髪の毛には「ヘアサイクル」があり、以下の3つの期間に分けられます。


毛髪の成長が止まり始め、毛球が退縮(小さくなる)し、髪の毛が抜け落ちる前の段階です。通常2~3週間程度の比較的短い期間で次の休止期に移行します。


また、治療です。ただ、それでも絶対に初期脱毛が起こらないわけではありません。

初期成長期から成長期に移行すると、数年の時間をかけ、長く、太く、しっかりとした毛髪に成長します。その後、毛髪の成長が止まる直前の後期成長期を経て、退行期の段階に移行します。

ミノキシジルの主な効能は髪の毛を生み出す毛母細胞の分裂を促し、発毛を促進させること。また頭皮への血流促進効果で毛母細胞にしっかりと栄養を運び、髪の毛が成長しやすくなるといわれています。積極的にヘアサイクルを整えていくため、この過程で初期脱毛が起こります。また、外用薬の使用でも初期脱毛が起こる可能性があります。

AGA治療薬を服用しても、初期脱毛が起こらない方もいらっしゃいます。

毛包が完全になくなってしまった箇所の発毛は期待できませんが、小さくても残っていれば、毛包を本来の状態に近づけるように大きく成長させ、発毛を促進することができます。
髪にコシがなく、細く短くなってきたと感じたら、早めに使用を開始することが大切です。

●「ミノキシジル」配合の発毛剤の、1%と5%の違いとは?
市販されている「ミノキシジル」配合の発毛剤には、濃度が1%の物と5%の物があります。男性の場合、どちらも使用できます。男性でより早く、より大きな効果を期待する人、多くの発毛を望む人、1%の発毛剤では変化が分かりにくかったという人は、5%の発毛剤を使用するとよいでしょう。
肌が敏感な人が使用した場合に、「ミノキシジル」の濃度が高くなると塗布時にかゆみが現れることがあります。これは薬効成分によるものではなく、基剤により起こるもので、通常は時間と共に治まります。
5%の物を使用してかゆみが気になる場合は、1%の物に変更したり、塗布後にオリーブオイルや保湿成分を含む化粧品を頭皮に塗ったりするのも一案です。かゆみがなかなか引かない場合は、かぶれ(接触皮膚炎)の場合があるので、早めに医師に相談してください。
また、初めて使用する人、症状があまり進行していない人、1%で効果に満足している人は、1%の発毛剤を使用するとよいでしょう。

壮年性脱毛症が発症すると毛を産生する役割を担う毛包が小さくなり、ヘアサイクルにおける成長期が2~3年と短くなります。すると、コシがなく、軟らかくて短い毛が多く見られるようになります。進行するとその期間はさらに短くなり、産毛のような状態で抜けていきます。最終的には、毛包が消滅して毛髪をつくることができなくなります。
発毛成分「ミノキシジル」は壮年性脱毛症によって小さくなった毛包に直接働きかけて、次のように作用します。
① 毛包を活性化して、休止期から初期成長期への移行を促進する。
② 成長期を維持し、太い毛髪(硬毛)を増加させる。

ミノキシジルの外用薬の場合でも初期脱毛は起こる可能性はあります。

初期脱毛が始まってすぐに抜けた部分からは新しい髪の成長がすでにみられ、その後を追うように他の髪も次第に生え揃ってきます。

プロペシアは「フィナステリド」を主成分とする最も有名で有効なAGA治療薬といわれており、プロペシアのジェネリック品としてフィナステリドが発売されています。プロペシア(フィナステリド)は、頭皮に存在する酵素「5aリダクターゼ」がAGA(薄毛)の原因である強力なホルモンへ還元されることを抑制し、AGA改善効果が見込まれます。

AGA・FAGA・薄毛治療薬の効果・副作用・服用方法・初期脱毛について

初期脱毛とはいえ、髪の毛がどんどん抜けていくのを見ていると強いストレスを感じてしまうかもしれません。しかし初期脱毛は紹介した通り、治療薬が作用していなければ起こらない症状です。状態の悪い髪の毛が抜けて、新しく健康な髪の毛が生えてくるリセット期間であるため「薬が働いているんだな」と考えるようにしてみましょう。

友人とのトラブルや仕事の疲れ、育児疲れなど、さまざまな原因があります。また、責任感が強かったり自分の意見を言えなかったりなど、性格に起因するストレスもあるでしょう。

ストレスを受けると、自律神経のうち交感神経が優位になります。交感神経が優位になると血管が収縮し、毛乳頭細胞への栄養の供給が低下するのです。ストレスは、仕事や日常生活など、さまざまな場面で受けるため、十分に対策したいところでしょう。


この章では、初期脱毛による影響を抑えるための対策を6つ紹介します。

「初期脱毛といってもいつまで続くかわからない……」と不安な場合や、3ヶ月以上脱毛が続いている場合などには専門のクリニックに相談してみてください。医師の診察を受けることで自分の髪の毛や頭皮の状態を知ることができ、このまま治療を継続していていいのかアドバイスを受けることもできます。万が一初期脱毛以外の原因があった場合にも、クリニックを受診すれば対処することができます。不安が大きい場合は、クリニックの受診を検討してみましょう。

初期脱毛の出現率について、査読済みの論文からデータをみていきましょう。

そのため、「初期脱毛が終われば強い髪が生えてくる」と考え治療を続けましょう。

初期脱毛でどれくらいの量の毛が抜けるのかを一覧表にしてみました。

抜け毛を減らす、という作用がミノキシジルと大きく違う特徴です。ヘアサイクルを活性化させる治療薬ではないため、初期脱毛は比較的おこりにくいといわれています。

ミノキシジルの濃度を徐々に増やすことで初期脱毛を抑えられます。

ヘアサイクルとAGAの仕組みを理解していただけたのではないでしょうか。ただ、「結局それとAGA治療の初期脱毛はどう関係あるの?」と思いますよね。

AGA治療における初期脱毛に関して、よくある質問を紹介します。

高い発毛効果が期待できるミノキシジル。「攻めの治療薬」とも言われていますが、ミノキシジルには内服薬と外用薬の2種類があります。

しかし初期脱毛が起こるにはきちんとした理由があるのも確かです。

AGA治療をしているのに抜け毛が増えると、本当にAGA治療に効果的なのかわからなくなって中断してしまいがちです。しかし初期脱毛は、今までの髪の毛が健康な髪の毛に生まれ変わるために必要な期間といえます。あまり気にし過ぎず、新たに生まれてくる髪の毛を強くするための準備期間と考えてケアをしてくださいね。

ただし初期脱毛がないからといって、ミノキシジルが効いていないわけではありません。

ザガーロはプロペシア(フィナステリド)と同様、抜け毛抑制効果のある治療薬です。そのため初期脱毛についても発症の可能性は比較的低いとされています。

そのため初期脱毛が起こりやすいですが、その分発毛効果も強いです。

すると、初期脱毛後に生えるはずだった髪が生えない+AGAによる抜け毛でさらに薄毛が進行します。

初期脱毛が起こると構えていても、脱毛症状が起こらないケースも。

AGAは、毛周期を乱す大きな原因の1つです。男性ホルモンのテストステロンが頭皮に分布する5αリダクターゼという酵素と結合し、ジヒドロテストステロンになることが発症に関係しています。

ジヒドロテストステロンは、毛乳頭細胞の男性ホルモン受容体に取り込まれ、脱毛シグナルを発信して、毛周期のうち成長期を短縮させるのです。成長期が短縮されると、退行期へと早くに移行して、成長が遅くなります。

その結果、十分に育っていない髪が増えて、その部分が薄毛になるのです。AGAは放置すると進行する可能性があるため、できるだけ早く対処する必要があります。睡眠不足や栄養不足、ストレスなどによるヘアサイクルの乱れは、それぞれ自分で対処することが可能です。

しかし、ジヒドロテストステロンが生成される問題については、自分では対処できません。クリニックを受診して、プロペシアやザガーロなどの薬で対処する必要があります。また、薬は1回きりではなく、継続的に飲むことでAGAの進行抑制が期待できるため、根気よく治療を続ける必要があります。

人によっては、ミノキシジルによる初期脱毛を2回経験する方もいます。

ザガーロも頭皮に存在する酵素「5aリダクターゼ」がAGA(薄毛)の原因である強力なホルモンへの還元を抑制することでAGA改善効果が見込まれる薬ですが、プロペシア(フィナステリド)は5aリダクターゼⅠ型のみに阻害効果あり、ザガーロはⅠ型・Ⅱ型どちらにも効果的です。

大体25%、4人に1人の確率で2回目の脱毛症状が起こるようです。

加齢により自然に毛量は減少していきますが、男性の場合、早ければ10代後半から徐々に額の生え際が後退し始めたり、頭頂部が薄くなったりする症状が見られる場合があります。
これは、壮年性脱毛症といって、主に男性ホルモンの働きが関係する抜け毛、脱毛の症状です。毛髪の成長は毛乳頭からの指令によってコントロールされています。しかし、血液中を流れる男性ホルモンが毛乳頭に入り込むとその指令が制御され、脱毛の症状が起こります。血液中の男性ホルモンの量が多い人ほど症状が起こるということではなく、毛乳頭にある男性ホルモンを受け入れるレセプター(受容体)の感受性の高い人が壮年性脱毛症になり、その程度は主に遺伝に関連すると考えられています。
その他、ストレスや食生活といった生活環境も、抜け毛と複雑に関係しています。脱毛の進行には下表のようなパターンがあり、日本人の男性では3人に1人が薄毛に悩んでいるといわれています。

全てのミノキシジル使用者が初期脱毛を経験するわけではありません。

毛根から新たな髪が顔を出し始めている時期なので、その調子でミノキシジルを使い続けていきましょう。

ここでは、初期脱毛が起きる可能性のあるAGA治療薬を3つ紹介します。

では、実際に初期脱毛が見られた患者さんの症例をご紹介します。こちらの3例は初期脱毛が目立った方ですが、ぜひ参考にしてみてください。

ミノキシジルを中止しても、再開後に初期脱毛は起こることがあります。

この期間については個人差がありますが、多くの患者様が2ヶ月頃までに抜け毛が落ち着いたことを実感されています。

ミノキシジルの初期脱毛が終わらない場合、以下の理由が考えられます。

AGA(男性型脱毛症)の治療薬として使用される『ミノキシジル』は、AGA治療に効果的な治療薬として知られています。
ただ、ミノキシジルは使用する事で一時的に『初期脱毛』が起こる場合があり、その症状に不安を感じられる方も少なくありません。
そこで今回は、「ミノキシジルの使用を考えているけど、初期脱毛が心配…」という方のために、

こうしたデータがあり、身近に起こりうる脱毛症として注目されています。

初期脱毛について悩むのはやむを得ないことですが、古い髪の毛を押し出して生えてこようとしている新しい髪の毛に気持ちを向けてみましょう。新しい髪の毛を健やかに育てるために行いたいケアをいくつか紹介します。