細菌やウイルスを含んだ鼻汁が鼻の奥に流れ、副鼻腔炎の原因となります。
副鼻腔炎は「薬物療法→無効なら内視鏡手術」という治療手順が一般的で、上咽頭炎はBスポット療法、鼻茸は手術、逆流性食道炎は主に薬物療法で治癒に向う可能性があります。アレルギー性鼻炎や血管運動性鼻炎は体質が関係するため完治が難しい場合もありますが、主に抗原回避(原因物質をなるべく避けること)と薬物療法で後鼻漏が気にならない状態になる可能性があります。
小児 慢性副鼻腔炎(蓄膿症) | どい耳鼻咽喉科 船橋日大駅前院
先のアレルギー性鼻炎と蓄膿症はどちらも鼻の病気ですが、主な症状に違いがありますので、比較してみることにしましょう。
鼻腔の周囲には、右のような4つの空洞があり、総称して「副鼻腔」 と言います。その副鼻腔の粘膜で、細菌やウイルスの感染によって炎症 を引き起こし、膿のような粘液がたまる病気が副鼻腔炎です。
膿の粘液には、炎症を引き起こす物質が含まれているため、たまる ことによってさらに炎症を招き、副鼻腔炎が長引いてしまったものが 「蓄膿症(慢性副鼻腔炎)」です。
蓄膿症や副鼻腔炎、アレルギー鼻炎にも有効な薬を用いることで、炎症を抑えたり ..
最近では、アレルギー性鼻炎を起こす人の約4割が、蓄膿症を合併しているとか…アレルギー性鼻炎が長期にわたることによって、鼻や副鼻腔の粘膜が慢性的に腫れ、蓄膿症を起こしやすいためと言われています。
では、アレルギー性鼻炎と蓄膿症について、一般的な治療法を見てみますと…
ドロドロした黄色い鼻水は、鼻の奥にある副鼻腔がウイルスや細菌に感染し、炎症を起こす副鼻腔炎(蓄膿症)などで生じます。 ..
治りにくい後鼻漏としては、①加齢に伴う後鼻漏感(鼻や上咽頭の乾燥による)、②多忙・睡眠不足・ストレスと関連した後鼻漏感、③慢性鼻炎による粘液性や膿性の後鼻漏があります。
①では、対症療法(保湿成分の点鼻薬使用、乾燥時のマスク着用など)が主体となり、完治までいかなくても日常生活の快適性を上げることが目標となります。
②では、何とか生活環境を変えることが必須ですが、現代は忙しい方が多いので・・治療は難航します。
③の慢性鼻炎の中で、視診やファイバーカメラで後鼻漏の発生部位が分からない(でも、粘液性や膿性の後鼻漏はある)場合、薬物療法(粘液調整剤、ステロイド点鼻薬など)、鼻洗浄治療が主体となりますが、決め手となる治療法がありません。
個人的には①、②、③についても、もし「治療前の調子が(100点満点で)50点→治療後の調子が70点」となるならば治療の意義があるのでは?と考えて診療を行っています。
蓄のう症(副鼻腔炎)とは、鼻腔周囲にある大小の空洞(副鼻腔)に、風邪などが原因で炎症が起こることにより、膿がたまる病気です。
副鼻腔炎はその原因によって治療法が変わるため、それを見極めることも必要 ..
アレルギー性鼻炎では「小青竜湯」が、そして蓄膿症では「葛根湯加川キュウ辛夷」 といった処方がよく用いられます。
これらの処方に共通して配合されている生薬と言えば…
風邪をひいたとき、なかなか治らず、鼻水がだんだん濁ってドロドロになってきたという経験はありませんか? 実はそれは風邪でなく「副鼻腔炎(ふくびくうえん)」を併発しているおそれもあるのです。ちなみに、副鼻腔炎はよく「蓄膿症」とも言われます。しかしこれは俗称で、正式な病名は副鼻腔炎です。 風邪の主な原因はウイルスですが、咳や発熱といった風邪の症状により体力を奪われると、風邪のウイルスとは別に、細菌による二次感染を起こしてしまうことがあります。この細菌が副鼻腔の中で炎症を起こしたものが、副鼻腔炎なのです。
両方の鼻を一度にかむ. 細菌やウイルスを含んだ鼻汁が鼻の奥に流れ、副鼻腔炎の原因となります。 鼻をほじる.
真菌と呼ばれるカビの一種が原因となる副鼻腔炎です。黄色い鼻水に加えて、頭痛、嗅覚障害が起こることもあります。
アレグラ アレルギー性鼻炎・蕁麻疹・アトピー性皮膚炎 | 製品情報
鼻の穴のことを「鼻腔」といいますが、実は私たちの顔の骨の中には、鼻腔につながる形で、副鼻腔という4対(計8つ)の空洞があります。鼻のすぐ横の「上顎洞(じょうがくどう)」、目の間あたりの「篩骨洞(しこつどう)」、その奥にある「蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)」、おでこの辺りにある「前頭洞(ぜんとうどう)」です。 鼻腔や副鼻腔の粘膜は繊毛で覆われていて、外から入ってきたホコリやウイルスなどの異物を鼻水とともに排出する働きをしていますが、副鼻腔炎による炎症で鼻水がドロドロになると、繊毛に鼻水が絡まり、この働きが低下してしまいます。また、副鼻腔の入口は小さいため、こうした鼻水によってふさがってしまうと、中の炎症もどんどん進み、膿がたまってきます。そのため「蓄膿症」と呼ばれるようになったのですが、膿はなく、粘膜が腫れているだけの場合もあります。 この図を見ると、副鼻腔はほっぺたや目、おでこの辺りにまで広がっていることがわかりますね。そのため、副鼻腔炎にかかると、ほっぺたや目の奥が痛んだり、頭痛が起こったりすることもあります。また、大量の鼻水がのどへ落ちる「後鼻漏(こうびろう)」や、においがわからない「嗅覚障害」などの症状が起こる人もいます。
AFSは、5歳以降の子どもさんがなる可能性がある慢性副鼻腔炎、いわゆる蓄膿症のひとつです。
鼻づまりの症状が強い人に使います。単剤で使うこともありますが、抗ヒスタミン薬で効果がイマイチな場合に併用することもあります。
急性鼻炎、アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎による鼻水・鼻づまり・くしゃみなど.
風邪から副鼻腔炎になっても、早期に病院を受診し、処方された抗菌薬を飲むなど、適切な治療をすれば多くは治ります。しかし、放置したり、まれに治療してもなかなか治らず長引いて、慢性化することもあります。通常、1カ月未満で治るものを「急性副鼻腔炎」、3ヶ月以上かかるものを「慢性副鼻腔炎」と呼んでいます。慢性副鼻腔炎になると、鼻の中に「鼻茸(はなたけ)」というポリープができることもあります。 慢性副鼻腔炎の場合は、急性副鼻腔炎のものとは別の抗菌薬を少量ずつ長期間飲むという治療が行なわれますが、それでも治らない場合は、手術になります。全身麻酔で両側の鼻を一緒に手術し、一週間くらい入院するというケースが一般的です。 また、副鼻腔は目や脳の位置にも近いため、ごくまれにではありますが、ものが二重に見える「複視」や視力低下、失明などに至ったり、髄膜炎や、脳の中に膿がたまる「脳膿瘍」などの病気を併発することもあります。首が曲げられない、気分が悪くて食事が取れないといった症状が見られたら、こうした重篤な合併症を起こしているおそれがあります。 そのような事態に陥らないよう、風邪が治らずにドロドロの鼻水が出始めたら、できるだけ早めに医療機関を受診しましょう。
ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎の最も多い原因は風邪ですが、花粉症やハウスダストなどのアレルギー症状、細菌やカビなどの菌が原因にもなります。
蓄のう症・副鼻腔炎の治療は、まず投薬治療を行い、改善されない場合には手術を行うことがあります。
なお、手術等、高度な治療が必要と判断した患者さまには、専門病院を紹介いたしますのでご安心ください。
花粉症かと思い、上記の副鼻腔炎の薬はお休みして、今朝、アレグラ、小青湯龍、ロキソニンを飲みましたが、眠くなるだけでさっぱりよくなりません。
漢方には陰陽五行説という考え方があります。
その中で、病気を改善する上では「虚するときはその母を補せ」というルールがあります。
アレルギー性鼻炎や蓄膿症といった鼻の病気の場合、「」は「」に 属することから、その母である「土」に属する臓器の「脾・胃」、つまり 胃の働きを良くする(補う)ことが、鼻の病気を治す上で大切になるのです。
ホノビエン錠deuxやホノミビスキンは、鼻のことだけではなく、胃のことも大切に考えられているお薬です!
副鼻腔炎はアレグラと抗ヒスタミン剤だけで、治るでしょうか?目と目の間がすごく痛いです。受診の際痛みの事を医師に伝え忘れてしまいました。
医療機関受診者における花粉症治療に対する評価
満足34.5%
不満足65.5%
(日本エル・シー・エー;患者の受診行動に関する調査データより)
不満足な理由
効果が不十分60.8%
通院が面倒38.8%
副作用がある28.6%
自分の意見が言えない14.8%
(同;n=1074、複数回答)
経口処方薬に期待すること
症状を早くとる47%
効き目が長く続く32%
眠くならない12%
効き目が強い7%
服用しやすい剤形2%
治療法の選択に当たって
過去の治療効果、薬剤感受性の把握、副作用の情報、患者のニーズの把握
治療目的の確認、速やかな症状の改善
鼻アレルギーの手術的治療
手術の適応
鼻閉が非季節性に持続する症例が主
花粉症の季節前照射、季節中の鼻閉の改善?
手術でアレルギー性鼻炎が治るわけではない
あくまでも症状を緩和させる目的で、それは薬でも同じこと
手術直後は1~2週間程度、粘膜の反応性浮腫、過剰な分泌物、痂皮形成により、一時的に鼻閉が悪化する可能性がある
粘膜だけ処置であり、永続性はない
上皮や分泌腺は再生するので、再手術や追加照射が必要になる可能性について説明を要する
将来的な後遺症は?高齢になったとき、萎縮性鼻炎や乾燥性鼻炎にならない?
診療所で日帰り手術として出来ること(主に下鼻甲介に対して)
化学焼灼術(トリクロール酢酸)
高周波電気凝固、アルゴンプラズマ凝固、ラジオ波凝固治療
レーザー治療(CO2、半導体、KTP、Nd:YAG)
超音波メス
4%キシロカインと1万倍ボスミン液による塗布麻酔か、局所浸潤麻酔が必要
現時点での費用対効果を考えると、スギ花粉症に対する手術的治療は、日帰り手術one day office surgeryとして行われている、各種hot knifeによる下鼻甲介粘膜表層の焼灼・熱凝固・蒸散術と電極を刺入して高周波やラジオ波を通電することで行われている粘膜固有層の凝固・壊死による減量手術に限られる。
レーザーによる下鼻甲介手術は1996年に保険医療の対象となっている。
入院が一般的には必要とされる手術 :術後の疼痛や出血対策として入院して管理するのが安全
下鼻甲介粘膜切除術
下鼻甲介粘膜下骨切除術
鼻中隔矯正術
後鼻神経切断術
Vidian神経切断術
慢性副鼻腔炎(蓄膿症) | 医療法人社団皐八会 武田耳鼻咽喉科
アレグラ(一般名:フェキソフェナジン塩酸塩)は、かゆみを伴う皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、、 皮膚そう痒症、)やアレルギー性鼻炎などに対して有効な飲み薬です。
・デザレックス(デスロラタジン)、アレグラ(フェキソフェナジン ..
近年、慢性副鼻腔炎は全般で見れば、抗菌薬の開発などにより、かなり減ってきました。一方、治療や手術をしても再発を繰り返す難治性の慢性副鼻腔炎「好酸球性副鼻腔炎」が、いま増加傾向にあるのです。平成27年には、厚労省から難病に指定されました。 好酸球とは、血液中の白血球の一つで、アレルギー反応と関連するものですが、これが過剰に活性化することが一因と考えられています。アレルギー体質の人に起こり、のりのような粘着性の鼻水や鼻茸が見られることも多く、鼻づまり感に悩まされたり、嗅覚障害を起こしたりしやすいという特徴があります。 アレルギーと聞くと、花粉症などとの関連を想像するかもしれませんが、現在のところ、花粉症との関連は指摘されていません。はっきりしているのは、ぜんそくとの関連性です。かつて、ぜんそくの治療はステロイドの内服が一般的でしたが、副作用が強く、ステロイドの吸入へと変わっていきました。これと時を同じくして増えてきたのが、好酸球性副鼻腔炎なのです。吸入では、薬はのどのほうにはいくものの、鼻のほうにはいかないため、ステロイドの内服で抑えられていた鼻の症状が、好酸球性副鼻腔炎という形で現れたものと考えられています。 好酸球性副鼻腔炎は、通常の慢性副鼻腔炎で処方される薬では効かないため、ステロイドを内服するしかなく、それでも治らない場合は手術となります。そのため、大学病院では副鼻腔炎の手術のうち、3分の2程度は好酸球性副鼻腔炎が占めているのが現状です。
当院では年齢が低くても使いやすいザイザル、アレグラ、アレジオン、オノンなどをよく処方しています。
副鼻腔炎は、風邪をこじらせて発症するケースが大半ですが、虫歯や歯周病から起こることもあります。 これは、歯の根元にあたる歯根が、副鼻腔の一つである上顎洞のすぐ近くまで到達しているためです。なかには、上顎洞の中にまで歯根が突き出している人もいます。 そのため、上側にできた虫歯や歯周病を放置していると、その炎症が上顎洞にまで伝わり、「歯性上顎洞炎」という副鼻腔炎を発症することがあるのです。また、ときどき、インプラントによって発症することもあります。 その場合には、歯科と耳鼻咽喉科を受診し、歯根治療やインプラントの除去、それが難しい場合は上顎洞の手術を行なうことになります。
アレグラα、 アレグラフレッシュ、 アレグラファインの3品目は
鼻アレルギーの治療は長期にわたることが多い
症状に応じた治療法が選択されるべき
薬物治療はその一つで、抗原からの回避、生活指導、免疫療法、手術など総合的な視野に立った治療法の選択が必要
アレルギー性鼻炎は「治る」病気ではない
どのような病状に対して、どのような「対応」で、その人の生活の質QOLを向上させることが出来るかが、治療の目標
症状の感じ方は人様々なので、病気の重症度は型に入れて考えられるものではない。
人によっては、わずかなくしゃみ、鼻水、鼻づまりでもひどくつらく感じるし、歌手やアナウンサー、接客業の人にとっては生活そのものをを脅かす。
軽い鼻づまりを非常に苦しく感じる過敏な人がいる。
薬を飲むことや鼻に薬を噴霧することを嫌悪する人がいる。
耳鼻科での鼻の治療を恐怖に感じ、受診すら出来ないで悩んでいる人がいる。
一方で完全な鼻閉状態を全く苦にせず口呼吸に甘んじて平気な人も多い。
医療行為でアレルギーが治ると思いこんでいる人も多い。治りませんよと本当のことを言って良いかどうか。言ったとしたら、でもこの様な方法で少しでもよくすることは出来ますよと言う提案がなければいけない。
くしゃみと鼻水はヒスタミンによる一連の反応である
ヒスタミンによる三叉神経の刺激が中枢を介してくしゃみ発作を起こし、その刺激が副交感神経に伝達され、鼻腺に作用して鼻水分泌の亢進をもたらす
鼻閉はヒスタミンだけでなく、ロイコトリエン、PAF、プロスタグランジン、トロンボキサンなどのケミカルメディエーターが直接鼻粘膜血管に作用して、血管拡張による腫脹、血管透過性亢進による浮腫によって起こる
くしゃみ、鼻水と鼻閉は発症機序が異なることから、病型分類にもそれが反映しており、薬物治療においても区別して考える必要がある
軽症例のくしゃみ・鼻漏型には第1世代抗ヒスタミン薬、鼻閉型には遊離抑制薬が原則だが、どちらも第2世代抗ヒスタミン薬でよい
中等症のくしゃみ・鼻漏型には遊離抑制薬または第2世代抗ヒスタミン薬、鼻閉型には局所ステロイド薬を加えるかまたは単独で用いる
重症型では局所ステロイド薬主要薬剤となり、これに第2世代抗ヒスタミン薬または遊離抑制薬を加える。鼻漏が多い場合は抗コリン薬、鼻閉が強い場合は血管収縮薬を最小限に用いる。連用による薬剤性鼻炎をきたし、鼻閉の増強によって手術的治療を要することがある
小児では副鼻腔炎を合併することが多い
成人に比べてインタールが効くケースが多い
抗ヒスタミン薬の副作用である眠気が少ない
血管収縮薬は6歳以下は原則として用いられない
スギ花粉症の初期治療
すでに症状が出ている場合は第2世代抗ヒスタミン薬(エバスチン)
症状が出ていないケースでは遊離抑制薬(アレギサール)がよい
重症症例では第2世代抗ヒスタミン薬にとステロイド点鼻薬に加えて一時的にセレスタミンを一日3回内服を併用
通年性もスギ花粉症も普段は抗アレルギー薬でよい。
受験時期、結婚式、仕事の都合だとかによって、セレスタミンが必要になろう。
幼小児の鼻閉は難しい問題。抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服薬が主体、小学生からはステロイド点鼻。強い鼻閉は耳鼻科的処置。
妊婦も困る。4~7週は原則として薬物療法はしない。薄めたトーク、温熱エアロゾールが勧められる。フルブロン、アトロベントも絶対安全ではない。8週以降は局所ステロイド(フルナーゼ、リノコートなど)、ザジテン点鼻、インタール点鼻、トークなど。内服はポララミン、点鼻薬位だが、原則として出さない、出せない?鼻の処置とネブライザーくらい。
授乳中、抗アレルギー薬の使用はそれほど神経質になることはないだろう。
高齢者は点鼻が主。
いびき患者での鼻汁中好酸球検査の陽性率
喘息合併者に対する耳鼻科の役割。鼻閉を軽減させることで上気道の問題を無くしておくことが下気道病状を改善させることに役立つ。
花粉症の初期治療はケミカルメディエーター遊離抑制薬と抗ヒスタミン薬の併用、それに加えてステロイド点鼻薬がよいだろうが、薬嫌いの人がいる
酷くなってからだと、効果が薄い
免疫療法について
減感作も続けて効果の良い人は、いつ止めるのか、もう止めて良いといつ言えるのかが問題かと 勿論全く症状が亡くなる人はほとんどいないだろうし、前もって効果の予測が全く立たないのに、何ヶ月何年も続けるのは?
現状では時間がかかる、副作用発現の問題があって広く普及していない。大学内で盛んに行われても、開業医がそれを広めることが出来ない状況になっている。かつてほどには喧伝されないのは、良い薬がいっぱい出てきて、そんな面倒なことをしなくても、多くの患者でそこそこの効果が出て副作用も少ないということか。誰しも安直な治療を好むのに決まっている。患者と医師のニーズに沿う治療が普及してゆく。ほとんどの患者で良くなることがわかっている治療でも、それで死ぬような病気でない以上、わずか一人でも重大なトラブルが起こるようでは、安易に勧めることは出来ない。
第1世代の抗ヒスタミン薬は中枢抑制、眠気、だるさ、抗コリン作用、口渇などがあるが、効き目と早く効くことから捨てがたい存在。また、安い。
抗コリン作用があるので、緑内障、下部尿路閉塞性疾患には禁忌である。
1980年代以降の第2世代の抗ヒスタミン剤は中枢抑制、抗コリン作用が少なく使いやすくなった。即効性や副作用の面でも安心感を持って使いやすい。
第2世代抗ヒスタミン薬とは、主作用として抗ヒスタミン作用があって、それにアレルギー性炎症に係わる種々のケミカルメディエーターや炎症細胞を部分的にでも抑えるというもので、花粉症の初期治療にも有効。しかし症状の無いときから使い始めるのであれば、副作用が無いものでなければ使いがたい
また鼻閉に対する効果が少ないのが問題。実際に患者にとって最も苦痛なのが鼻閉と、それによって夜眠ることさえ出来ないと言うこと。
ロイコトリエン、トロンボキサンA2受容体拮抗薬は鼻閉をターゲットとして出てきた。効果は人によって非常にまちまちで差が大きい。効き方が遅く、効き目もマイルドなので、効果の出るまで飲み続けられないケースがあり得る。
鼻閉に対して局所ステロイド点鼻薬もしっかり続けられればかなり有効である。血管収縮性点鼻薬は即効性があり、一般薬局でも非常に数多く出回っており、病医院を受診していない人たちの中では使われすぎていることが問題。
アレルギー性炎症を抑えるという意味では、局所ステロイド薬をベースに使い、くしゃみ・鼻水を押さえる目的で抗ヒスタミン薬を、鼻閉にはロイコトリエンあるいはトロンボキサンA2受容体拮抗薬を加える、という戦略が良いのでは。オノン、ゼスランの併用。
経口、筋注、局所注、静注などステロイドの全身性投与は?
絶対に駄目と言うことではないが、その副作用が問題
ケナコルトの添付文書にはアレルギー性鼻炎、花粉症が適応症として明記
鼻腔粘膜、鼻茸に注射する方法も適応がある
保険診療上、注射の選択は、経口投与が出来ないとき、経口投与では効果が無く、注射でなければ効果が期待出来ないとき、迅速な治療効果を期待するとき
副作用に目を向けていない医師は、酷いことになって婦人科や他科で副作用の治療されている人のことを知っておくべきで、充分な説明とフォローアップを
アレルギー性鼻炎は年余にわたる粘膜変化によって下鼻甲介をはじめ粘膜全体が炎症性変化を来して腫脹している。薬だけで非可逆性に近い変化を起こした粘膜を縮小させることは困難であり、そこに手術的治療の必要性が出てくる。
手術治療は原因療法ではないからfirst choiceにはならない
鼻腔の形態異常、特に鼻中隔彎曲症とそれに伴う肥厚性鼻炎で鼻閉が強い場合は鼻中隔矯正手術と下鼻甲介粘膜下骨切除や下鼻甲介切除を行う必要がある。これは入院が一般的で、そこまで酷い人はそれくらいのことをしてまでも治す価値がある、また治療効果も充分期待できる、耳鼻咽喉科では最もお薦めできる手術である。鼻中隔湾曲症矯正手術の概念図を作っておく。
保存的治療をしてもどうしても改善しない人には、外来手術くらいで治まるものなら、適応させてあげたい。
レーザーによる外来治療、ラジオ波凝固治療などの適応と改善率に関して諸家の報告のデータを出す
短期の有効率は70~80%、下鼻甲介の粘膜再生により長期成績は50~60%に低下するが、繰り返せばよいだけのこと。
ヴィディアン神経節切断術、後鼻神経切断術などは鼻汁に効果があるが
星状神経節ブロックの効果?
アレルギー性鼻炎の症状を起こす中心となっている場所は、鼻に入ってすぐの下鼻甲介という場所です。この下鼻甲介の粘膜表面でダニや、ハウスダスト、スギ花粉などの抗原によって、反応が起きてくしゃみ、鼻水、鼻づまりが起きます。このアレルギー性鼻炎の反応を起こす主病変部位を焼灼し、粘膜の縮小と変性を図ることでアレルギー反応を抑えようとするのが高周波電気凝固、ラジオ波凝固、レーザー治療です。化学的粘膜焼灼術としてトリクロール酢酸塗布治療。
聞き分けのよい小児なら、小学校1年生以下でも可能なケースがある。
アレルギー性鼻炎の下鼻甲介手術に使用される外科機器
各種レーザー(炭酸ガス、YAG、KTP、半導体)
高周波電気凝固装置
アルゴンプラズマ凝固装置
ラジオ波凝固装置
超音波振動メス
80%トリクロール酢酸
従来のメスや剪刀
鼻アレルギー診療ガイドライン、通年性鼻炎と花粉症 2002年版
通年性アレルギー性鼻炎の治療
軽症 軽症例で鼻閉を訴える方は少なく、鼻閉があれば中等症とする
1.第2世代抗ヒスタミン薬;ある程度効果が早く、副作用が少なく、日常生活にあまり影響を与えない
2.遊離抑制薬
1、2のいずれか一つ
中等症 くしゃみ・鼻漏型
1.第2世代抗ヒスタミン薬
2. 遊離抑制薬
3. 局所ステロイド薬
中等症 鼻閉型
1. LTs拮抗薬
2. TXA2拮抗薬
3. 局所ステロイド薬
1、2、.のいずれか一つ
必要に応じて1または2に3を併用する
重症 くしゃみ・鼻漏型
局所ステロイド薬+第2世代抗ヒスタミン薬
重症 鼻閉型
局所ステロイド薬+LTs拮抗薬またはTXA2拮抗薬
必要に応じて点鼻用血管収縮薬を治療開始時の5~7日間に限って用いる
鼻閉型で鼻腔形態異常を伴う症例では手術
ガイドラインは治療法を規定するものではなく、鼻アレルギー専門ならびに専門家以外の実地臨床家にとって治療の「参考」になるような知見を示して、ここの患者さんの症状の改善に役立ててもらおうという目的で作られており、一般に広く活用できる。
全てがガイドライン通りにゆくわけではなく、ここの患者に合った薬剤を上手にオーダーメイド的に選択してあげる必要がある。症状の改善だけでなく、日常生活の質QOLを改善させることが重要。
同種類の薬剤が多数存在するので、どれを選択するかという難しさに答えていないが、医師の裁量権にまで立ち入っているわけではない。
鼻アレルギーは基本的に完全に治癒させることが極めて難しい疾患ですから、一番の治療目標はやはりQOLを高めるという点に置かれる。
小児の場合は治療効果判定も難しく、アデノイドや扁桃肥大などの他に、副鼻腔炎との合併も多く、治療法の選択も限られており、対応が難しい。参考資料:
第1世代後ヒスタミン薬は高い有効性と即効性が認められる反面、眠気などの副作用を来し易い。
非常に症状の強い人や早期改善を希望する人に、頓服薬として使うのが適しており、その有用性は今なお高い。
抗ヒスタミン薬の分類
第1世代抗ヒスタミン薬
d-マレイン酸クロルフェニラミン(ポララミン、レクリカ)
フマル酸クレマスチン(タベジール、ヒスタベリン)
ジフェンヒドラミン(レスタミン、ベナ)
ジメンヒドリナート(ドラマミン)
塩酸トリプロリジン(ベネン)
塩酸プロメタジン(ピレチア、ヒベルナ)
酒石酸アリメマジン(アリメジン)
塩酸イソチペンジル(アンダントール)
塩酸ホモクロルシクリジン(ホモクロミン)
塩酸ヒドロキシジン(アンダントール)
塩酸シプロヘプタジン(ペリアクチン)
第2世代抗ヒスタミン薬と併用注意薬の有無
フマル酸ケトチフェン(ザジテン)
塩酸アゼラスチン(アゼプチン)記載無し
オキサトミド(セルテクト)
メキタジン(ゼスラン、ニポラジン)
フマル酸エメダスチン(ダレン)
塩酸エピナスチン(アレジオン)記載無し
エバスチン(エバステル)
塩酸セチリジン(ジルテック)記載無し
ベシル酸ベボタスチン(タリオン)記載無し
塩酸フェキソフェナジン(アレグラ)
塩酸オロパタジン(アレロック)記載無し
ロラタジン(クラリチン)
主な治療薬と特徴
薬の種類 使われる時期・症状 効果が現れるまでの期間
遊離抑制薬 初期、症状の弱いとき 約2週間
抗ヒスタミン薬 くしゃみ・鼻水 第一世代:10~20分、第二世代:1~2日
Th2サイトカイン阻害薬 くしゃみ・鼻水 1~2週間
ロイコトリエン受容体拮抗薬 鼻詰まり 1~2週間
トロンボキサンA2受容体拮抗薬 鼻詰まり 1~2週間
血管収縮薬(点鼻) 鼻詰まり 数分
局所ステロイド薬(点鼻) 症状が強いとき 1~3日