有害事象は報告されていない。

[PDF] 細胞質受容体へ結合し生理作用発現 ×:鉱質コルチコイド→球状層

私たちはこれまでに、道管分化をマスター因子としてNACドメイン転写因子をコードするVND6、およびVND7を同定した(Kubo et al., 2005, Genes Dev.; Yamaguchi et al., 2008, Plant J)。
そこで本研究では、これらマスター因子にヘルペルウイルスVP16の転写活性化ドメイン、およびラットのグルココルチコイドレセプタードメインを融合させることで、デキサメタゾン(DEX)依存的に活性が誘導されるコンストラクトを構築し、形質転換体を作出した。まず、シロイヌナズナに導入した形質転換体では、DEX処理することにより、植物体全体が白色化し死んでしまった。植物体を観察したところ、ほとんどの細胞が二次細胞壁を持つ道管細胞へと分化転換していた(図)。また、道管分化に関与する酵素や転写因子の多くがDEX処理により発現が誘導されており、二次細胞壁に多く含まれる多糖であるキシラン蓄積量も増加していた。さらに、このコンストラクトをシロイヌナズナやタバコの培養細胞やポプラに導入したところ、それぞれDEX依存的に分化転換した道管細胞が観察された。特に、タバコBY-2細胞において90%以上の細胞が分化転換するラインを確立することに成功した。

これらの結果は、今回構築したコンストラクトが、道管細胞分化の分子機構を解析するうえで非常に有効であることを強く示している。

ヒトの副腎は、糖質コルチコイドとして主にコルチゾールを、鉱質コルチコイド ..

要約 胎盤で産生される副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)は、ヒトの妊娠期間を制御する時計の一部である。母体血清のCRH存在量は、妊娠の進行に伴い指数関数的に増加する。グルココルチコイドは、非典型的(RelB/p52ヘテロ二量体を介した)核因子κB(NF-κB)経路の活性を促進することで、ヒト満期胎盤におけるCRH発現を刺激する。デキサメタゾンを用いてグルココルチコイド曝露を模倣することで、われわれは、後成的な切り替えが妊娠進行に伴うグルココルチコイド誘導性のCRH発現を媒介することを見出した。CRHプロモーターと会合するアセチル化ヒストンH3リジン9(H3K9)の量は、満期胎盤に由来する細胞栄養芽層のほうが中期胎盤に由来するものよりも多かった。リジン残基アセチルトランスフェラーゼCBPのノックダウンは、H3K9ヒストンアセチル化を低下させ、デキサメタゾン誘導性のCRH発現を抑制した。予想外なことに、ヒストン脱アセチル化酵素HDAC1のノックダウンまたはタイプIおよびII HDACの薬理学的阻害によっても、CRH発現が低下したが、H3K9および他のヒストン領域のアセチル化は増加した。CBPおよびHDAC1はいずれも、RelB/p52ヘテロ二量体との複合体においてCRHプロモーターで、相互依存的に結合したが、複合体のいずれかの要素を1つノックダウンすると、デキサメタゾン誘導性CRH発現に加えて、他の結合も阻害された。われわれの結果から、グルココルチコイドは、アセチル化を介した動的な後成的変化を開始させる、RelB/p52、CBP、およびHDAC1から成る転写複合体を誘導し、ヒト満期胎盤においてCRH発現を誘導することが示唆される。