この3つの細菌によって、子どもさんの急性中耳炎が起こされるのです。


ただし、いろいろと課題の多い指標であるとはいえ、“Watch”の薬剤が多く使用されている国(日本を含め)で、“Watch”の抗菌薬が適切に使用されているわけではないだろうことは容易に想像できる。また、“Access”に含まれている抗菌薬ラインナップをみれば、“Watch”から“Access”へのシフトがAMR対策につながるだろうという感覚は誰しもが得られるだろう。また、unclassifiedの問題も将来的には分類自体が見直され、より詳細に抗菌薬が分類された「改訂AWaRe分類」が提唱されることが予想される(それはそれで迷惑な話だが……)。今まで、抗菌薬使用の適正性を抗菌薬使用量の面から判断する指標がなかったため、このAWaRe分類を上手に利用して抗菌薬適正使用に結び付けていくことは重要と言える。


急性中耳炎児へのアモキシシリン-クラブラン酸治療は有効か―その1

青カビから分離された天然抗生物質です。スペクトラムは狭域ですが、レンサ球菌・髄膜炎菌への強力な活性を持つ「切れ味のよい」抗菌薬と言えるでしょう。半減期が短いため、4時間ごとの点滴もしくは24時間持続点滴で投与(腎機能正常の場合)します。

抗菌薬の適応となります。ほとんどの場合,AMPC(アモキシシリン)で治療可能ですが,中耳は抗菌薬の移行性が悪い臓器ですので,高用量であることが大切です。治療開始後48時間以内に改善が認められなければ,他の薬剤に変更します。

[PDF] アモキシシリン水和物 小児感染症に対する最大投与量の変更

アモキシシリン水和物は通常、経口投与で服用する抗生物質であり、医師の処方に基づいて適切に摂取することが治療効果を最大限に引き出すために不可欠で、患者さまの状態に応じた最適な投与計画が立てられます。

しかし、副鼻腔炎ではない人でも、副鼻腔内に液体貯留があり、副鼻腔が重い人がかなり存在するといわれます。そのため、診断精度が一番高い所見は、医師の目から見て経験的に副鼻腔炎だろうと思う人、という漠然とした論文がアメリカで発表されています。つまり、どのような検査をしても、医師のカンに勝るものがなかったわけです。

Table: 中耳炎に用いる抗菌薬-MSDマニュアル プロフェッショナル版

お子様の場合、上記に加えて、急性中耳炎の際にも抗生剤を使用します。急性中耳炎では、”耳が痛い” ”耳が気になる”といった症状で発症します。鼻腔、耳などがまだ弱いため、お子様は中耳炎を頻回に起こします。お子様の場合は、風邪を5回引くと1回位は中耳炎になる、と言われています。大人では中耳炎になる方は少数です。

2~3日間,経過観察し,改善傾向がなければ抗菌薬投与を考慮します。
AAPガイドラインでは重症例に限って初めから抗菌薬を投与することとなっています。特に2歳以下では重症化のリスクが高いと考えられていることから,抗菌薬投与を原則としていますが,それに対して否定的な報告もあり,若年だからといって必ずしも抗菌薬が必要とは限りません。

急性中耳炎児へのアモキシシリン-クラブラン酸治療は有効か―その2

自覚症状としては、副鼻腔が重い(顔面痛)、のどの奥を垂れ流れる鼻水などです。

クラビットジェニナックなど(ニューキノロン系抗菌剤)のほとんど
:動物実験で幼若動物に関節異常が認められたことから、小児(医薬品の年齢区分では「15歳未満」)は禁忌。トスフロキサシン(オゼックス)に限り小児適応あり。


[PDF] 乳幼児急性中耳炎症例に対するアモキシシリン増量投与法の検討

ネルソン小児感染症治療ガイド 第2版 斎藤昭彦著 医学書院 2017

アモキシシリン-クラブラン酸、6カ月-2歳未満の急性中耳炎を改善

急性副鼻腔炎は細菌感染のことがありますが、大半はウイルスです。ウイルスの場合には1~2週間で自然に治癒します。そこで、欧米のガイドラインでは、症状が 10 日間を超える場合や重症例の場合(39℃以上の発熱がある場合、膿性鼻汁や顔面痛が 3 日間以上続く場合)、症状が 5 日間以上続き、一度軽快してから悪化した場合に限定して抗生剤を投与するとしています。

6カ月-2歳未満の急性中耳炎の小児291人を対象に、アモキシシリン-クラブラン酸による10日間の治療効果を無作為化プラセボ対照試験で検討。

しかし、個人的に思うところを述べるとすれば、日本はAWaRe分類ができる数年前から、“Watch”の大部分を占めると考えられるマクロライド、フルオロキノロン、(第3世代)セファロスポリンに対して、アクションプランで減少させることを目標に頑張ってきた。そのため、あらためてWHOからAWaRe分類の“Watch”を減らすようなキャンペーンを張られると、頑張って宿題をやっているところで母親から「あんた、宿題やってるの?」と言われたような、なんとも釈然としない感覚があるのである。

これまでは処方するとしてもアモキシシリンを第一選択にしていただのですが、オーグメンチンに変更しないとモラクセラに対しては効かないですね。

また、尿路感染症や皮膚軟部組織感染症にも有効性が認められており、その適応範囲の広さが臨床現場で重宝されている理由の一つとなっています。

小児急性中耳炎に抗菌薬併用療法を提案 | Medical Tribune

小児の場合は体重に応じて投与量が決定され、通常は1日20-40mg/kgを3回に分けて服用することが推奨されており、年齢や感染の重症度によってさらに細かな調整が行われることがあります。

急性中耳炎は、耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域の代表的な感染症である。多く ..

アモキシシリン水和物が特に効果を発揮する感染症としては、急性気管支炎、肺炎、中耳炎などが挙げられ、これらの疾患に対する第一選択薬として広く使用されています。

2歳以下の子供の急性中耳炎治療に対する抗菌薬の使用 – Journal Club

呼吸器感染症の起炎菌は基本的にこの3菌種で大部分を占めます。起炎菌が検出されたものの内訳は,肺炎球菌30%,インフルエンザ菌30%,モラキセラ10%程度,です。

[PDF] 小児重症急性中耳炎症例に対するAMPC/CVA(14

レンサ球菌:溶血レンサ球菌による皮膚軟部組織感染症(壊死性筋膜炎であればクリンダマイシンの併用を検討)や緑色レンサ球菌による感染性心内膜炎の第一選択
髄膜炎菌:髄膜炎菌性髄膜炎の第一選択
感受性のある肺炎球菌での第一選択:最近ではペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP:penicillin-resistant )が増えている
梅毒・レプトスピラなどのスピロヘータ属の第一選択
クロストリジウム属(など)や口腔内嫌気性菌の大部分(など)
その他さまざまな微生物に活性がある:ジフテリア()・炭疽菌 ()・放線菌のアクチノミセス()など
× 黄色ブドウ球菌・大腸菌はペニシリナーゼを産生するため耐性であることが多い
× 横隔膜下の嫌気性菌には無効

○軽症には抗菌薬を投与せず3日間経過観察をするが,中等症,重症ではアモキシシリン(AMPC)高用量投与が第一選択となっている.

アモキシシリン水和物は広域スペクトルの抗菌活性を有し、グラム陽性菌およびグラム陰性菌の両方に効果を示すため、多様な細菌感染症の治療に応用できる可能性があります。

例えば重症の急性中耳炎ではこれまでのガイドラインだと『鼓膜切開+ ..

アタマジラミは昔の病気ではなくて、現代でもかかる一般的なこどもの感染症。不潔にしていたから起こるわけでなく、日常生活の中で容易にかかる可能性があります。 以前はスミスリンシャンプーで治療できていたので ...

新生児期発症のRSウイルス感染症は入院を考慮すべき。 Ⅰ-6 急性中耳炎

アモキシシリン水和物の特筆すべき点として、経口投与後の消化管からの吸収性が優れていることが挙げられ、体内で高い血中濃度を維持することが可能となり、効果的な抗菌作用を発揮できます。

大きく、急性中耳炎、慢性中耳炎、滲出性中耳炎に分かれます。 一般的に ..

この作用により細菌は正常な細胞分裂ができなくなり、やがて溶菌して死滅するため、アモキシシリン水和物は広範囲の細菌に対して効果的な殺菌作用を示すことができます。

日本耳科学会などが作成した『小児急性中耳炎診療ガイドライン』というものがあります。 ..

【ベンジルペニシリン】200万~400万単位 4時間ごと静注 または 1200万~2400万単位 24時間持続静注
髄膜炎・感染性心内膜炎・壊死性筋膜炎などの重症病態では高用量での使用が望ましい

小児急性中耳炎症例におけるamoxicillin/clavulanic acid(14

細菌は人間の都合に合わせてくれません。細菌は「この子は保育園に行ってるから手加減してやろう」なんていうことはなく、「どうにかして生き延びよう」とするものです。抗菌剤は適切な量を適切な回数使うことも大事なことです。

2007 年に当院を受診した3歳以上の重症急性中耳炎のうち、上咽頭よりS

アモキシシリン水和物による治療期間は感染症の種類や重症度によって異なりますが、一般的に5日から14日程度の服用が必要とされることが多く、個々の患者の症状改善状況や検査結果に基づいて医師が適切に判断します。